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2017年11月11日

黄金の夜明け団と演劇 21

g.Meryken.jpg



            マイリンク 写真はWEBより拝借致しました



黄金の夜明け団と演劇21

Chapter 4-2-7

グスタフ・マイリンク/Gustav Meyrink (1868 – 1932)
オーストリア作家 演劇人 翻訳家 銀行家 オカルティスト 
ドイツ語幻想文学で 最も敬意を集める作家

男爵と女優との庶子 母親と同名のユダヤ人女性が存在し ユダヤ人との誤解を受ける

1881年までミュンヘン在 後ハンブルグへ 1883-1903母に伴いプラハ在 

1889  従兄/詩人 Christian Morgensternと"Meier & Morgenstern".銀行立ち上げる

1892 24歳の時のこと 聖母被昇天(せいぼのひしょうてん)前夜 自殺企図 
   銃口を自身に向け当に発砲の瞬間 ドアの隙間より冊子『死後の世界 / 』が差し込まれ
   この衝撃的運命の転回に 自殺は思い止まり オカルトの研究にのめりこむ 
   しかし後 マイリンク40歳/1932のとき 
   24歳の息子Harro Fortunatを自殺で失う 
   2作目小説『The Green Face(1916) 』登場人物に息子の名が遺されることになる

神智学 カバラ キリスト教叡智学 東洋神秘学 を学び またヨガを生涯続ける
神智学協会員 GD会員

1902  オカルトを事業に利用したという嫌疑/詐欺罪により2か月服役
   出所後銀行業は放棄せざるを得ない 
   しかしこの服役体験が 代表作『ゴレム/The Golem (1913–14)』を書かせる

1900- ドイツ社会風刺専門週刊誌『Simplicissimus(1896-1967)』短編投稿を始める
 
1903 ウィーン移住

1905 ハンブルクの女優フィロメーナ・ベルントと再婚 一男一女を設ける

   経済的安定の為に 以下作家の翻訳を手掛ける 
 
 チャールズ・ディケンズCharles Dickens(1812 – 70
   英ヴィクトリア社会風刺を手掛けた作家 労働者階級出),
  
 ラドヤード・キップリング/ Rudyard Kipling ( 1865 – 1936
   英作家詩人 英統治下インドで生れ育ち作品その体験を物語る 
   しかし ジョージオーウェル/George Orwell(1903 - 1950英作家 インド生)は
   英帝国主義伝道者と呼ぶ ノーベル文学賞) 、
  
 小泉 八雲/Lafcadio Hearn 1850 – 1904ギリシャ生) 
 
翻訳業は生涯続けられ 
 エジプト『死者の書/Book of the Dead』等オカルト本も多数訳編集している

1915 代表作『The Golem(ヘブライ語/胎児גולם) 』出版  ユダヤ教の伝承にある
   ラビ/ユダヤ教学者が造形するカバラの魔法を施された泥人形の謎を解く幻想神話 

メイリンクは反戦支持 ドイツ国粋主義と対立 
ドイツのナチ側ジャーナリスト Albert Zimmermann (1873-1933)は
ハインリヒ・ハイネ/Heinrich Heine (1797 –1856ドイツ作家 ユダヤ人)同様に 
民心を動かし ドイツにとって大変危険な人物であると 批判し
 The German Philistine's Horn(1909)禁書となる

1920 Starnbergに田舎の荘園/「最後の灯りの家/The House at the Last Lantern ゴレムより 
    を購入 家族と転居

1927 大乗仏教/ Mahayana Buddhism へ改宗

メイリンクは自死した息子より半年だけ長生きし 1932年12月死去 

ナチ政権中オカルト関係は排斥されたが 
メイリンクの作品も戦後 フランス ロシア 英国に訳されリバイバルを果たした

メイリンクがGD会員だったかどうか記録は別れます 
しかし GDを立ち上げた William Wynn Westcott (1848–1925) からの
それを物語る手紙(1893)がある との記録もあり 取り上げました



と たのしい演劇の日々
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