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2021年02月19日

フリゲレビューブログ・コラム。「レビューとアドバイスは別物」編

ここ最近のレビューを読んでいたらレビューより小話のほうが長いじゃねえかと思ったので、定期コラムを書いておく。










こうやって他人の作品を何百とレビューしてきたが、私は批評・感想は書くものの、改善案ともいえるアドバイスをあまり書かない




何故かというと、ただでさえ無料なのだし、フリーゲームに於いては、「「作りたいものを作る」ことがすべてのベースにあるから」なんだよね





つまりそれが悪手であっても、作者がそう表現したいと思った結果であれば、そこはこうしたほうがいいんだよとは言わないわけ(ただし見せ方が下手だったり、展開が拙速だったり、登場人物の思考・行動に説得力がないなどのケースでは、ワンクッション入れたほうがいいとかは書く)







だって余計なお世話だから










相手が考えた末に出した結論に、「それじゃダメなんだよ、こうするともっと良くなる」と聞かれてもないのに言いくるめることになるからね



相手の考えを否定したのと一緒だ






そもそも他人にアドバイスするのは、なかなか難しいものだ。正しい知識でなくてはならないし、本来は専門家のみが出来ることだ






好意的であっても曲解されかねないし、相手の自尊心に障ることもあるだろう





「面白かった」と言ったところで、相手が自分の創作に100点満点以上の自己評価をしていた場合、納得しないだろう(以前このネタでバズったツイートがあったな)









逆に質問されたから答えたのに、恨みを買うこともある。





1つ昔話をしたい








私はネット上に創作を投稿する人間の1人だが、とある投稿サイトにて、短期的ながらまあまあの成績を出していた




このブログもそうだが、私は物事を始めるとホームランは打てずとも、すぐに二塁打三塁打は打てるプレイヤーだ。


才能なんて何も持たない。だが要領だけは良いのだろう









そこで私よりかなり長くやってる人間から、こんなDMが届いた





「自分はもう何年もやってるのに結果を出せない。でもあなたはすぐに伸びた。それに面白い。私の作品にアドバイスが欲しい」と(自分で作品と言っていた。私はなんとなく創作という)







私はその人の作品を読み、稚拙すぎてこれじゃ何年やっても伸びるわけないだろと薄っすら思いながらも、本音を完璧に隠しアドバイスを色々と書いた






非常に丁寧に、配慮し、何度も直した。貴重な時間をかけて











感謝しろとはもちろん言わないが、一方的にアドバイスを求めてきたのだし、何らかのレスポンスはするのが礼儀だ。







ところが何の返事もなかった














後日その人のSNSを見たら、なんと逆上しこちらに明らかな私怨、敵意を向けているではないか







しかも取り巻きに、ありもしないことを触れ回っている







「ある人に小説のことでこんなことをいわれました(笑)」







取り巻きは「生意気なやつですね(笑)」「まあほっときましょうwww」と囃し立てる






2つめなんて(いや、聞いてきたのそっちだし…)というレベルだし、それ以前に完全に捏造だ。


だが周りの人間も愚かで同レベルなので、なんのソースもない情報をあっさりと信じる







しかも滑稽にも「でも彼にも何か言い分があるのでしょう。受け入れます」と、さも人格者のように振舞っている(彼という言い方が気持ち悪かった)














放置しようか迷ったが、私と分かる内容だったし、今後の活動に支障を来してもリスクと思い、スクショつきで某氏の捏造と事の経緯を説明した





フォロワーや読者は「ひどい目にあいましたね」「もうスルーしたほうがいいですよ」「野良犬に噛まれたね」と全員納得し(当たり前だが)事なきを得たが、その後も「これ、絶対あいつだよなあ…」という輩にしばらく粘着された








つまり嘘がばれ立場の悪くなった相手に、逆恨みされたのだ




思えば最初のDMの時点で皮肉っぽかったが、だったら聞くなと…













これを会社員で例えると、入社10年の社員が半年の新人に仕事で大敗した上、「あなたのやりかたじゃ上手く回らない、こうすべきだ」と言われた気分になったのかもしれない




分からない話でもないが会社ではないし、先輩後輩でもない。私はあなたのことなんて知らない、全くの無関係だ。


聞くからには、当然都合の悪いこともいわれるだろう。だってアドバイスは、裏返せばダメな部分の指摘でもあるから

どれだけ建設的という建前があっても、それが本質だ










そこは中高年が多いサイトらしいので、実際に中高年だったのかもしれない。逆に私は非常に若年だった

そこがまたプライドに障ったのかもしれない













というわけで話を戻すと、アドバイスとはとても難しいものだ




何様だよとなるし、本来気軽にできることではない







だから、しない。

























…えっ?



「キミのぐう畜ぶりが伝わったんじゃないの」って?






「そういうのって結構わかるぞ」「遠回しに馬鹿にしたんだろ?」って?


















ウッッ……ウッ…
そんなわけないじゃないですか…
相手を思いやる一心ですよ…
私の9割は優しさで出来ていますよ…

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ニヤッ
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2021年02月18日

ASTLIBRA 〜生きた証〜 ファーストインプレッション 一瞬KENZOが開発したと思った奴、3割はいる説

はあ〜……すっごい。




フリーゲーム…というよりPCゲームのアクションRPGとしても通用するクオリティ。






なんと開発に14年以上をかけ、クリアまで40時間の超大作だという。







まずその執念が素晴らしい。ここまで開発に時間をかけたフリゲ、他にないのでは。









プレイしてみて、何より動作の軽さに驚く。





これだけ美麗なグラフィックにエフェクトをかけても、ほとんど処理落ちしない。作者は相当高い技術を持っているのでは



かなり凄いはずだが、他の人のレビューを見ても、なぜか誰も触れていない…










横スクロールアクションRPGというのもユニークだ




「ファミコン・スーファミ時代によく見られた、横スクロールアクションRPGは面白いものが多かったです。」「現在では豊富にみられる横スクロールアクションRPG。制作開始時点、14年前には殆どありませんでした。」とのことだが、実はそのようなゲームをプレイしたことがない。



