日本と違って面白い!ウズベキスタンの誕生日の祝い方
GWでブログを休んでいる間に、自分の誕生日を迎えた。そしてこのブログも始めてから1年になった。私は自分の誕生日に友達を招いて、ご馳走でもてなすのだが、これはウズベキスタンでもどうやら同じようだ。今回はウズベキスタンの誕生日の祝い方についてまとめてみた。
日本の誕生日の祝い方
日本での誕生日の祝い方は、友達に祝ってもらうのが普通だと感じる。誕生日の人が何も知らずに呼び出されて、プレゼントを貰ったり、ケーキのサプライズがあったり、食事代を友達におごってもらったりする。
私はこの祝い方に常々疑問を持っていた。なぜ誕生日の人はこれほどまでに主体性がないのか?友達に誘われなかったら、誕生日は普通の平日と変わらないではないか?
それに、日本的な誕生日の祝い方では、私のような4月生まれが必ず損をする仕組みになっている。4月と言えば、日本では入学、新学期、クラス替えのシーズン。4月に入ったばかりの学校で、あるいはクラス替えなどで出会ったばかりの新しい友達とまだそんなに仲が深まっていないのに、私の誕生日を祝ってくれる人がいったいどこにいるというのだろうか?しかも私の誕生日はGW中だから、忘れられる可能性が高い。
以上の理由から、私は日本式の主体性のない誕生日の祝い方には断固反対し、誕生日には自分主催のホームパーティーをしてきた。長年の観察の結果、日本人はそもそも友達を家に招きたがらない民族で、その割には他人の家には喜んで遊びに行って、「うちにも遊びに来てね」と言って一度も家に呼ばない民族であるということに気が付いたが、それでも「祝ってもらえるまで待つ誕生日」が自分にはどうしても出来なかった。
とはいうものの、偶には日本的に祝ってもらうのもサプライズが嬉しいから悪くない。
そうだ!自分で自分の誕生日を祝おう!
ロシアに留学したのを機に、自分で自分の誕生日会を開く素晴らしさを再認識した。ロシアでは誕生日の人が友達をレストランに呼んで、友達の分まで食事代を全部おごるのが普通。ロシアの平均給料は日本の半分なのに、レストラン(特にモスクワ)は日本以上に値段が高いところばかりなので、誕生日の人は大変だ。でも、招かれた友達は誕生日プレゼントを必ず渡すので、誕生日の人はたくさんのプレゼントを貰ってハッピーな気分になる。
ウズベキスタンの誕生日会の祝い方もロシアと基本的に同じ。もしかしたら旧ソ連圏は祝い方が同じかもしれない。ウズベキスタンではお金がある人はレストランを貸し切って、友達を大勢招待するらしい。でも最近の若い人は、レストラン貸切ではなく、個室を貸し切って誕生日パーティーをするのが多いようだ。
ウズベキスタン旅行中に、友達のおばさんが誕生日だったので、お祝いをしにお家に遊びに行った。家に着いたら、テーブル一杯にご馳走が並べられていて、お客さんがたくさん集まってきた。
おばさんは結構年配の方だったためか、料理は本人ではなく、娘たちが台所で一生懸命作ったもののようだった。ウズベキスタンではどうやら年をとれば、若い人たちに誕生日会の準備をしてもらえるらしい。ウズベキスタンでは日本以上に、年上を敬う習慣が残っていると感じた。この日は1月1日。新年のご馳走をたらふく食べた後に、さらに誕生日のご馳走が次から次へと運ばれてきたので、さすがに食べきれなかった。ウズベキスタンのケーキの見た目はド派手で甘そうだが、実際はケーキの大部分がスポンジ生地、その周りに薄くクリームが塗られた甘さ控えめのもので、日本のクリームやバターたっぷりのケーキよりもたくさん食べられた。
ご飯を食べて、何度もウォッカを注がれ、お茶しながらひとしきり話した後、家に帰る時におばさんの娘から「あなた若そうに見えるけど、何歳?」とロシア語で話しかけられた。ロシアでは女性に対して年齢を聞くのはタブーとされているので、ここはウズベキスタンではあるものの、ロシア語で尋ねられたので、ものすごい違和感を覚えた。「秘密だよ。」と答えると、「えー、でも20代前半だよね?」「教えない。」「22、23歳くらいでしょう?」「(笑)もっと年取ってるよ。」するとおじさんも会話に入ってきて「えー、何歳か教えて。秘密にするから。」「答えた時点で、皆にバレるでしょ(笑)」
ウズベク人はどうしてそんなに年齢を聞きたがるのか?しかも今日初めてあった人の年齢ってそんなに知りたいものではないと思うんだけど。
ちなみに私は29歳になった。誕生日会は公園でピクニックをした。誕生日前の2日間は仕事があったのだが、有休をとって休み、朝から晩まで誕生日会の料理の仕込みをした。
誕生日当日は準備疲れと寝不足で、かなりクタクタになっていた。しかし、久しく会っていない友達が来てくれ、たくさんの友達に祝福され、自分はとっても恵まれているなぁと感じた。誕生日前は本当にいつも死にそうに大変で、誕生日会なんて企画するんじゃなかったと思うが、友達が喜んでくれたり、楽しんでくれたり、ご飯をおいしく食べてくれるのを見ると、苦労をしたけど誕生日会をして本当に良かったなと思う。
ウズベク人が客人をもてなすのは、幸せがもたらされると考えられているからだと聞いたことがあるが、私の場合はそうではなく、友達をもてなすのは、「感謝の気持ち」を伝えるためだ。「ありがとう」と言葉で伝えるのは照れ臭いけど、おいしいご飯をたくさん作って、また来年も誕生日会をしたいと思う。
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