2016年07月24日
観劇 Bertolt Brecht (1898 –1956)とKurt Weill(1900 – 1950) の『三文オペラ』 National劇場
観劇 Bertolt Brecht (1898 –1956)とKurt Weill(1900 – 1950) の『三文オペラ』 National劇場
ブレヒトの『三文オペラ』国立劇場で観て参りました
パナマ文書公開で 政治家が多額の資産を有することが明らかとなり ところが
保守党政権による緊縮財政で低賃金の労働者を含む 低階級層は困窮にあえいでいる英国
演劇界も大きな打撃を受けております シュタイナー関係の演劇活動はどうなることでありましょう
この 三文オペラ 原作は英国詩人 劇作家John Gay ( 1685 – 1732)の The Beggar's Opera
当時 英国元首 Robert Walpole の金権政治を揶揄して書かれたものです
現英国にピタリのテーマ そして 6月23日のEU残留か否かを問う国民投票で
貧しい民は 残留を云うキャメロン政権を否定致しました
しかし 貧しい民/Peasant への教育は為政者にとって弊害である
は21世紀の今も哲理の英国です 果たして 自称民主国家は 何処へ向かうのでありましょう
Macheathを演じましたRory Kinnearは カフカの審判(23/07/2015)でも熱演しておりました
今回は少し弱気の善人の心を持ったマッキーを生み出しておりまして ミスキャストだった
かもしれません 更に これはオペレッタですので 観客は情感タップリ込めた歌声を期待し客席に
大人しく座っておる訳ですが 如何せん 声が弱いのです 国立劇場1150人収容できるOlivier Theatre
略満席でしたが 後ろの席まで歌声が響て参りません
Mr Peachumを演じたNick Holder は良い役創りをしておりました 彼が舞台に出て参りますと
観客の気も高揚するのが感じとれます もちろん歌も聞かせてくれます
Polly Peachumを演じた Rosalie Craig は眼鏡を掛けた冴えない少女のいでたちで現れますが
マッキーと結婚し"Pirate Jenny" を謳うときには 魅惑の女海賊頭の本性を顕わにします
更に その歌声は素晴らしく 主役のマッキーを喰っておりました
Kurt Weill の名曲は 昔 佐藤信の黒テント芝居を観た時の事を思い出しました
日本版は林光が音楽を担当しておりました 当時一緒に黒テントの赤い教室で
芝居を勉強しておりました 宮城聡は静岡の芸術監督をやっておるのですね
当時より強烈な個性の持ち主でしたが 社会への目線といい 風情といい ブレヒトに似ている
ように思うのです。。。。これからの彼の活躍大いに期待しております
と たのしい演劇の日々
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