思いついたのも「リンクの冒険」「イースV」だけだ。





強いて近いのはPSPの迷作「天地の門」。横だけではなく、奥行きも多少あった。3Dを生かした奇異なゲームだった





なので「うわこれ、新しいじゃん!」……みたいな…非常に新鮮な感覚でプレイしている

















ストーリーも面白い。


「まず最初に悲劇を見せる」、「主人公が不思議な空間に迷い込む」、「相棒ができる」というのは、掴みが非常にいい

私はこのような謎めいた世界観が大好きだ


まだ序盤だが、名作の予感がする。












1日のゲーム時間が数分からという私にとって40時間は途方もないフルマラソンだが、なんとか完走したい





レビュー感想は……






3年以内には……













【フリーゲーム小話】








▼フリゲのDL数が飛躍的に上がる……かもしれない方法







愛飢男(あいうえお)が「半年かけて作った自信作の「Gコレ 〜女をコレクションする最低な男の物語〜 始まりの第一章」が200DLで終わったのに、たった1日で作った「Hな野球拳しましょ♡」は1200プレイ」と嘆いていたが、まあ必ずしも努力が結果に結びつかないのが人生だよね





しかしもっと、この事実をポジティブに考えてもいいのでは。最短距離での成功例を掴んだのだし、自分の適性が分かったことと思う









よたここさんとも最近話したが、この件からもわかる事は……











エロは強いという事実










多作のaiGameだが、「野球拳しましょ♡」だけがランキング上位に定着している。有料版もヒットした





ポロンテスタの「カラス青年」「ネコ実験室」は良作にしては残念ながらDLが振るわなかったが、「ポルノ地獄」「ジャナイホウ地獄」は軽く10000プレイを超えている




「カラス」「ネコ」の恐らく10倍はあるだろう。だがいくら「ポルノ」「ジャナイホウ」が良作とはいえ、前2作の10倍優れているかというと、そうではない。10倍の宣伝をした、なんてこともない





この4作はどれも優劣なく面白いのだ







つまり、やはりエロは強いのだ











共通点は男性向けということだ。女性のほうが好きなことに散財する傾向にあると聞くが、エロ産業はまだまだ男社会だ。








というわけで沢山プレイして欲しいなら、エロを入れるのが一番の近道かも?










そういえば「怨溺」のあるまソフトに、このブログでも挨拶してくれた愛餓え男さんというメンバーがいるが……親戚?














▼大好きでずっと見ているドラマ「相棒」のseason19第16話「人生ゲーム」が感動、泣ける、神回と評判だが、本当に素晴らしい出来だった




伏線もすごい




虐待されている子供が特命係に「友達を助けてほしい」と懇願するが、その友達とは、同じく親に虐げられている子供ではなく誘拐犯のほうだった





そこも実に巧妙な伏線の張り方だが、それ以上に序盤余りにもスムーズに捜査が展開したことに私は違和感を持っていた




これってさ、特命係が「友達」を誘拐犯だと知ってたからできた初動捜査なんだよね




もう最初っから全部計画通りの脚本なわけ。いやはや、やはりプロの脚本家は凄い。




フリゲの伏線を散々絶賛してきたが、やはりプロは違った。唸るしかない





テキストや描写ではなく、このような展開や雰囲気に違和感を持たせる伏線って、ゲームじゃできないんだろうか。「おや?何かおかしいぞ?」と一瞬の疑問が作者の掌の上だというね



表現はかなり難しそうだが、この手法をゲームで出来たらと思う(私以外の、優秀な作者が)













▼「unknown」をプレイ。トントン拍子で進むようにしたという割に、お使いの連発でテンポが悪くなっている





だがイラストはとにかく美麗だ
(「瞬刊サンガコミックス」の作者かと思ったが、別人だった)




目隠しをしたヒロインは、唇がなんともエッチだ








新人の初制作らしいが、ストーリーは「シナリオ初めて書きました」でも上手い人が結構居るけど、絵はやはり練度だね。




絵が上手い作者で「イラスト初めて描きました」って人を、見たことがない






大体はSNSに絵をアップしてる、「やってる奴」だ。ゲームスチルを描くのが、イラストより難しい所為でもある







2021年02月14日

暖白のイルジオネ レビュー感想 だから今はしばらく、背中に感じるこの温かさを、俺は守りたかった

ある一定の年齢層からみれば「なつかしい」、特定のジャンルが好きな人からすれば「〇〇っぽい」と感じる作品があるが、「暖白のイルジオネ」がまさにそれで、90年代末期〜2000年代のエロゲー、ギャルゲーのリスペクトが非常に強い作品だと感じた




具体的に言うと古き良き葉鍵っぽいゲーム





「ONE〜輝く季節へ〜」「kanon」「AIR」「クラナド」のエッセンスを多分に感じた。



特に終盤は「ONE」っぽかった


















主人公のナギサは、幼いころに妹を亡くした少年




家庭の事情で親戚の家へ引き取られ、母のいとこである梓や、はとこのことは(はとこを逆にしただけ…)、汐莉と同居している







ふとした出来事から死んだ妹そっくりの幼い少女と出会い、彼女も共同生活に加わる















この少女が自分の名前も知らない記憶喪失のような状態で、ナギサは妹の名前からミユと名付けるが、「ミユは何者か?」「目的は何か?」というのがストーリーを引っ張るメインテーマ
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これについては非常にテンプレートな王道なので、多くのプレイヤーの予想通りだと思う




奇を衒うこともなく、王道も王道。察しのいい人は髪だけで分かる





「ONE」をプレイしていると、梓のとある台詞で「あっ…(察し)」となるだろう












そしてもうひとつのテーマが、ミユとの恋愛






ミユは設定ではまだヒトケタの幼気な少女だが、ナギサくんが真性のロリコンのため、ストーリーの流れで恋愛関係になる(兄妹愛とも解釈できるセリフもある)








だからおすすめ層としては、古き良きギャルゲーが好きな人はもとより、ロリコンはプレイしてもいいんじゃないかな









いっしょに風呂とか入るし
















前半は昔ながらのギャルゲーのように日常ギャグパートで、後半はシリアスになる。これも王道だ




ミユも交え父親との確執を解消するストーリーも見どころで、泣きゲーっぽい展開になる












残念なのは、かわいい女の子キャラクターがほかにも登場しながら、ミユエンド1つだけってことだ。サブキャラにはスチルもない
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ミユは本作のストーリーでは絶対的な存在だけど、他のヒロインが主人公の支えになる展開でも不自然ではなかっただろうけどね……







だがナギサくんが筋金入りのロリコンではとこたちには見向きもしないため、仕方ないかもしれない








私はどうも、この手のゲームをプレイするとメインヒロインよりサブキャラを気に入ってしまう




今回も汐莉のほうが気に入っている(巨乳だしな)














