僕が警備員を辞めた理由

警備以外の業種から転職してきた人が
最初に面くらうのは、業務の無駄の多さ。
特に施設警備はそうです。



旧態依然としてる無駄を、延々と繰り返し
ている。現場に改善しようとする声は皆無。



これがイヤになって、警備の仕事が続かない
人もいるようです。無理もない。



この背景には、現場に高齢者が多く変化を
嫌う風潮があるに違いありません。発言権
のない若手の声は通らない。



ただ、それ以外にも大きな要因があったり
します。今回はそんな警備ならではの無駄
について深堀っていきます。



無駄を改善するかについては、経営者の
スタンスによりけりであったりします。



以前の記事「警備会社は儲かるのか（前編）」
で、中小企業のオーナーのスタンスについて
紹介しました。



現場への投資を抑える事が、利益に直結する。
業務改善は、クライアント側との折衝もですが
多くの手間と経費を必要とします。



そんな事をするより、旧態依然としていても
大きなトラブルもなく、現場が回ればいい。
そう考えているのが、中小警備会社の経営者。



かつての僕は、上記の様な経営者のスタンス
に想いを馳せることなく、業務改善こそ神と
言わんばかりに突っ走る日々。



同僚からは煙たがられ、上司からな苦笑いされ
表向き活躍しているようで、立場は悪くなって
いきました。



カテゴリ「施設警備２〜市役所迷走編」の頃です。
直属の上司であるY課長との軋轢が原因で、退職
する羽目になりました。



一方、Y課長に対して上手に立ち回っていた
要領の良い隊員は、今でも施設警備の現場で
のうのうと勤務しています。



この頃の僕は、独善的になっていたと回想します。
もっといえば、経営者のスタンスに合致している
ことが、長く続けられる条件のようです。



警備員、特に施設警備における一見無駄な業務に
ついて、儀式のようなものと割り切って臨めば、
メンタルも削られないでしょう。



問題意識は、警備以外の副業や趣味で活かす
のが生産的。



対外的のみならず内輪でもトラブルを起こさず、
淡々と業務をこなす隊員が評価が上がる。時に
上司へのごますりをやればベター。



こうしてみると、警備で長くやるには従来の
職業人としての在り方とはちょっと違う、要領
の良さが必要になってきます。



僕はその辺が柔軟でなかったというか、真面目すぎ
て、要領のいい隊員に美味しい所を取られていき
ました。クライアント側は評価しているのに。



所詮は人事権のない「兵」や「下士官」の言い分
なのです。いくらクライアント側から評価されて
も、一兵卒に何の力があるのか。



それならば、妙な問題意識も持たず与えられた
仕事を淡々とこなし、時には上司の顔を立てる
ような、他現場への応援に行くなどすればよい。



無駄な業務はしきたりもしくは儀式だ、と
割り切って、業務を淡々とこなしましょう。



もし改善提案をするなら、会社幹部や
クライアント側の体制が変わった時が
チャンスです。



ただこれも留意したいのが、改善して余裕が
出来たから、他の業務をやってもらおうという
話が出ないとも限りません。



せっかく改善したのに、別の業務が増えて逆に
きつくなってしまった、という事もあり得る。



警備的に観て、無駄な仕事を減らすという
守りの改善意識は持ち続けるべきでしょう。
責任者は特にそうです。



警備では「攻め」よりも「守り」の意識が重宝
されます。改善提案が藪蛇になり、余計な仕事
が増えれば、隊内からブーイングです。

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