2016年05月27日
つらい偏頭痛!薬の飲み方にコツがある?
ずきずきと拍動性の痛みが頭の片側に出る片頭痛。女性に多いといわれていますが、適切な治療を受けている方は少ないかもしれません。頭痛の前に前兆として閃輝暗点(せんきあんてん)がでたり、頭痛とともに吐き気が出たりします。
今回は、少しでも改善したい片頭痛と薬の飲み方について、医師に解説していただきました。
片頭痛と薬の関係について
片頭痛には、頭痛を予防する薬と頭痛が起こった時に服薬する薬の2種類があります。頭痛を予防する薬は、抗てんかん薬、カルシウム拮抗剤、漢方薬があり、毎日服薬します。
一方、頭痛時に飲む薬は頓服薬でトリプタン製剤と呼ばれる薬です。内服しやすいように水なしで飲める剤型であったり、点鼻薬や自己注射と色々な剤型があります。
市販薬は片頭痛にあまり効かない?
市販の薬やNSAIDsと呼ばれる鎮痛剤では効果が不十分なことが多いようです。片頭痛の痛みは血管が広がった時に放出される痛み物質が三叉神経を刺激するため、強い痛みが起こります。人によっては光や音が痛みを増長することもあり、痛みの持続時間も1日以上という場合があります。トリプタン製剤が非常に有効ですので、片頭痛をお持ちの方は内科もしくは頭痛外来で処方していただくと良いでしょう。
薬の効果を高める飲み方がある?
トリプタン製剤は前兆である閃輝暗点が出ている時に服薬するより、痛みがで始まってから服薬する方が効果的といわれています。これは薬の血中濃度の上昇がかなり早いという製剤特性によるものです。また、閃輝暗点がでても稀に頭痛が起こらない場合もありますので、服薬のタイミングは急がない方が良いと思われます。なお、トリプタン製剤は眠気やふらつきなどの副作用が出ることがありますので、服薬後の自動車の運転は避けましょう。
片頭痛の予防薬は1日2〜3回服薬する必要があります。女性に場合は月経前と月経中に片頭痛が起こりやすい方もいらっしゃいますので、担当医と相談しながら服薬することをお勧めします。
強い痛みが長時間続く片頭痛ですが、薬の使い方によって痛みを早く落ち着かせることも可能です。頭痛もちの方は一度頭痛外来を受診なさって相談してみるのもよいでしょう。