評価B
70点




作者がその年代のゲームをオマージュしたか偶然似たかはわかりませんが、古き良きゲームのエッセンスが非常に強く、その年代のゲームが好きな人やロリコンにはお勧めです





プレイタイム4時間とあるが2時間程度で終わるので、そこまで長くなく、サクっと遊べますよ(60分〜くらいで佳境に入るので、「ここからまだ3時間も続くの?」と思いました)



ゲームの最終日は12月末日だと予想してたしね











ところでこの「暖白のイルジオネ」というタイトル、とても変わっていますね



まず「暖白」(蛍光灯っぽい)が読めませんでした。造語で、辞書にも載ってないようです









試しにTwitterを「暖白」でリアルタイム検索(スマホアプリ)したら、1/20にとんでもないものが出てきました






検索もおすすめ

2021年02月12日

小坂さん。 - Remaster レビュー感想 きみと僕の、狂った世界

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「ポルノ地獄・完全版」のコメントで「最近フリーゲームのリメイクが流行ってる」と書いたが、なんと今度は「小坂さん。 - Remaster」ときた



オリジナルは良作だったが、絵にかけたコストが見るからに大変そうだったので、まさか全編描き直したリマスターが出るとは想定外だった







ストーリーが同一につき、オリジナル版のレビューとかぶるので割愛するが、前述の通り絵がすべて修正されている







淡い平成コミック風の絵柄から、今っぽいアニメ絵になった





一部差し換えられなかった絵がカットされた模様で、弁当の中身が左右逆だったり、面白い違いもある。



背景まで修正する拘りで、屋上のグラフィックがファンタジーからリアルになっている





他にもバッグの持ち方とか細かい違いがたくさんあるので、両方プレイするのもいいかと(「髪を弄っている」スチルだけはオリジナルのほうが分かりやすい)












改めて思ったが、ヒロインの魅力とストーリーがとてもいいゲームだ





とある事情でメンタルが不安定だが最後は主人公のためを想ってくれる小坂には、優しさを感じた相変わらずでかくて、これじゃ大坂さんだろとか思っ










友達がいないのに天真爛漫で、主人公には最初から好意的。






でもそれにも理由があって……彼女の明るさに隠された影は、ただただせつない













特にストーリーは予想外のほうに転がり、独特の哀愁でエンディングを迎える。伏線回収も丁寧だ









隕石は外側(プレイヤー)の視点からも見えたし、少なくともふたりにとっては現実(リアル)なのだろうね…











評価B+
75点



ラストの唐突な田中さんは笑えるし、モブキャラの加藤が大幅に可愛くなってることも、見どころです




おすすめ














【フリゲレビュー小話】



▼「人工知能が「生命」になるとき」という本を読んでいる


著者がゲーム関係者ということもあり、「TOWER of HANOI」などに通ずるテーマを感じた

















▼「P2PP:Re」をプレイ




「MOTHER2」「moon」リスペクトっぽい、私が好きなタイプの箱庭ゲームだ



ドット絵が素晴らしい













▼長かったような短かったような、皆さんのおかげで当ブログも、無事4周年を迎えることができました




今回は、これからフリゲレビューブログを立ち上げる方(まずいないだろうけど)にも大いに参考になるであろう、「フリゲレビューブログを4年やってみて、どうだった?」という裏話を、レビューブロガー目線からお話しします




フリゲもブログも下火の時代に4年も継続したのはここだけなので、私にしかできない話でしょう。情報価値は高いんじゃないかと









まずは……







「このブログ流行ってんの?客多いの?」「今どきブログなんて始めて、人が来るか心配…」という疑問に答えます








結論から言うと、月間6万〜10万PVを推移しています






5万〜PVで、ブログ村のPVランキングでは「ゲームブログ」で19〜29位、「ゲーム批評・レビュー」で連日1位です。









これを多いとみるか少ないとみるかは個々の判断ですが、宣伝なし、SEO対策なし、無料ブログ、マイナーカテゴリ(しかもマイナーゲーム中心)、コネクションのない新規アカウントという点に於いては、悪くない数字だと思います








この話はたびたびしていますが、ここを立ち上げた時点でブログなんて時代ではなかったですし、テキスト投稿の場は、とっくにSNSに移っていました。最近ではnoteが主流です





どのブロガーもSNSや動画サイトなどで宣伝したり、それっぽい知識をtweetし「バズる」ために必死です









それらを一切せず月間5万PV以上は、なかなかじゃないでしょうか









つまり私は、「多くのハンデを背負ってもなお、
良質な記事を書けば、必ず人は見てくれる」という実績を達成しました。













宣伝やSEO対策を全くしていないこのブログでさえ、そうなのです。



既にSNSで一定のフォロワーがいる。もしくはあなた自身が一定のファンを持つフリーゲームや同人ゲームの作者である。


そこから宣伝やSEO対策をしWordpressを使えば、10万は固いでしょう










逆にいえば人が来ないブログは質が低い証拠であり、一時的に「バズる」ようなことがあっても、後には絶対に続かず、リピーターは増えません















「良質なレビュー記事の定義とは?」





世の中のすべてには、「作法」があります。



ルール無用の半グレでさえ、下っ端が幹部に「田中くんうぇ〜〜〜いwwww」なんて態度を取ったら、間違いなく殴られるでしょう





良質なレビューとは、作法を忠実に守った上で、的を射ており、かつユーモアのある記事です






説明するとかなりの長文になりますが、面白そうなので、いつかまとめます


















「管理人のお〇んちんの角度は?」






いつも若干左に曲がっています





















「どんな記事が人気なの?」「何を書けばいいかな?」








ノベルゲームレビューと、ホラーゲームレビューです







特に稼ぎ頭のノベルゲームレビューは上位15位〜を総なめしている時もあります。






RPGでは「TOWER of HANOI」が人気記事。やはり人気ゲームのほうが、伸びる傾向にあります













「逆に何が伸びないの?」



……






私はどうやら、アクションなど、システマティックなゲームのレビューが苦手のようです






たとえば前回の「Relash リラッシュ 〜時間逆行脱出ゲーム〜」は、ゲームの人気や検索順位の高さに反して、あまり伸びていません





私はストーリーを言語化し読み手の想像力を「面白そうだな」と掻き立てることは得意でも、システムの説明は不得意なのかもしれません。






自分のブログである以上は好きなゲームの記事を書きたいのが人情でしょうが、やはり誰にでも適性というものが存在します








私は、「隠れた良作」を中心にレビューしています。



以前きゅあさんが「このブログはレビュー自体も面白く質も高いので重宝しています。 『夜底奇劇・星空物語』は正直このブログがなければ存在すら知ることもなかったですし、 高評価が付かなければプレイすることもなかったと思います」と書き込みされてましたが、コンセプトが成功したことを実感でき、非常に嬉しかったです
















