僕が警備員を辞めた理由

初めての交代勤務で現場に投げ込まれる応援者。
立ち仕事で１勤務あたり約７キロ歩きます。



受け入れ側にしてみれば面白くない。他所から
素人集団がこぞってやって来る。田舎では
よそ者にたいする扱いは知れたものです。



応援に行って良かった、と思える人は皆無に
近かったのではないでしょうか。それだけ、
応援者はお荷物扱いでしょう。



ちなみに、半導体工場では当時正社員の他に、
非正規雇用である有期社員という雇用形態
がありました。



期間を定めた契約社員のようなものです。
雇用の調整弁のような立場ですが、当時は
コネがあれば少数ですが正社員に登用される
、と言われていました。



薬品等使う上流工程は有期社員は行きたがらず
すぐ辞めてしまう。そこで、派遣元？のある
応援者を投入。



応援者も期間限定ですが、有期社員と違うのは
いずれ戻る職場があるので辞められない。



嫌な事、面倒なことは立場の弱いものにやらせろ
というのはどこの職場でも同じようです。



但し、応援者に教えても半年でいなくなってしまう。
そこで、勤務者を初級者と上級者に分けそれぞれ
の作業分担を細かく決めるシステムが立ち上がり
ました。



正社員からは有期社員が育たないといった意見も。
これは、有期社員を戦力と考え将来的には正社員
になれる可能性もあったからでしょう。



もう、上記のような考えがなくなりつつある事を
示唆していました。非正規雇用から正規雇用への
道は閉ざされようとしていたのです。



応援者が増え、短期労働者をどう捌いていくか。
もはや育成といった概念はありません、無駄な
コストです。



応援の冒頭に総務部長が「半導体は人手不足で」
という事情説明がありましたが、実際は余剰人員
を押し付けただけではなかったか、と回想。



それでも有期社員が嫌がる工程に配置できる
メリットはあったでしょうが、大して戦力に
ならない素人集団の大量投入は現場も混乱した
と想像されます。

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