僕が警備員を辞めた理由

半導体工場の職場はクリーンルームです。上流
工程から下流工程に向かいレベルが下がります。
上流工程は黄色照明で、床は金属製で側溝の蓋など
に使われるグレーチングでした。



僕の配属された工程は下流工程で、検査が主。
不良品をレーザー処理して使える製品に加工
する作業も行っていました。



この手の現場で常に問題になるのが人間関係。
ぶっちゃけイジメが横行します。クリーンルーム
自体が密室だからです。



特に夜間・土日祝は管理者もいません。精々
作業長くらいでしょう。職場を支配する人間の
やりたい放題となります。



正社員同士でも誰それの休憩時間が長い、
タバコばかり吸いにしょっちゅう休憩に出る、
などのあら捜しから始まります。



そこへ、素人の応援者が来たらどうなるか。
しっかり教えれば自分たちも楽になるのに、
ストレス発散のはけ口になりました。



おそらくこれは僕らが来る前から行われていた
事でしょうが、対外的な問題を起こさない限り
正社員は安泰です。



僕は陰湿ないじめ構造の中に投げ込まれた訳です。
密室クリーンルームの中で行われる事は内部告発
でもない限り、管理者は知らないでしょう。



今ではクリーンルーム内にも監視カメラが設置
されていると思います。上記の構造的問題が
生産性を下げている、と分かり始めたか。



イジメた方もタダでは済まない。近年の報道を
見るに、半導体は台湾や韓国に抜かれ事業縮小
・他会社への合併移籍を余儀なくされ。



当時勤めていた会社は国内に半導体工場を多く
抱えており、リストラもあったのではないか。
さもなくば他会社へ移籍か。



移籍と言っても所詮外様。長期的に見ると安泰
とは言えません。かつて僕らが味わった葛藤が
時間差で来たようなものです。



僕は当時の苛めで足を少し痛めました。日常生活に
支障はありませんが、思い出すように痛むと当時の事
を思い出し、はらわた煮えくりかえるとまでは行きま
せんが、応援拒否して退職すべきであったと思います。

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