「コメントは何件ついた?つかなかったら悲しい…」







557件です









ほぼ半分は私の返信ですが、普段から構ってもらえて嬉しいです



これからも、何でも書き込んでください。















「そうはいっても難しい…」「より多くの人に読んでもらうため、読者(リピーター)を増やすにはどうしたらいい?」








ターゲットを絞ることです




ヤングジャンプの「リアル」は大ヒットしましたが、もし連載誌がコロコロコミックなら、どうなっていたでしょう?




間違いなく読者に理解されず打ち切りです







つまり、「ねらい目」や「ターゲット層」がどんなものにもあるのです








このブログは立ち上げ当初より一貫しキッズやティーンを対象としており、小学生〜大学生向けに書いています




ミドルエイジもいるにはいるかもしれませんが、1%以下でしょう。その層を意識してレビューを書いたことは、ほとんどありません







なぜターゲット層がここかというと、私自身が最初にゲームを作ったのが10〜12歳で、昨今流行りのゲーム実況者の視聴者層が、その範囲だからです








また、フリーゲームのプレイヤーはもとより、作者もとても若いです






最近プレイしたあるホラーゲームの作者などは、「PS2世代」なのです







…え?「それなら結構いい歳じゃないか」って?「管理人もPS2世代でしょ」って?





違いますよ…






親がPS2世代なんですよ











そのくらい若い世界なのです




なので彼らに分かりやすく、「伝わる文章」を心がけています





横文字の鬱陶しい用語などは、使わないようにしましょう





特別な文章力も必要ありません。「情報をまとめる能力」のほうが大事です


このブログの文章も、殆ど推敲していません







……



長々と実態やアドバイスもどきを書きましたが、ブログというものは、読んでくださる方がいて、初めて成立するのです






同様にフリーゲームもプレイヤーがいて初めて、「完成」します。世の中はすべて相互関係、お互い様で成り立っています








投げたボールをキャッチして、投げ返してくれる「誰か」が必要なのです










4年間このブログを続けてこれたのは、今これを読んでくださる、「あなた」のおかげです
















「本当にありがとうございます。いくら感謝してもし足りないです……フリーゲームに貢献したくて4年間もやってこれたのは、あなたのおかげです……」

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「………。」

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「………。」

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「………。」

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(これで読者ども感涙間違いなしや!!ますます俺の人気は盤石やろwwwほんまフリゲレビューブログなんて簡単やでwこんなもんなんのアイディアもスキルもいらん!!ただ他に無いから一極集中しとるだけの話やwww)

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「ウッ…ウッ……みなさんのおかげでやってこれたからあぁあ……」



(皆にもプレイヤーサイドの活動をやって欲しいのは本当や!やり方が解らんならがんがんアドバイスしたるで!)

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チラッ
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2021年02月09日

Relash リラッシュ 〜時間逆行脱出ゲーム〜 レビュー感想 相棒は、過去の自分

「オ……オオ……クロノ…… ナ……ナツカシイ……。


イヤ……、アナタ方にとってハ イッシュンの事だったのデスネ。


シカシ、ワタシニとっては 400年ハながい時間デシタ……。


シカシ、クロウのかいアッテ森ハよみがえりマシタ。


……サア、今夜ハ、 400年ブリのサイカイをいわおうではアリマセンカ。」













よく使われるゲームギミックの1つとして、「時間」がある



王道としては過去の行動が未来、または現代に影響を及ぼすというものだ







本作はその「時間」をフル活用したパズルアクションゲーム









プレイヤーは過去の自分をコントロールし攻略を目指すが、行動が「逆行」する点が非常にユニークだ(たとえば「ブロックを落とす」と、「ブロックが浮上する」)


着想は映画「TENET テネット」にありそうだが、ゲームでは「プリンスオブペルシャ」に近いかもしれない













だが私が心底びっくりしたのは、ラストのギミック





ネタバレを禁止しているそうなので言及できないのが口惜しいが、「進撃の巨人」のグリシャの伏線(地下室)を思い出した
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しかもタイトル画面にいきなり伏線を仕込んでいるとは、大胆不敵だ







これまでプレイヤーが攻略してきたものはなんだったのか。どこへ繋がっているのか






ゲームにはありがちな「2周目」までもがギミックになっており、ストーリー要素がほぼ無いゲームとしては、非常に大きな衝撃を受けるだろう













難易度はなかなか高い。上手くやれたと思えば時間制限があったり、トライアンドエラーは必須




是非挑戦してもらいたい














評価A+
80点




難点はグラフィックが綺麗ということもあり、要求するスペックが大きいことでしょうか





かなりの力作で、「アイディアの勝利」を論理でゲームとして組み上げたのは、実にお見事でした




2021年02月06日

ライトを消すだけの高時給な宿直2 レビュー感想 帰ってきた赤い女

「微ホラー」「微ホラーADV」「微ホラーです」だなんて言葉をフリーゲームの説明文やジャンルでよく見かける、という人は多いだろう





要するにガッツリとプレイヤーを怖がらせるホラーではなく、微妙に怖いだけ。


もしくは「メインとなる要素があり、ホラーは副次的なもの」という意味が籠められている




或いは「全力で作ったけど自信がないから微ホラーにした。怖くなかったとか言うの止めてね?」という予防線かもしれない







ところが本作「ライトを消すだけの高時給な宿直2」は、そんな微なんて言葉が軽く消し飛ぶほど、なんといっても怖いのである。怖い怖い



ジャンルもしっかり、「ホラー」だ









言うなればドホラーである









ゲーム性はシンプルで、ダンジョンを探索し、チェックポイントを通過するだけ





ゆく先々で様々な恐怖体験が襲い掛かり、プレイヤーを心底震え上がらせる







実をいうとあるシーンで1度だけ「ホワッ!?!?!?」似非外国人みたいな叫び声を挙げてしまった。








10分前後で終わるホラーゲームとしては、非常に濃密な恐怖体験が味わえる
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(米津玄師っぽい、本作のクリーチャー)

















