2016年03月07日
胃酸過多に牛乳はいい?悪い?
昔から、胃が痛いときには牛乳を飲むとよくなると言われていますが、みなさんは試したことがあるでしょうか?とくに、胃酸過多でお悩みの方は、応急処置的に牛乳を飲まれる場合もあるようですが、実は胃酸過多の場合、牛乳を飲むとさらに胃が痛くなるともいわれています。
はたして胃酸過多に牛乳はよいのか、医師に解説していただきました。
ショック!牛乳を飲むと結果的に胃酸過多がひどくなる!?
牛乳の成分には胃酸を中和し、胃粘膜を保護する作用がありますので、牛乳を飲むことによって一時的には胃酸過多による症状を緩和することができます。しかし、胃酸が中和されると、生理的な働きで胃酸がさらに分泌されますので、結果的には胃酸過多の状態に戻ってしまいます。
しかも牛乳を飲んだ直後はリバウンドで一時的に胃酸が多く分泌されるので、さらに胃酸過多の状態になります。また、牛乳には乳脂肪が含まれていて、脂肪が胃酸分泌を刺激するのでこの点からも胃酸過多には牛乳は良くないといえます。低脂肪牛乳はこの点では通常の牛乳よりはましとはいえます。
特に就寝前に牛乳を飲むことは、その後で空腹時間が長く続くことが予想されますので、避けた方が良いでしょう。牛乳を飲むのであれば食前にした方が良いということになります。
胃酸分泌を促す食品は避ける!
胃酸過多の治療では薬で胃酸を恒常的に抑えることが必要となります。薬以外にも胃酸を抑える食べ物がありますが、いずれも効果は一時的でリバウンドが起こりますので、胃酸過多による症状がある場合はお勧めはできません。
薬以外で胃酸過多を防ぐには、以下の胃酸分泌を促進する食べ物、飲み物を避ける方が良いでしょう。
・炭酸飲料
・甘いもの
・高脂肪食
・柑橘類
・アルコール(特にビール)
・コーヒーなどのカフェインの入った飲み物
これらの食べ物、飲み物を就寝前などの今後空腹が予想される時には取らないようにすることが、胃酸過多による症状を薬以外で抑える良い方法といえます。
その他にも極端な空腹を避けることが、胃酸の過度の分泌を抑えますので、規則正しい1日3食の食事をきちんと取るように心がけましょう。