フリゲを長いこと続けていると時折奇作ともいうべきゲームと出会うのだが、「かわいいは壊せる」がまさにそれだ
実績解除型ワンマップSLG
人の命が軽い世界で、主人公は隣人からレンタル幼女「でここ」を借りる
レンタル期間である7日間、彼女を愛でるために頭を「なでなで」したり、暴力として「おしおき」したり、性的虐待として股を開いたり、胸や股間を触ったりもできる(股を開くのは作者の趣味で、ED分岐などのギミックはないらしい)
着想と思われる(?)「奴隷との生活 -Teaching Feeling-」ではヒロインを虐待するとバッドエンド落ちするのに対し、「かわこわ」は虐待してもストーリーが続くという大きな違いがある
ヒロインもとても幼い。まだ8歳だ
ゲームとして何より面白いのが、基本「なでなで」と「おしおき」だけでゲームシステムが成立していることだ
出来ることは少ないのに分岐は多く、むろん「なにもしない」ことも攻略フラグになっている
台詞やスチルが、分岐によってさまざまに変化する。
おしおきする時でここは目を瞑るが、キャンセルしたら「……なんで目をつぶらせたんだろう?」という台詞が出た。
このような攻略には一切関係ない小ネタがとても多く、芸が細かい(小ネタまとめ&考察記事書こうかな)
ゲーム的にこれはやられた!と思ったのが、トゥルーエンドを見るには、ただでここを愛でればいいわけではないことなんだよね
実母に虐待されている彼女についつい優しくしてしまい、ED10憤怒(バッドエンド)になってしまった。これは優しさではなかった。ただ甘やかしただけだ
ED10を抜ける方法に気づいたとき、なるほどそりゃバッドで当然だ…と反省した
前半は虐待し後半から優しくしても、また違うEDになる。「まるでDVカレシのようだ」と思ったら、本当にそのようなエピソードが出てきた。このEDの主人公の末路は、DVカレシのあるべき姿だろう
エンディングは「嫉妬」「強欲」など七つの大罪になぞらえており、どれもインパクトがある
中でもトゥルーエンドであるED1(暴食)にいたるまでのストーリーはタイトル回収もさることながら、あまりにも優しい
「かわいいは壊せる」って、ダブルミーニングだったんだね…
シルエットがでここの笑顔に変わるシーン……半泣きっすわ
評価A+
80点
近年の実績解除系ゲームとしては、ストーリーの良さ、七つの大罪に則った独創性、スチルなどの細かさ……どれもトップクラスの完成度でしょう。
これをたった1か月〜で完成させたのだから、驚異というほかない(アイディアは昔からあったようだが)
完全攻略を目指し、まだまだプレイします
※追記
完全攻略しました!
ネタバレありの攻略記事は…このてきすとを……なでなでしてください……
【フリゲの話いろいろ】
▼「一つ屋根の下なのに」をクリア
実のきょうだいとして育った3人が実は他人と知らされるところから始まる、定番ホームドラマ
…うーん途中までは「ホームドラマとして」面白かったんだけど、やっぱりラブコメに行っちゃうんだね。こうなるとリアリティが全然ない話になってしまう
18年も姉弟として育ったのに、血が繋がってないと知らされたら「即日!恋愛感情!☆大!欲情〜♪」……っておかしいでしょ。しかも前から好きだったと暴露。言うほど実の姉に欲情するか?なおのことありえない。
毎度のことながら、無いなと思う展開
(;´∀`)
前半がシリアスなのに、後半がコメディなのも支離滅裂。血が繋がってないと葛藤してきたのに、離婚の原因があまりにもくだらなくてがっかり。いわゆる「ドッキリ」が、派手に滑ってる
ゲームであっても、深刻さを茶化すのはすごく下品。そこに感情移入してた読み手にも失礼
絵やUIがいいだけに残念。恋愛タグもついてないし、ホームドラマに徹して欲しかった。
その点「こと国シスターズ!!」はホームドラマに徹し(メインストーリーは変な方向性に逸れたが)、主人公は最後まで妹を妹として愛したのでブレない。しかも義妹なのに恋愛にはいかなかった
というか「一つ屋根の下なのに」の後だと「こと国シスターズ!!」のあの展開は妹との関係を固めるためにも必要だったのかもと、評価を改めた
▼「Blooming Diary 〜新生活 in パルーシェ〜」の女の子キャラがかわいい。漫画風タッチでは、私はこのようなあっさりした絵が好みなのだ(佐倉準みたいな)
だが残念、このゲーム……
乙女ゲーだ!
