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2019年03月18日

戯曲「正義の代価/what price for Justice?」 03  ルス.バネットRuth Barnett 

戯曲「正義の代価/what price for Justice?」 03 ルス.バネットRuth Barnett 

『キンダートランスポート』作ダイアン.サムエル(過去記事 2017/09/15.29)は
 同様に思春期の不安定な娘と 向きあわざるを得ず
 始めて母は自身の過去にスポット当て 娘に語る
 しかしそれはトラウマ/恐怖/傷 には至らず
 ルスに言わせるなら 魂が準備に至っておらず
 他人事の様に 母は自分の過去を語った またそう演じるよう 演出家は求る


ルスは この戯曲で 人間社会が抱える普遍的2つの主要な問題を強調している
第一に 家族が権力によって暴力的に分断され
更に 戦争/暴力 死の恐怖がトラウマとなって
家族構成員の精神/魂を痛める状況にある時
引き裂かれた家族はそう簡単には修復されない のだと


戯曲2幕 1949年 赤十字を介し子供を取り戻すが.....

ルス(作者本人) 14歳の少女は 実の親元に居ながら 身の置き場を見つけられず
 徘徊の日々を送る
空腹を満たす為だけの帰宅 雨に濡れ ヨレヨレになって帰宅する娘を見守る母 

子供たちは 10年毎日 両親の迎えを信じ堪えたろう が
10年は長すぎ 親に裏切られた絶望感が 子供たちの魂の深奥に淀む
 更に 身体肉体的暴力から 身を守りながら生きた子供時代が トラウマとなり 魂を蝕む  

娘に 全く届かない 抱きしめる事さえ拒否される 母親の苦悩      
 
痛ましい娘の姿に キンダートランスポートは 本当に正しい選択であったか
 と毎日問い続ける母

父親は あの悪魔の時代にあって 家族皆が生き延びた幸運を強調する  

しかし なんとひどい代償を払わなくてはいけないのか とタイトルである母親の台詞


或る日 徘徊から帰宅したルス 荒れ野を彷徨った獣さながら衣服は乱れ疲れ切っている
 それでも 母に対する強い警戒心は隠さない 

 母は思い切って学校へ行くことを促すが
それに対し ルスは
北へ向かって歩き続ければ 港に至るだろう
 船に乗り込んで英国へ帰る と言い出す 

そこで英国に残した馬の話をするルス
 馬たちは私に何も求めない 
私がどんな気分だろうと ただ其の侭の私を受け入れる 彼等は私の家族だ
 と

母は覚悟を決めます

英国へ帰って学校へ行きなさい と でも
 学校休暇の時期は ドイツに必ず帰ってくることを約束してと

その母の言葉に感涙し ルスは母と約束を誓います 

そして 皆の為にキノコのスープを作りたいから 出かけて良いか?
 と始めて母に問うのでした




 

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