2017年12月17日
黄金の夜明け団と演劇 25
写真はWEBより拝借致しました
黄金の夜明け団と演劇 25
ウィリアム.シャープWilliam Sharp (1855 –1905)
スコティッシュ作家 評論家 詩人 謎の女性ロマンス作家Fiona Macleod(1891-1905) ,
オシアン/Ossianゲール語文化復興運動 に創刊された ゲール伝承 詩歌を紹介した冊子の編集員
父は商売で財を成しす 母はグラスゴーのスウェーデン副領事
活発で読書を愛する少年であったが 健康がすぐれず 学業も途切れがちになる
オーストラリアで療養生活もおくる
グラスゴーの法律事務所 ロンドン の銀行勤務
ジョゼフ・ノエル・ペイトン Sir Joseph Noel Paton ( 1821 – 1901
スコットランド芸術家)の紹介で
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ Gabriel Charles Dante Rossetti (1828 – 1882
ラファエル前派 1848ロイヤルアカデミー付属美術学校で起こった美術運動 の一員)
の主催する文芸サークルに参加している
1884 従妹のエリザベスと結婚
1981 作家を本業とし 海外へ多く出かける
ローマ滞在中 Edith Wingate Rinder /シャープのミューズ 妻エリザベスとは姻戚関係
と恋に落ちる
恋愛詩を書き上げ 個人出版 それが かつてなく高い評価を得る
1891 から Rinder への愛慕の情を 物語として書き始め
1894 スコットランドを舞台にロマンス小説 Pharais, A Romance of the Isles を
Fiona Macleod (ゲール語)の名で 発表
純ロマンス小説である事から 批評家の反応を危惧するあまり 自身の名を隠し女性名で出版
ところが ロマン小説は大変な評判で 予想外にシャープへ富をもたらす
それ故 シャープは自身の作家業も続けながら
妹の手を借り 自身はMacleodのマネージャーと名乗り
謎の女性作家Fiona Macleod の実体を暴こうとする世間の興味を 上手くかわしながら
彼女の名でロマン小説 劇作を14作品 書き続けました
W.B. イエーツ/William Butler Yeats[a] (1865 – 1939) GDメンバー
アイルランド文化復興運動にも関わっている シャープと交流があり
かれはFiona Macleod の文才を高く評価するも シャープについてはキッパリ否定しております
シャープとフィオナについて不可思議を覚えなかったのでしょうか?
この時期 シャープは黄金の夜明け団/GDの会員でありました
シャープがGDにどのように関わったかは 資料を見出せていません しかし
イェーツ との交友関係 また 妻エリザベスがシャープの死後発表した回顧録では
シャープの強い霊感体質/トランスが書かれています また
シャープは ”フィオナを公表すれば 彼女は死に絶える” と云っていたとあります
日本の女流作家尾崎翠 は フィオナはシャープのダブル/ドッペルゲンガー であり
シャープの精神的両性具有性に興味を馳せています
このシャープとフィオナの存在は GD的に観れば
イシス/オシリス 存在の体現として理解されるでしょう
1905 幼少より病気がちのシェープは健康がすぐれず エリザベスと友人に看取られ
イタリアシチリア島ブロンテにて最後の時を迎えました
尾崎翠は
シャープの死の床 人知れず 静かにシャープの傍に横たわるフィオナへ
哀悼の意を捧げています
と たのしい演劇の日々
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image