女性を救うため人間に転生したカラスが主人公の、「カラス青年」……
自分を殺した犯人を探すため、人間に転生したネコが主人公の、「ネコ実験室」……
次は何に転生するんや？
アルパカか？
とか思ってたらなんとポルノを題材にしたゲームというのだから、驚きだ。
しかしこの作者のゲームだから、ただのエロゲーもどきではないと確信しながらプレイ
主人公が誰とは一概にいえないゲームだが、主な登場人物は、３人
JKビジネスで大金を稼ぐアカネと、彼氏のエイチ。エイチの親友シュラ……
アカネルートでは、アカネが自分をレイプしたおじさんにハメ撮りポルノを餌に脅されるストーリーで、ほぼエロゲーだ
R15なので18禁ほどではないが、エロシーンがかなり多い。
待望の乳首も解禁だ。
竿役である、おじさんのキャラが良すぎるね（笑）。変態過ぎて、台詞が一々面白い。
「アカネちゃんの乳首をギューギューしてる所、しっかりカメラに納めないと！！搾乳の教材にしようね！！」が一番笑えたかな。
バッドエンドはエイチに振られ、おじさんに手籠めにされる闇落ちED（でもこれはこれで快楽EDなので、ある意味幸せそう）
ハッピーエンドはエイチとシュラの助けでおじさんを撃退。
アカネは更生。教訓的内容で面白かった
ここからネタバレだが…
……
実をいうとこの時点で、ある程度このゲームを終えた気でいた。
だってゲーム冒頭、ポルノ動画に映ってるのが「女の子」「男の子」でアカネルート、シュラルートに分岐するんだけど、イメージビジュアルとかで、アカネがヒロインだって思うじゃん
でも違うのよねえ…
真のテーマは、シュラルートなんだよ
ヒロインはまさかのシュラなんだよ
タイトルの「ポルノ地獄」の本当の意味が分かるもここだけなら、トゥルーエンドでスタッフロールが流れるのも、ここだけだ
シュラが幼少期に父親たちから受けていた性的虐待。ポルノ撮影…
歪んでしまった人間性…
だが彼女を差し置いてまで受け入れるエイチ…
シュラの独白はストーリーに入り込んでしまったよ。
スチル「何もかも地獄だよ！！」の演出もインパクトがあった。
エピローグは描かれなかったが、ふたりの関係性は、「ネコ実験室」の、くろとおとのようなものかしらん…（「まさかの」というか前作通りやな）
「カラス青年」「ネコ実験室」は乙一感があったが、「ポルノ地獄」は森橋ビンゴに通ずるテーマ性だった
残念なのはアカネに関する描写が割とあっさり終わってしまった事。
家族を欲しがっているし、両親に育児放棄され歪んだ人間になったようだが（根は良い奴）、シュラと違ってスルー。
エイチに随分惚れ込んでいるが、その切っ掛けも他のキャラに比べるとあっさり
シュラルートではおじさんも出て来ないので、割と投げっぱなし。
このあたりも練り込んで欲しかったな
そもそもシュラルートはアカネルートクリア後に開放されたほうが、インパクトがあったかもね
アカネルートで、「アカネを説得するシュラもまたポルノ地獄である」という伏線を折角張ったので、そのほうが衝撃を与える事ができた（１人でも多くのプレイヤーにやって欲しくてシュラのビジュアルイメージも描いたとは理解している）
評価B+
７５点
エロ、友情、恋愛、犯罪、……様々な念と闇が垣間見える一作
スチルも大量で、かなり手が込んでます。
特に台詞が面白かった。
「有償の愛しか与えられなかったから……そういう思考になるだけだよ」がお気に入り
「ネコ実験室」は良作だけど……
勝るとも劣らない面白さ……
おすすめ。
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「（作者のオススメなだけで、どこからクリアしても大丈夫です）」との記載もあります。
作者の推奨である以前に、このゲームは明らかに男性をターゲットにしているので（でも実際は女性受けも良さそう）、アカネルートから始めたプレイヤーが多そうです。