卵や乳製品といえば、冷蔵庫に常にストックしてあるものの上位に入る食品だろう。
ゆで卵にスクランブルエック、目玉焼き、そして牛乳にヨーグルトと朝食に欠かせない卵や乳製品に、なんと2型糖尿病を防ぐ効果があるのだという。
「4個」が決め手
専門誌「American Journal of Clinical Nutrition」に掲載された2つの論文がこう指摘している。
まず、東フィンランド大学の研究によると、卵を習慣的に食べることで2型糖尿病になるリスクを3分の1に減らせ、また血糖値を下げることができるのだという。
研究では、42〜60歳の男性2332人を対象に食習慣を調査し、20年間追跡調査。その結果、卵を週に4個食べる人の糖尿病リスクは、卵を週に1個だけ食べる人に比べ37%低かった。
一方、卵を週に4個以上食べても、リスクがさらに下がるといった効果は認められなかった。
乳製品でも同様の効果
次にスウェーデン・ルンド大学の研究では、ヨーグルトやチーズといった高脂肪の乳製品をよく食べる人は、あまり食べない人より2型糖尿病のリスクが23%低かった。
しかし、同じように脂肪を含む食品でも、肉をよく食べると逆に2型糖尿病のリスクは上昇するのだという。
厚生労働省によると、糖尿病が強く疑われる人は890万人、糖尿病の可能性を否定できない人は1320万人にのぼると推定されている。しかもこの数は増加傾向にあり、世界を見ても先進国を中心に患者は増え続けている。
一方、ダイエットやコレステロール値抑制などを目的に卵や乳製品を避けている人は少なくないだろう。しかし、元々、卵も乳製品も栄養価の高い食品。ほどほどに食べれば健康メリットの方が大きいのかもしれない。