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2012年04月24日

シュタイナー 6つの身振り

シュタイナーの「Speech and Drama」より
6つの身振り/The 6 revelations of Speech を続けます



写真 猿楽の型 WEBより拝借いたしました



これは 1924年9月5日から23日にドルナッハ/スイスで行われた 
俳優の為の講演記録の第2回目にあたります
記録を文字に起こした マリー シュタイナーの前書きによりますと
人智学運動に共感を覚える俳優たち
(講演はドイツ語ですから ドイツ語圏の俳優たちでしょう)は 
シュタイナー霊学観に立ったこれからの演劇の在り方について
教示を求めたようです  

The 6 revelations of speech は 
話し言語に宿る6つの啓示 と訳せばよいでしょうか?
ギリシャ文化演劇に其のあるべき姿を認めたシュタイナーは 
当時の演技様式の復興を求めたのでありましょう 

先ずは 全体を掴む為に 以下にその6つを纏めました 
ところで この講演のタイトルは The 6 revelations of Speech にも関わらず 
6つ目を説明した後 シュタイナーは7つ目を加えており なので実質7つ とします 
しかし これを2番目の発展したものとの解釈が主流のようです 
シュタイナー自身が講演中 まるで思いついたように 
2の目の思考の先に この断念の身振り もある と語っているからです


1、功を奏し人を動かす Effective
2−1思考中 Thoughtful
 (−2断念する giving up 英 言語造形家たちの説)
3、躊躇いを表しつつも行動に移す A cautious feeling forward in face of hindrances
4、嫌悪を吐き出す Giving vent to antipathy
5、共感を示す Expressing sympathy
6、拒否する Drawing back on to one’s own ground
7、断念する Inability to come to a decision (英 言語造形学校の説)
( 7, 優柔不断 Indecision Peter Bridgmontの説)

ところで Peterは 7つ目を 優柔不断 と解釈しています



さて↑の表をどう読むかと申しますと

1、 功を奏し人を動かす為の台詞を語りつつ伴う 身振り 

2、 頭の中で思考をめぐらしている様子を語る台詞に伴う 身振り

3、 躊躇いを表しつつも行動に移している状態を語る台詞に伴う 身振り

4、 嫌悪感を吐き出す台詞に伴う 身振り

5、 他者へ共感を語る台詞に伴う 身振り

6、 拒否を語る台詞に伴う 身振り

7、 断念を語る台詞に伴う 身振り 

シュタイナーは 
夫々の身振りを 聴衆の俳優たちに向かってデモンストレートしておりますが 
それらは西欧文化から生まれた様式であります 
事にドイツ語文化圏の間に共通する身振りのようでして 
2番目の思考中を表現する身振りについて 英国人ならば違った身振りになると 
茶目っ気タップリに
思索する英国紳士をデモンストレートしておる様子が書かれております 

なので此処での要は 身振り よりも 
7つの啓示 にあたる人間の心理状態が如何に戯曲中 台詞として表現され 
役を創り上げているか を理解し 俳優は演じる という事ではないでしょうか


次回もまた このThe 6 revelations of speech についてもって考えましょう


と たのしい演劇の日々
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