13:30−14:30 トライオード
オーディオ評論家の先生が解説しつつ試聴が行われた。前半はトライオードのシステムでスペンドールSP100R2を、後半はGOLDMUNDのシステムでConfidence C4 Signatureを鳴らしていた。
毎回トライオードのブースは人気があって満席になるのだが今回は会場が半分になったこともあり立ち見も大勢出る混雑振り。社長も「大勢のお客様で音が吸収されてしまい50Wではパワー不足みたいです」と言っていた。私は遠い後で立ち見していたこともあるし、スピーカーも違うのでトライオードとゴールドムンドの音の違いは良く分からなかった。(苦笑)
先生は輸入オーディオ業界の裏話を色々話してくれた。
「BBCはBBCモニターのライセンス料を販売価格の15%としているのでどうしても値段が高くなる。」
「BBCモニターというライセンスは各社1台にしか認めていない。」
「スイスは人口766万で人件費が高いのが特徴だ。マクドナルドの掃除婦の月給が27万もする。」
「私が訪ねた時のゴールドムンドは研究者4人総勢15名の会社だった。開発時に技術者を一時雇用して手伝ってもらうこともある。」
「アナログプレーヤーは量産効果が出ない商品で最終的には価格は600万にもなったが米国のハイエンドオーディオ雑誌でState of the Artと評価されたことでゴールドムンドが注目されるようになった。」
「スイスの工業製品はコスト度外視で作っている物が多い。高くても欲しい人が買ってくれるだろうと思っているようだ。」
「ソニーやパナソニックは量産効果で値段を下げている。トライオードでも設計は日本で行い製造は中国で行って価格を抑えている。」
「同じスイスのオーディオメーカーPIEGA(ピエガ)の人と話をした時に、『FMアコースティクスの価格設定は異常だ。何を考えているのか分からない』と批判的だった。」
と中々刺激的な情報が聞けた。
同じ指揮者とオーケストラが演奏したドヴォルザークの交響曲第9番 ホ短調 作品95、B.178「新世界より」のワンポイント録音盤とマルチマイク録音盤の比較試聴があった。先生はワンポイントの広角レンズ的な音場、マルチの望遠レンズ的な音像とそれぞれ好みがあると言い、参加者はどちらが好きか挙手で確認したところマルチの方が優勢だった。私も分解能が高いマルチの方が好みだ。
ゴールドムンドジャパンの社長に就任した山崎順一氏は19,20日両日とも急がしそうにデモを行っていたが、ふと「どこまで体がもつか分かりませんが・・・」ともらした回があり、無理をなさらずこれからもオーディオ業界を元気にしていって欲しいと思わずにいられなかった。
【関連リンク】
『オーディオの祭典「ハイエンドショー東京」東京交通会館12Fより』
http://www.ustnavi.com/movielist.cfm?twist_ch=cha120625
『<ハイエンドショウ>トライオード、リファレンスシリーズに「300B」版モノパワー/GOLDMUNDもデモを実施』
http://www.phileweb.com/news/audio/201205/18/12097.html
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