2021年03月30日
中華カーボンホイール・スーパーチームのカーボン&アルミリムハイブリッドを購入してみた
スーパーチームのカーボン&アルミリムのハイブリッドホイールを購入
ロードバイクにハマった人なら一度は気になる禁断の果実「中華カーボンホイール」。カーボンホイールとは軽量かつ高剛性でしなる性質を持つカーボン繊維を使ったホイールのこと。
自転車における軽量化は自動車における軽量化と同様に効果があるもので、特に地面と接し、かつ回転系の部品となればその効果は絶大。特に足元のホイールを軽量化できれば発進加速、中間加速や登坂などで効果が期待できる。
本来であれば安いものでも前後で20万円以上はするはずのシロモノが中国で生産された通称中華カーボンホイールはその半額以下を上回る激安価格(4万円〜6万円ぐらい)で購入できるという魅力がある。
ただ中華カーボンホイールが登場した初期の頃は品質が不安定なところがあって使用していくと破断するという本当に危険なものがあった。その後いくらか経過してメーカーによっては技術力が付いてきて中にはUCIの認証を取るメーカーまでも登場。初期の頃の不安要素は払拭されてきた。
スーパーチームの50mmハイトカーボン(アルミハイブリッド)のレビュー
今回購入したのはsuperteamというメーカーのもので最も有名であろうIKAN(アイカン)と同じくUCI認証を取得しているメーカーのもの。このうちブレーキ部分にアルミリムを採用したハイブリッドタイプの50mmハイトカーボンを購入してみた。
カーボンホイールというとリムブレーキ部分もカーボン製で長い下りなどで高速域からブレーキを多様すると熱で変形するのだが(実際、リムの部分が変形したカーボンホイールを見たことがるが)、このアルミリムのハイブリッドタイプならその心配はないと判断。Amazonにて購入してみた。お値段は送料込みの4万2千円。
中国からデカイダンボールで届いた。プライム会員だが届くまで4週間程度かかった。中国からのEMSにしてはかなり遅めだった。
箱はしっかりしており、フルクラムのレーシング5を買った時と同じように下部と両サイドに発泡スチロール、ビニールのような袋に入っていた。
付属品はカーボンリム用ブレーキシュー(アルミリムなのでこれは本来不要)、クイックリリース、延長用バルブ、予備のスポーク。
フルクラムの時と同じくきちんと検品しているようで、品質に期待ができそうだ。
ホイールにはUCIホイール認証を示すシールが貼られていた。実際、UCIの認証リストで確認したがスーパーチームは50mmハイトのカーボンホイールで取得しているようでウソではないようだ。
ホイール面の文字はシールではなく、塗装となっている。フルクラムのレーシング5ではロゴや名前がシールで貼られていたので少しびっくり。
リムテープは最初から貼られてていた。
スーパーチーム、ハイブリッドタイプの50mmハイトカーボンホイールの重量は?
次は気になる重量計測。フロントはリムテープ付き&クイックリリースは付けない状態で873g。
リアは1024g。Amazonの製品ページでは詳細のとこに1675g±30g/両輪(スキュアを除く)となっていたので明らかに重い...。ちなみに純正のジャイアント製PA-2はというと
フロントが700g。
撮影に失敗して見ずらいけどリアは1008g。というわけで純正よりもフロントが173g、リアが16g重たく両方あわせると189gの重量増になることが判明した。すなわち両輪で重量は1897gとう結果に。今回使った吊りばかりの精度もあるだろうが明らかにカタログ値よりも重たいという残念な結果に。
ただ、ネットで調べてみるとフルカーボンではなくアルミリムを使ったハイブリッドタイプはアルミの所でどうしても重たくなるようで、有名メーカーだとボントレガーの
「AEOLUS COMP 5」というモデルがあるが、こちらも同じくアルミリムとカーボンのハイブリッドタイプで重量は前後合わせて1860g。
有名メーカーのハイブリッドタイプホイールがこのぐらい重いので中華スーパーチーム製もこんなもんだと思う。それでいてボントレガーのAEOLUS COMP 5は定価11万円だが、スーパーチームは4万2千円なのでかなりお買い得かと。
恐らく販売元がスペックを記述する際に間違えてフルカーボンのやつの重量を書いちゃってそれに気づいてないものと思われる。重量が減らずに逆に増えてしまったのはショックだが、見た目や質感は良いので許容することにした。
ジャイアントのエアロロード、プロペルSLR2(2016)に装着
というわけでエアロロードのプロペルSLR2に装着。元々フレームがエアロ形状のためホイールをディープリムに変更すると迫力がかなり増した。性能面も期待ができそうだ。
スーパーチーム、ハイブリッドタイプの50mmハイトカーボンの注意点
ひとつ気になったのがリアのハブの音。フルクラム系のグリスが切れた時になるカチカチの爆音ラチェット音が初期状態からしていて、実際のところ回転も渋かった。
ハブは中華系ではおなじみのパワーウェイR36で、スポークはエアロ形状でリアが24本。フロントが20本。剛性は高めでリムのブレはほとんど気にならなかったがフリーの回転だけはダメだった。
分解するとグリスが全然塗らられておらずこれが原因と判断。手持ちのシマノプレミアムグリス(旧デュラエースグリス)でグリスアップしてやると爆音が少し静かになり、フリーの回転も渋さが減少した。構造はレーシング5と同じボール玉を使わないツメタイプでメンテンス性は良さそう。
ただしグリスアップしても回転はフルクラムのレーシング5には少し及ばない感じ。このあたりは価格を考えると致し方ない部分かと。ただ値段を考えると不具合や不満な部分はあったもののそれ以上に見た目やカーボンディープリムホイールという所有感に満たされるホイールなので良かったと思う。次回は試走してみての簡単なレビューをしようと思う。
※2021年9月追記
当初、グリスアップでは回転の渋さが拭えなかったけど、グリスの量を適切にすることでフルクラムと同じぐらいよく回るようになった。コツは3つの爪がある側面は多めにグリスを塗って、奥の方はあまりグリスを塗らないこと。奥の方にグリスを大量に塗るとこれが回転抵抗になって回転が渋くなるようだ。
ただ、逆にグリスが全然ないと回らないのも事実で、購入後に回転が渋いなと感じたら、即グリスアップしてみることをオススメする。
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
コメントを書く