他のゲームもずいぶん怖いが、心理的にプレイヤーが怖がることを、よく心得た作者だ



油断したところでは着実に攻めてくるし、「ここで来るんだろ?」というところは敢えて外し、次の瞬間には気のゆるみに付け込んで怖がらせに来る



クリアまで1度もビビらなかったぜ、なんて人はいないだろう









ホラーながらに笑ってしまったのは、クリア後の「高時給」のオチと、作者の新作の宣伝がちょいちょい挟まれることだ











評価B+
70点




数年前にレビューした思い出の(?)良作の続編でしたが、問答無用で怖かったですねえ…



プレイタイムが短く、サクっと恐怖体験できるので、おすすめです











他には、「オイクメネ」を攻略中





雰囲気や煽り文でこりゃ面白そうだと期待し最初こそよかったものの、徐々に尻すぼみに……






いくらなんでも作業感がひど過ぎるね……







若干変化するも同じマップを延々探索させられることに加え、フラグが非常に分かりづらく、いくら時間をかけても全く進めないことが多々ある




進展フラグはもう歩数とか、ドアを開けた回数(どのドアでも)とかでよかったのでは…






更にゲームを進めると発覚する事実として、恐ろしいことにセーブ回数に制限があるんですよ(後々回数が戻るかもしれないが、試しに上書きを繰り返したらセーブ不能になった)






セーブが取れない緊張感を出したかったのかもしれないけど、フリーゲームとしては悪手でしょ





私のように時間が取れない社会人ゲーマーは1日10分15分と、夜間に「今日は仕事が忙しかったけど、ちょっとだけやろう」という奮起でゲームをやるのですよ





その「ちょっと」すら許さないってのはねえ…






ソシャゲがブームになった理由の1つが、「基本オートセーブで1プレイが短い」から。スマートフォンというデバイスとの親和性の高さゆえ


もう据え置きRPGとかは絶対無理なんで、私はゲームユーザーとしては、そちら側の人間です



そんな人間には、かなりきつい(しかも結構長編だし)










本気でビビった個所が1つあるし、回復ポイントでもエネミーが襲ってきたり、回復ポイントそのものにトラップがあったりと面白いところが多いだけに、残念





なんとかクリアしたいけど、アップデート待ちですかねえ……


2021年01月31日

かいきみなづき 半 レビュー感想 赤い糸と、狭間黄昏れ

親友を喪った狭間陽子が狭間の世界に迷い込む怪奇異譚、「はざまたそがれ」!



待望の続編は、陽子に似た雰囲気を持つ水無月玲子と、未知の怪奇「妖希」との奇妙な遭遇を描いた怪異奇談、「かいきみなづき」!


いよいよ配信!










「かいきみなづき 半」は、「全二十話と少しの内、八話までの内容です。」との説明文の通りで、90分ほどの内容









いやあ……









まずは遂に来た!って感じだね。また夜行小十具ワールドに触れられることが、個人的に嬉しいよ





さて、レビュー感想です









愛した者が次々と謎の死を遂げてしまう玲子が、その真相を突き止めるべく奔走するストーリー




序幕では「超常現象研究部」の部長視点で進み、玲子は他人との交流を避けたがる、影の薄い部員として描かれる
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そして本編スタートから玲子視点になり、なぜ彼女がそのような行動をとるのかという背景が明かされる





この導入が非常に上手い。








ただの暗い少女だった玲子の悲壮感ある過去が明かされ、一気にプレイヤーの興味を誘う











前作とのリンクとしては、〇〇に殺害され非業の死を遂げた愛美が、またもメインキャラとして登場。1年前の設定なので中学2年生……相変わらずの性格で実に愉快




今回は妙にギャグシーンが多いのだが、愛美はその中心にいるといってよいだろう(怪奇ものとは思えない、ひどい絵面(笑))
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ほかの部員たちも面白おかしく、この奇妙な部活動には、すぐに愛着が湧いた

















グラフィックや音楽は今回もレトロゲーム調で、特にグラフィックの作りこみは素晴らしい



女性キャラクターもかわいくて、姉御肌のみつがお気に入りだ(おっぱいも大きいしな)
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セリフが吹き出しで出るようになったが、喋っているキャラクターにかぶせ気味にほかのキャラクターが割り込むと吹き出しが被さったり、涙を流すシーンでは文字が滲んで見えなくなったり、「ぐるりと見渡す」というテキストが実際にぐるりと回転したり、存在感の薄いキャラクターのセリフが、画面の隅にひっそりとあったり……




独創的で、圧倒的に「魅せる画面」は今回も健在





特に涙で文字が滲むのは、よくこんなこと思いつくなと唸ってしまった











何か元ネタがあるかもしれないが、独自の妖怪として、「妖希」なる存在が登場



水木しげるワールドのように1匹1匹に細かい設定とキャラ立てがあり、妖怪モノとしても独創性が高い。しかも個性的で、憎めないヤツばっかりだ





対抗手段として、玲子が物理攻撃を仕掛けるのも笑ってしまった









各話タイトルが最初と最後に韻を踏むスタイルで出ることも(序章のみ、1行)、同じ世界の話であることを強く感じさせる演出だし、本当に「帰ってきた」って感じです
















評価A+
85点




「はざたそ」ほどの長編では恐らく無いですが、中身の濃さは勝るとも劣らない……


全ユーザーにおすすめできる良作






続編といってもリンクがどの程度かは不明で、今のところ前作プレイは必須ではないストーリーでした。





しかしプレイしていると、すっとぼけた愛美が霊力測定器のメーターを振り切るシーンで「愛美は阿呆そうだけど、実は凄いんだよ」というワクワク感を得たり、小ネタにニヤニヤしたり、伏線の考察も出来ます




