2016年05月07日
溶連菌感染症と風邪との見分け方、感染しやすい年齢は?
子どもはしょっちゅう風邪を引くものですが、他にも風邪と似た感染症はいくつかあります。子どもに多い感染症の一つに溶連菌があり、高熱や喉の痛みなどは普通の風邪症状と同じで見分けがつきにくいのですが、看護師さんたちは何といっているのでしょうか。
ママからの相談:「よく耳にする溶連菌、風邪との見分け方は?」
『子どもの体調が悪く小児科を受診すると、溶連菌の検査をされることがあります。いつもではなく時々ですが、どういう症状だと溶連菌の可能性があるのでしょうか。幼稚園や保育園で年に1回は流行しますが、その病状については詳しくありません。高熱が出たときなのか、熱と咳がひどいときなのかなど実際の症状を踏まえて教えてください。また、何歳ぐらいの子どもが感染しやすいかについても知りたいです。(30代・女性)』
喉の痛みが強く身体や口腔内に赤いブツブツ
高熱や喉の痛みといった風邪と似た症状の他に、身体や舌などに赤いブツブツが出ることがあります。感染しやすい年齢というのは特にないですが、幼稚園などで流行することがほとんどなので、就学前の幼児の間でかかりやすいようです。
『溶連菌に感染すると高熱や喉の痛みなど風邪に似た症状が現れますが、主に喉に感染するため扁桃炎や咽頭炎、さらに中耳炎や副鼻腔炎を起こし、身体や舌に赤いブツブツした発疹が現れる場合もあります。子どもに多い感染症なので、風邪などの場合は溶連菌の感染も疑います。何歳ぐらいというより、幼稚園など集団生活の中で感染することがほとんどです。(産科看護師)』
『喉だけでなく、ときには口中全体が赤く腫れることがあります。また、普通の風邪よりも咳や鼻水が出ない場合が多く、発熱や喉の痛みの後に身体に発疹が出る場合があります。免疫がつくに従い症状は軽く、発熱もなく自然治癒する人も多いです。(内科看護師)』
『何歳ぐらいということはなく、どの年齢でもかかる感染症で流行する時期もバラバラですが、ほとんど幼稚園や保育園で流行することが多いです。小学校ではそれほど患者数は増えないことを考えると、6歳までの幼児に多い感染症といえるでしょう。(内科看護師)』
処方された薬はすべて飲みきる
治療には抗生剤が処方されますが、症状が改善したからといって自己判断で服用を中止してはいけないと、看護師さんは説明しています。
『治療には抗生剤が10日ほど処方されます。薬を服用後は2〜3日で熱が下がり、症状が改善してくると思いますが、症状が治まっても感染力のある菌が残っていることがあります。しっかり治しておかないと、リウマチ熱や糸球体腎炎などを起こし重症化する場合もあるため、よくなったからといって途中で服用をやめないでください。(産科看護師)』
溶連菌の場合は発熱や喉の痛みなどの他に、身体や口腔内にできるブツブツが特徴のようです。幼児期にかかることが多いようですが、年齢問わず感染するため、気になる症状があれば悪化する前に病院を受診しましょう。