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2014年01月21日

戯曲「Jerusalem」 by Jez Butterworth

戯曲「Jerusalem」 by Jez Butterworth 

フラリと足を運んだ本屋で出会い 購入 やっと読み終えることができました 
まだまだ英語は中級レベルでありますから 大層時間が掛かってしまします でも 
此れでやるしかありませんので。。。。のでなのです 

舞台の方は 今年クリスマスの時期騒ぎとなりました ウエストエンド アポロ劇場で
2011年に観まして 感想を過去記事に残しております 

シャークスピア俳優 Mark Rylance主演 Rooster 役 による大ヒット作品 



写真は Roosterを演じる Mark Rylance (Web より拝借しました)

ブロードウェイにも行きました 大きな賞も得ております が如何せん 
英語を母国語とする観客方でさえ 南西部労働者階級訛りの砕けた英語は
耳あたりのよいものではなかったようですから まして外人の私には。。  
でしたので今回この戯曲を手にし また新聞の劇評も手伝い 
幾分か 理解した気分になって書いております

その第一 これは観劇の際には その雰囲気さえも感じることが出来ませんでしたが 古き時代の誇り高き英国を回顧する なのだと新聞劇評にありました 
設定は ストーンへイジへと続く森を背にした 
町外れの野原に据えられたトレーラーハウス 
社会にやすやすと飼いならされたくない子羊たちが
 同種の主人公のRoosterのもとに集い 
酒薬快楽にしばしば世知辛くなった現を忘れる そして 

フェアリーに扮した女の子が幕間に現れますが
 彼女は義理の父親の性虐待から逃れ このトレーラに身を隠していおります 
それが為 Roosterはその義理の父親とその仲間に殴打され 亡くなるのです 
その彼女はブレイクの詩 「And did those feet in ancient time」を語り 
それは 英国ストーンへイジをジーザスが訪ねたという伝説を元にした詩であり 
英国国歌の1つであり 権力に屈しない自由な人間精神を歌い上げております 
そして この詩より この戯曲のタイトル「Jerusalem」がつけられたのだそうです

その第二 Rooster は非常に特殊な血を受け継いでおります 
専門家たちはその血を求め Roosterに大金を支払います 
その為 彼は労働することなく 世間の柵の外で気侭に暮らしているわけです 
さらにこの身体的特殊性 希少性が 
彼をあたかも人類救済の特別な存在であるかのように自身に思い込ませます 
彼には一人息子がおりますが もちろん正式の結婚はしておりません 
その息子に 血の秘密を語る件は読んでおりまして ゾクゾクいたしました 
 タイトル「Jerusalem」がこの件で 納得入った気がいたしました 

そして 最終シーン Roosterが森の大男から 助けが必要な時に打ち鳴らせよ 
と授かった太鼓を 役人に彼を売ったかつてトレーラーに集った仲間等の名を
1つ 1つ そのドラムのリズムにのって呼び上げる 
その様は ゴルゴダの丘を目指す 十字架を背負ったジーザスに重なります

ここで幕となりますが 
おそらくRoosterの魂は ドラムの音を聞きつけた森の大男たちにより
救われるのでありましょう 
なんとも心の痛む芝居なのです が 現代版神秘劇とも思えるのでした 


とたのしい演劇の日々 
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