……



「はざまたそがれ」の愛美のプロフィールに、「部活動:美術部(超常現象研究部が廃部したため)」なんて記載があったりね…












【フリーゲームコラム。フリゲについてのあれこれ】







▼ふりーむ!に「ぼくらはあの時、あの島で」のイラストが投稿されているではないか。ふりーむ!では公開終了したゲームだが、イラストは投稿できるのね




「ぼくらはあの時、あの島で」「夏色エンジェル」はこのサークルの2大良作で、特に「ぼくらはあの時、あの島で」の読了感は独特だ




これほどに「なんも言えねぇ……」となるエンディング、そうはない



イラスト投稿者が「今も心に残っているゲームです。」と書いてるが、まさにそう。「記録より記憶に残る良作」だ





スチルになると突然キャラクターが老け込むのも、オリジナリティが高くてよかった。こういう印象から、ゲームは人の記憶に残っていく



















「言われてみれば……。はは、お前ら、やたら老けたよな。五島なんて、チビのままオバハンになったんだな。あっはははは!チビのオバハンって!」







前々から予告していた「死月妖花」の考察記事「死月妖花 解体妖書」(正直、余りのネーミングのダサさに悶絶)、手始めにキャラクターの生存率・死亡率を調査すると予告していたが………






コメントに触発され、そろそろやるかと思っていた矢先……










なんと、既にやってる人がいた







ググってよかった……。
(;゚Д゚)



まあ発案は、私のほうが先だけどね








簡易な画像1枚に纏められてはいたが、このような客観的データは、当然ながら誰が纏めても解釈の違いはあれど、ほぼ同一になるだろう




ということで「死月妖花 解体妖書」(正直、変えたい)……








初っ端から頓挫














▼コメント欄などでゲームのディティールの話題が続いたので、もう少しだけ言及(この話は前々からしたかったので、ちょうどいい)





結論からいうと、「リアリティは大事だが、追求しすぎるとゲームとしてはつまらなくなる」と常々思っている




たとえばリアリティを追求するなら、武器が壊れないことはおかしい



だが私は武器が壊れるゲームが大嫌いだ。面白かった試しがない(「FE」のようにそれ自体が戦略というゲームは除外)








言語に関しても、そこまでこだわる必要はない。なぜなら、既に失敗例が存在するからだ。




それは「風雨来記2」だ







「風雨来記2」は沖縄を舞台にしたゲームで、オバァという訛りの強い老婆が登場する。オバァの方言は翻訳されておらず、読むと疲れるだけで、何も面白くなかった





リアリティ演出に失敗していた。最低でも翻訳をつけるべきだ







オバァがナニ言ってるのかわからなくストレス。




おばぁがいっていることを理解するのがとっても大変




皆さん同様に、オバァの方言がどうしても理解できず辛かった。
頼みますから標準語の訳もつけてくれー




オバアのウチナーグチ(方言)は、おそらく普通の人にとっては意味不明でしかない。方言を文字にすると一層分かりにくい。特に一部のシナリオではオバアの言葉が分かるかどうかで随分と違ったものになる。









以上はレビューからの抜粋だが、プレイヤーの1割も理解できなかったのではないか




やはり、ゲームとしての面白さにはつながっていない






私はこの経験から、歴史ものや地域色の強いものは、ディティールやリアリティに単調に拘るのではなく、「ゲーム向けにアレンジ」することが大事と思っている






そんなわけで、私が時代考証やディティールにこだわらないのは、そのためです。


バズーカ砲が登場する「どろろ」は滅茶苦茶だが、キャラゲーの名作














▼一般的なフリゲユーザーは、フリゲの保存はどうしているのだろう。プレイし終わったら、削除するのだろうか。




基本的に私は、DLしたフリゲはいかなる内容であれ保管している(一応言うと、一切の例外なく、アップしません)。




アップデートされても、古いバージョンを取っておく。私はフリーゲームレビュアーであるのと同時に、フリーゲームコレクターでもあるのかもしれない。作者が非公開にする作品も多いので、保管は欠かせない








年代別に保存しているが、ファイルの整理中、あることに気づいた





それは容量が年々増加しているということだ






「あることに気づいた」なんて言わずとも、コンピューターゲームとは古来よりそういうものだ。フリーゲームもまた、例外ではないと改めて思ったわけだ






以前「はざまたそがれ」を「日本一軽量な大ボリュームの名作」と称したが、「かいきみなづき」に至っては、なんとたったの6,314 KByteだ



恐ろしく軽い。だがこれは、例外も例外。昨今では稀有もいいところだろう








2009年配信の「よみがえる思い出」は、圧縮状態でなんとたったの942KByteである。1メガにすら満たない。即興ゲームではない、1時間近い中編がこれだけ軽いとは恐ろしい




昔は珍しかった1ギガを超える大作フリーゲームも増えてきた。テキストファイルは軽くとも、音声がつけば重くなり、ムービーが入れば大容量となる。昔はフルボイスのフリゲなんて、考えられなかった




やはりフリーゲームは商業ゲームに、容量的にも肉迫している






DLサイト運営者は大変だろう、頑張って欲しい。可能な限りのフォローはしたい。









「よみがえる思い出」は、ロリコンがテーマの怪作である




作者はロリではなくロリコンを描いた。





女子小学生ヒロインに接近するシーンでは「おれは少女に顔を近づけた。朝食のものらしい、苺ジャムがほのかに香った」という迫真の名文が出てきたり、隠れた怪作である


2021年01月17日

わたしの素敵なおうじさま レビュー感想 どうか彼女の幸福な結末を見届けてあげて下さい

ひび割れた世界が望んだ、幸福な結末は。





──貴方はわたしの素敵なおうじさま。



とある街のマンションで暮らすユメイはだんなさま(主人公)が大好き!!





だんなさまに愛されて過ごす、穏やかで幸せな毎日。




今日もまたユメイの日常の幕が上がります。




この物語の観客である、あなた様にして頂きたいことはただ一つ。






どうか彼女の幸福な結末を見届けてあげて下さい。























嘘の中で真実を探し、虚構の中で愛を見つける!


夢の狭間で出会った「おうじさま」は、誰なのか……


夢から覚めないお姫様と、「彼女」だけの「おうじさま」の、幸福な物語!







……傑作!