つまりこのかわいい女の子を使って、野郎どもを攻略するゲームだ!
逆だ、攻略したかったのに…
同作者の「願いを叶える花」も女性キャラがかわいいが、もちろんこれも、乙女ゲームだ
「主人公がギャルゲーヒロインよりかわいい」は乙女ゲーあるあるだが、フリー乙女ゲーあるあるでもあるのねえ…
(´・ω・`)
…ん?
「「鼓草」を絶賛してたけど、あの主人公(綿子)はいいのか?」って?
…
それはね、一口に乙女ゲームといっても多種多様なんですよ。
「鼓草」は主人公を操作するのではなく、自分が主人公になる、戦中戦後と恋愛人生の体感ゲームだから。
ゲームが決断を迫る相手も、主人公=プレイヤーだ。
綿子は良い女だが、自分を攻略したいとは思わないからね
俺が……
俺がワタダムだ!
▼ティラノゲームフェス2020の発表が近づく
「ティラノゲームフェス2020の、入賞作品を予想する」「【発表が近づく】ティラノゲームフェス2020の予想と、マイベストについて思う事」がずいぶんと伸びている
伸びてるというか……
伸びすぎ!!
管理人的に、看板記事は半年1度の良作ランキングと思ってるんだけど、「2019年、2020年を含む最新版。フリーゲームのおすすめ名作良作ホラーゲームまとめ」「ティラノゲームフェス2020の、入賞作品を予想する」「【発表が近づく】ティラノゲームフェス2020の予想と、マイベストについて思う事」のほうが人気記事になってる
サジェスト「予想」の1件目に前述記事が出てくる(I'm Feeling Lucky)から、自然とアクセスが増加したんだろう
レビューは10分くらいで書けるけど、半年1度のまとめだけは結構時間が掛かってるので(といっても45分くらいだが…)、複雑な気分だね…
(´ω`)
副業収入が本業収入を超えた社畜の気分
ここまで好評だと、ティラノゲームフェス2021受賞予想記事も書かないとね。2020エントリーゲームは半数以上プレイしたので、次もそのくらいが執筆ラインか
さて、大賞はどのフリゲか…
TGF2019の記事にも書いたが、運営が執拗に「主観」「主観」と繰り返すという事はすなわち、審査員はきわめて少数だろうね
複数いたらそんなこと言わないから。10人で議論したのに審査員10人の主観だなんて言わない、主観も複数になれば客観だし、擦り合わせを行うから。
審査員同士の主観の一致や齟齬の確認、定性評価もやってないんじゃないだろうか
ここまで運営が「主観」を強調するコンクール(フェス)って、他に見たことがない。つまりTGF審査員は1〜2人だと見てるね
個人の好みによるところが大きいでしょ
だから落ちてずいぶん凹んでる人がいたけど、落ちても泣かないでね
(人´Д`)
それでも……
それでも涙が止まらないなら、俺んとこ来い。
審査員やお前すらも気づいてないお前のゲームのいいところ、俺がたくさん教えてやっから
落ちた原因の、駄目なところと一緒にな!!!
( ´∀`)
コラッ♪
( ^∀^)σ)∀`)
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トゥルーエンドは年齢差20の年の差ラブコメとしても、結構よく描けていましたね。まあ主人公(おじさん)が全く喋らないので、何を思ってるかは謎なんですけど(笑)。
プレイヤーの分身にしては、なかなか不思議な奴でした。