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2014年02月09日
「ザ・イースト」見てきました
 今年に入ってから注目作品が目白押しの中、今日はあまり注目されていませんが個人的には期待していた「ザ・イースト」を見てきました。面白い映画と良い映画ってのは必ずしも一致するとは限らないと思いますが、この映画はともにそこそこって感じ。オススメ映画とは言い難いのですが、見て損はない映画だと思います。



 薬害問題、環境破壊などを引き起こし、その罪を省みない企業に制裁を加える謎の環境テロリスト集団「イースト」。ターゲットとなった企業を彼らの手から守り報酬を得る会社から潜入を命じられる主人公が彼らと生活をする中、自分の進むべき道に悩んでいく…。

 それでは今日も【感想:Start】〜【感想:End】に入ります。この間にネタバレがあるかもしれません。ご注意を。

【感想:Start】

 この覚書について、映画の感想以外のエントリを見ている方は容易に想像がつくでしょうが、この映画に出てくるような「環境テロリスト」って連中は大嫌。もちろん、こういう人たちを支持する人も少ないでしょうが、作中での彼らはそれなりに傾聴すべき主張をしています。

 が、ところどころでボロが出ている。このあたり、監督の巧妙なテクニックと評価していいのでしょうか。「イースト」のリーダーや中心人物の一人である女性は、一言で言えばお坊ちゃん・お嬢ちゃん。確固たる信念がありながらも、彼らが手を差し伸べようとしている(富裕層の苦しめられる)貧困層とは明らかに出が違うところに若干の青臭さを感じます。

 また、主人公が最初に受ける洗礼(拘束着を着ての…)とか酒瓶を使ったルーレットなど、こういう連中の思考回路を上手く表していて、心地よい嫌悪感を彼らに向けることができます(笑)。

 そして薬害を放置する企業に対するテロ(問題の薬品をパーティーの場で彼らに飲ませる)で上手くいかなかったとき。「量が足りなかったか…」ってセリフがありますが、それって医者が処方して出る副作用と、副作用の症状を出すことを目的に薬を盛るっての別物。やはりテロとしか言えませんし、この襲撃が成功したとしたときに輪を組んで踊っているシーンはカルト的、独善的なものを感じました。


 面白半分に撃ち殺された鹿を「死を無駄にしないため」と解体するシーンも。確かに鹿が命を落としたのは人間の罪ですが、そのまま森に放置することも“自然に還す”と言う観点では正解では?そしてその際に食料として肉を食べながら屠畜の現場から目をそらす人間の身勝手さと言う趣旨のセリフがありますが、終盤に逮捕者が出た事を犠牲を止む無しってのも…どうなのかなぁ。

 最後、オチとしては「デンジェラス・ラン」を連想してしまいました(笑)。少なくとも話題作との触れ込みで「はぁ?」って言いたくなるような映画より、お金を払う価値はある映画です。

【感想:End】

 それぞれの身勝手さをそれぞれが気づかない。それこそが「それぞれの正義」なんでしょうし、埋めようのないものなんでしょうが、、リアルな世界でこういう連中が近くにいたら疲れる。実際、近寄りたくないと感じさせる映画です。


 最後に。11日にも映画鑑賞の予定がありますが…それについて小ネタ程度の話があるんで、それはまた。



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