微サスペンス風味×ヤンデルノベルと銘打った「わたしの素敵なおうじさま」は、前半・後半で内容が全く違うことが特徴だ






前半は主人公の妻であるユメイ視点で、おうじさまとのラブラブな新婚生活が描かれる



グラフィックは可愛く、キャラクターはまばたきもする






面白いのが、女性視点の乙女ゲーチックなゲームでありながら、主人公である「だんなさま」の名前を、プレイヤーが決めることだ




プレイヤーネームを入れると、感情移入できていいだろう
yasashiisekai_No-0017.jpg











だが中盤以降、世界観やグラフィックは一変。



幸せそうだがどこか違和感のある……新婚生活の真相を追求する、サスペンスノベルへと変貌する



伏線回収やどんでん返し。真犯人の登場もあり、ストーリーは一気に盛り上がりを見せる









特にIFシナリオ(?)である終幕は、これまでの展開からすると余りにも甘く淡い夢のようで、とても切なくなる





「この夢が覚めてしまったらどうなるのだろう」と心配している「おうじさま」に、私は最大限の感情移入をした(ずっと、「そこ」が気になってたから)




「彼女」と「おうじさま」……そして「あなた」とは一体何者なのか……サスペンスだけに、推理しながらプレイして欲しい










尚、本作は「ラヴ・シルエットシンドローム」作者の新作である



「ラヴ・シルエットシンドローム」とはあまりにも内容が異なるが、UIの洗練された雰囲気やグラフィック使いの上手さから、同作者の新作と実感する










評価A+
80点




久しぶりに「文章に力があるゲーム」で、印象的なセリフ、好きな言葉が一杯あります


「言葉が好き」というゲームは稀なので、特に気に入ってます





選曲も良い。私はしゃろうの「morning」が大好きだが、同じくしゃろうの「10℃」と「アトリエと電脳世界」が使われている。いいタイミングで流れる。









ネタバレはあえてしません。






「貴方が」、どうか彼女の幸福な結末を見届けてあげて下さい
















【フリーゲーム小話】







▼「私は犯人役になりたかった」をプレイ








……どうして推理ゲームは探偵役を操作するものばっかりなんだ?
たまには犯人視点でプレイさせてくれよ。

と思いながらゲームを探していた将棋部の青年。
しかし、どうしても欲しいゲームが見つからない。









……以上が設定だが……犯人が主人公のゲームは「金田一少年の事件簿 星見島 悲しみの復讐鬼」という名作キャラゲーがある


















▼flashが終了した





このブログでレビューした良作flashゲームといえば、やはり「せいかい探し」だ




本作についてググったら、面白いものを発見した





それは作者自身による実況動画








自作ゲームを自ら実況する作者はたまにいるが、この人は非常に興味深い発言をしていた









なんと、プレイヤーの評判最悪の主人公が、作者の中では「本当に一般的な男の子をイメージして作ったんですよね」「平々凡々な、普通の主人公」だというのだ









(;´・ω・)……









(;´・ω・)………











(;´∀`)………













あの犬畜生にも劣る男が!?














作者のこれまで出会った「一般的な男の子」が、やべーやつばかりだったのだろうか……

















しかしこれは、実に面白い発言といえる






何故なら、プレイヤーと作者の間で、明白な温度差があるからだ








その決定的瞬間が、畜生主人公によってもたらされたわけだ












ゲームを作っている最中、作者が一番気になるのは作画ミスでもバグでもない







「これ、面白いのかな?」
じゃないだろうか?








自作ゲームを客観的に判断するのは、とても難しい







そもそも自分を客観的に評価することが、人間には難しい









私はよく全盛期の木村拓哉にそっくりと言われるが、客観的には全盛期の反町隆史にそっくりだからね










私は「フリゲは好きなものを自由に作ればいい」とよく発言するが、他人に評価を委ねる以上はここを外すとただの自慰になってしまうのもまた事実だ








ゲーム制作だけに限らず、創作では極力プレイヤーや読み手とのギャップを無くさなければならない





でなければ、「作者がいくら面白くとも、プレイヤーにとってはまるでつまらない」という事態に陥るからだ





よく、つまらない話をさも面白いかのように、なぜか本人だけがウケながら話すお寒い人間がいるが、まさにあれになってしまう










自信作がコケることも、自信がないまま配信した作品が好評だということも、時にはあるだろう





だがそれもまた創作の醍醐味だ












「ゲームの主人公としては、必要以上にそう映ってしまった」とも発言している



意識のズレもあるが、見せ方の都合も存在したのだろう



やはり創作とは難しい








「せいかい探し」は主人公の犬畜生っぷりを含めて良作なので、まだ可能なうちに、ぜひともプレイしてほしい






主人公が喋らないゲームこそよくあるが、ヒロインが(OP,ED以外)喋らないのは地味に画期的ではないか

















▼ティラノゲームフェス2020入選予想に、「さりとて君影草は咲く」「胡蝶蘭のメヌエット」「ヤドカリ」を追加



この3作品……参加タグが付いてなかった気がしたが、見落としてたかな?
(´・ω・`)?




「さりとて君影草は咲く」は題材がベタながらに面白いのでその興味でクリアまで持っていける。「胡蝶蘭のメヌエット」は見た目のイメージからは予想だにしない展開でしたね



2021年01月05日

廃品回送 レビュー感想 ありがとうございましたア!

階級社会







というのはすでに日本にも根付いていて、職業や年収などにより、地位は大きく変わる








「廃品回送」の世界観ではそれが居住区に表れていて、「ドラクォ」のような階層で分かれている









舞台となる第7区は、ほぼ最下層。太陽の光も届かない、スラム同然の闇の町




住人の心にも、光がさすことはない






アル中の父親に虐待されている主人公は、ジャンク品を拾っては小銭に変え、それを父親の酒代にされながらも、生計を立てている





なんとかして上へ這い上がろうと、もがき苦しむ













なんといっても、言葉は悪いんだけど「底辺」の描き方が上手かった





登場人物はみな腐ったような生活をしているし、死人みたいな存在








グラフィックが美麗で、演出もいい


ボロアパートの隣人が、面格子に傘をかけてるんだよね。何気ないオブジェクトだけど、とてもリアルだ



実際、粗悪な賃貸では決まって見る光景だろう
















主人公には生き別れの妹ミヨがおり、第4階層で生活している






2度と会えないはずの妹だったが、ある切っ掛けから再会
yasashiisekai_No-0001.png










彼女は、とある目的のためにやってきた










………





2つあるエンディングで、兄妹の運命を見届けた感想としては……









せがわやカロンの、ダーク要素だけを抽出したかのようなゲームだな











よくこんな救いのかけらもないゲームを作ったなというくらいには、ダウナーだ








なにせ2つあるエンディング、どちらも全く救いがない。



バッドエンドと思しき選択肢を先に選んだので、もう1つをグッドエンドだと思っていた







ところがもう1つの選択肢は、更にダークなエンディングへの片道切符だった






ここまで鬱ゲー路線に徹したことは凄い














兄を助けたい妹。這い上がりたい兄。




第4区に住む妹は、なぜ第7区まで落ちてこれたのか……





このあたりの真相や「バット」の使い道は予想の範囲ではあるが、それでもインパクトがあった






階層世界に翻弄されるふたりの末路。ぜひ見届けて欲しい













評価B+
70点





進めるたびに美麗なグラフィックがテキストごと変化したり、細部まで凝ってましたね




マップも狭いので、迷うこともないでしょう




なかなかの胸糞ゲー(妹ゲー)で、おすすめです














【フリーゲーム小話】




▼以前、「reversal」の作者は作品を最も多く見られたフリーゲーム作者
ではないか?




