東京都千代田区にあるスペックはパイオニアを退職した平均年齢55歳の9人が2010年に設立したオーディオベンチャー企業だ。この9名をまとめる石見社長は設立の理由を「良いオーディオ製品を届けると言う想いが燃え尽きていないから」と言う。最初に発売したRSA-F1(124万円)は音元出版の「オーディオ銘機賞2011 銅賞」受賞と評価が高い。
メンバー6人が退職金を持ち寄り資本金として設立から3年、約300台を販売したが、2012年の売上は約1億円と資金繰りは苦しい。その日は社長自ら自家用車で8時間掛けて北陸へ行き富山のクリアーサウンドイマイの試聴会を行った。好評だったものの参加者からは値段が高いとの声があった。
基盤設計担当者は1年を掛けて最新パーツを使って音作りをし、デザイン担当者は4/15(月)岐阜県高山市の高級家具メーカーに木材部品を製作してもらい組み立て5/2(木)の社内試聴会で合格をもらった。
この予価20万円台の新製品RSA-717EXを携え5/9(木)ドイツミュンヘンで開催された「ハイエンドショー」に出展して22か国のバイヤーと交渉したところロシアのバイヤーはその場でRSA-V1(47万円)を買った。5/29(水)にはカナダ、フランス、韓国から注文内定、ノルウェーからは3台の注文の知らせが入った。
石見社長は「年齢に関係なく情熱があれば起業出来る」と語った。
『ガイアの夜明け』でオーディオを取り上げるとは珍しいと言うことで記事にしてみた。これを書きながらホームページで確認していた所早速スペックでは「SPECオリジナル試聴会」を実施するとのことだ。本当にテレビの影響力は大きい。一方イマイさんの方は特にテレビ紹介のことはニュースにしておらずマイペースだ。(笑)
スペックの話では何かの記事で、製品開発中で売上が立たない時に『ミュージックDD』RSP-101を発売して資金としたといった話を読んだ記憶がある。オーディオと言う市場が大きく伸びる事業でもなく、アンプと言うライバルの多い製品分野を選んだ理由が気になるが、これも技術者の誇りと情熱なのだろう。
スペックのアンプの音はハイエンドショウトウキョウで何度か聴いているが試聴条件が余り良くなく評価し辛かったと記憶している。2013スプリングが中止となり新製品の音が聴けるのは秋までお預けなのは残念だ。
【関連リンク】
『スペック株式会社』
http://www.spec-corp.co.jp/index.html
『CLEAR SOUND IMAI』
http://www.clearsoundimai.com/index.html
『ガイアの夜明け』
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20130604.html
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