2015年05月15日
桜花散りぬる風のなごりには水なき空に浪ぞ立ちける
先程のものは
とてもあっけない記事でしたし
折角ですので、もう一首
桜花散りぬる風のなごりには水なき空に浪ぞ立ちける
今度は、紀貫之さん…
もはや、おそろしいような感性です
こちらは、すこうし、考えて
いきたいと思います
なごり
は「名残」と「余波」の掛詞です
「名残」は桜が散ってしまった名残
「余波」は、元々は風が吹き止んだ後も
立っている波のことです
つまり、桜が散って、風に舞うのですが
その桜を散らせた風がやんだ後も、
桜が空でひらひら舞っている様子を
波に見立てて
風がやんだ後の波だから
余波、としているんですね…
助詞の「は」は、今回は
対比している「は」として
(僕はそう思うよ、の「は」)
と考えて訳そうと思います…
個人的にしっくりくるので
水の上に風が吹くと、風が止んだ後も
余波が立つものだけれども、
桜花が散ってしまった風の名残では、
散った桜は空中を舞って
水の無い空にも、浪が立つのだなぁ
詳しく、くわしーく、訳せば
おそらく、こんな感じ、だと思いますが
やはり、これでは冗長ですね…
57577の中に、この映像を
きっちり閉じ込めてしまうからこその
衝撃があります。
それにしたって、本当に恐ろしい感性…
言われたら、そのように思えるし
想像も出来ますが、
なかなか、空を舞う桜を浪とは…
その言葉にすることを
思いつかないような
気がするのですが、如何ですか?
私には絶対無理です笑
彼の見る世界って
一体どれほど美しかったんだろう…
また、凡人には
考えもつかないような
見立てでありながら
空を舞う桜が浪のよう、
なんて言われたら
簡単にその様子が
目に浮かぶところも、
いいですよね…
人気ブログランキングへ
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/3664703
この記事へのトラックバック