…と書いたけど、作者の作ったシバター動画が、なんと大晦日のRIZINで流れていた




しかも全国放送だ





編集でカットされたとはいえ、全国放送で自分の動画が流れたフリーゲーム作者は、日本中で1人じゃないか?









元ニホンジンであるウタエルの全国デビューに隠された、影のMVPだね















▼「機械人形は歌わない」をプレイ







ファイルを立ち上げたら、いきなりゲームシーンから始まる演出が面白い








「レシオハーバーへようこそ」などフリゲで稀に使われる手法だが、作者ロゴやタイトル画面を通過せず、唐突にゲームが始まるのはフリーゲームならでは




最初の仕掛けの時点で面白かった













▼ライブ2Dと聞けばVチューバーのイメージが強いだろうが、最近、フリーゲームでも使う人が増えてきた





私がこの技術を初めて目にしたのは、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル」だ



私がというか実はこれ、ライブ2Dを使った最初のゲーム作品





PSPの古いゲームなので、覚えているゲームファンは25歳以上だろう









だがクリエイターの技術が試作段階だったのか、当時としても不自然で仕方なかった。


胴体に反して顔が浮いており、要らないとさえ思っていた









それが今やプロが開発した「プロセカ」が別格にせよ、アマチュアでさえ使いこなすクリエイターが数多くいて、開発技術がどんどん上がっていると感じる







特にノベルゲームは紙芝居と揶揄されることが多いので、がんがん動かして動芝居に進化してほしい








フリーゲームでは、「きっとぜんぶ私のせい」「生真面目な後輩ちゃんのゲーム」「女のフリしてゲーム作ったら、女装することになりました」などが使っている






だがフリーエロゲでは私の知る限り、「ボランティアハート(トランプ)ラブ」くらいか



これは乳が揺れていた。ライブ2Dのエロゲでの正しい使い方である



エロゲはノベルゲーム以上に紙芝居と揶揄されるので、そこを脱却する鍵はライブ2Dにこそあるのかもしれない







尚、私はこれっぽっちも使いこなせない








2021年01月01日

ポルノ地獄・完全版 レビュー感想 ちゃんと自分の気持ちを言葉にしなきゃダメだって何度も言ってるだろうが!!!

吐き気を催す邪悪とはッ! 


なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ……!!




自分の利益だけのために利用する事だ…




父親がなにも知らぬ『息子』を!!



てめーだけの都合でッ!ゆるさねえッ!



あんたは今!再び!息子の心を『裏切った』ッ!
















オリジナルである「ポルノ地獄」のレビューと重複するポイントはカットするので、未読の方は、こちらからどうぞ









完全版とかあるの???


「ポルノ地獄」は十分完成されていたが…


というのが第一印象。






だがそう思いながらもシュラとエイチがあの後どうなったかとか、わざとらしく存在を示唆される後輩など、引っ掛かりはあった



「ポルノ地獄・完全版」はそれらすべてが、ひとつの結末を迎える







「ポルノ地獄・完全版」のレビュー感想としては……















222.png

















ゴクンッ!!

1.png











いやあ、マジ吐きそうっすわ……








「ポルノ地獄」にはね、アカネという女子高生をレイプし、ハメ撮り動画をエサに脅迫してくる「おじさん」が悪役として登場するんだけど、そんなおじさんが可愛く見えるほどの邪悪が、「ポルノ地獄」に隠れていたことにびっくりだね






いや隠れてはいないし、立ち絵すらない割には、重要なポジションではあったのだが…






まあそれはもちろんシュラの人生を捻じ曲げたシュラパパなんだけど、「性癖がおかしい人」くらいに思ってたら、まさかここまで人間未満とは思わなかったよ







ここにシュラのパパに対する行き場のない歪んだ愛情が掛け合わされ、プレイヤーとしては、感情の梯子を外されたような、なんとも持って行き場のない感覚を味わったよ





ゲームやっててこういう気持ちになることって、あんまない



















追加シナリオには、アカネはほとんど登場せず、主人公になったシュラの物語だ



「ポルノ地獄」の主人公兼ヒロインは、やはりシュラといえる






シュラは「地獄」から抜け出せるかもと信じ、自分を児童虐待していた父親に「答え」を出すんだけど……
yasashiisekai_No-0004_compressed.jpg










かなり賛否ありそうなエンディングだ。









シュラのあまりにも歪んだ実父への性愛、そして優しさ……






正直なところ私はこのエンディングを、これっぽっちも予想できなかった






典型的な「わるもの」が討たれてはい終わり、だと思っていた






だがまさか、こんな結論とはね…


性愛ものとしては、かなり特殊な読み味に仕上がっている














他には、シリーズ作品である「ジャナイホウ地獄」とのリンクや、次回作(?)への仕込みが追加されていた



新キャラクターのシアンも、いじらしくてなかなか可愛い











追加シナリオには全く登場しないおじさんだが、出場した時には、相変わらずキレが凄かった





「おっぱい、おいちかったよーーーーーーーーーーー!!!」


「マンママンママンママママンマぁああああああああぁあーーーーーーー!!!!!!」






…とか勢いありすぎて絶対に笑うわ(笑)












評価A+
80点




フラグも修正されており、よりストーリーにインパクトが増しましたね(でも一部、差し替えという名のカットはあったかも)



絵もすべて描き直された、名実ともに「完全版」






すさまじい嫌悪を感じながらも、ラストで奇妙な感覚に浸りたい人は、是非ともやってみましょう



「鬼畜モノ」「胸糞ゲー」「BL」に分類されるものの、それでも類似するゲームがなかなか無い





ましてやフリーゲームとしては、きわめて希少なゲームでした








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