衝撃的なウズベキスタン料理「ハシプ」と結婚式でのカルチャーショック!!
ウズベキスタンで出された料理で、私が唯一食べられなかったものがこれ。ハシプというウズベキスタン料理だ。ハシプとは、羊(場合によっては牛)の肉や内臓、脂身と米が入ったソーセージのこと。今回は、このハシプのレシピを紹介しよう。
ハシプの材料
- 羊の腸
- 羊肉(又は牛肉) 200g
- 脾臓 1つ
- 肺臓 200g
- 腎臓 1つ
- 脂肪 100g
- 玉ねぎ 5個
- 米 200g
- ぬるま湯 0.5カップ
- 塩、コショウ、クミン 適量
レシピを紹介すると書いたが、私はハシプが苦手なので、実際に日本で作ったことはない。友人から聞いた作り方を記載するので、興味のある方は作ってみて欲しい。日本のいったいどこで羊の腸や脾臓、腎臓など手に入るか分からないが、1匹まるごと買うのが手っ取り早いと思う。
ハシプの作り方
- @ お米をぬるま湯に浸し、塩・コショウ・クミンで味付けをする。
- A 羊の腸以外の材料をミンチ状にして、@と混ぜ合わせる。
- B 羊の腸を冷水の中で塩でこすり、良くすすぐ。
- C Bを2〜3回繰り返す。
- D 腸の片側を糸でしばり、漏斗(じょうご)を使ってAを詰め、端を糸で縛る。
- E ハシプが浸るまで冷水(分量外)を加え、30分煮れば完成。
一口サイズに切って提供する。ハシプは温かくても、冷たくてもOK。
糸を最後に縛る際に、水を吸った米が膨らむことを加味して、少し緩めに縛ると腸が破れない。腸に中身を詰める方法は、この画像が分かりやすいと思う。2分30秒あたりからご参照頂きたい。
ウズベキスタンでは、お客さんに対して必要以上に食べ物を勧めるのが礼儀なので、ハシプが出された結婚祝いのお食事会の時も、「オリン、オリン」としきりに勧められた。「オリン」とは以前書いたが、日本語に訳すと「召し上がれ」というような意味だ。
ハシプを一口食べると、レバーと脂肪分と米とがぐっちゃぐちゃに口の中で広がり、一瞬のうちに胃もたれを感じた。レバーやこってり系が好きな人にとっては、ハシプはもってこいの料理なのかもしれないが、レバーが苦手な私には無理だと感じた。
「オリン、オリン」。ウズベク人お得意のオリン攻撃が始まった。私は横にあったノンやプロフなどを食べて、ハシプは絶対にもうこれ以上食べないように防衛体制に入り、その場を凌いだ。
見た目が全く美味しそうに見えないが、興味のある人はぜひ作ってみて欲しい。印刷用のレシピはこちら↓
ハシプ―ウズベキスタンのソーセージのレシピ
ウズベキスタンの結婚祝いのお食事の場で出されたハシプは、私にとって衝撃的な料理であったけど、それ以外に結婚式関連で衝撃を受けたことが色々あった。
- @ 夫の両親が家を、妻の両親が家具や調度品を用意する。
- A 踊っているとお金を渡される
- B 結婚初夜を新郎新婦の友達がサポートする
- C 男尊女卑的な慣習がある
夫の両親は新居を用意する。一方、妻の両親は新居に入れる家具、食器、カーテンなど、細々としたものまで用意する。結婚の時に、ご近所の人が新居に来て、色々と品定めをするらしい。『親はつらいよ』っていうウズベクのドキュメンタリー映画が撮れると思った。
ウズベク人はとにかく踊るのが大好き。結婚式でも皆踊りまくっていたのだが、私も踊っていたところ、突然、紙幣を渡されてびっくりした。相手に敬意を表するためにお金を渡すみたいだが、訳も分からずいきなり渡されて、お札(といっても、数十円の価値しかない)を持ったままオロオロしてしまった。
結婚式の後、新郎と新婦は初めて夜を共にする。その際に、何かあった時のサポート役として、新郎の友人が2人、新婦の友達も2人、別室で待機するらしい。ウズベク人の女性は、結婚まで純潔を守るのが一般的なので、初夜で何らかの支援が必要かもしれないが、「ちょっと手伝ってくれない」と言われて、どう手伝えばいいのだろう?いくら友達でもサポート役は絶対にやりたくないと思った。
ウズベク人女性は結婚までに純潔を守らなければならないのに対して、男性は女性と関係を持つことが許されていて、結婚までにロシア人女性と関係をもつウズベク人男性が多いらしい。でもウズベク人男性は、結婚する相手としてロシア人女性よりも、純潔なウズベク人女性を好むようだ。ウズベク人の女性は、男性と関係を持っていたことがバレると、コミュニティにそのことが広まり、もう一生結婚出来なくなる。また、結婚していても、他の男性と関係を持っていたことがバレると、離婚させられるらしい。
結婚式でプロフを作るのは一家の主である男性の仕事だが、普段のご飯を作るのは女性。女性が働いていても「家事は女性の仕事」と決まっているため、働く女性は「仕事」と「家事」の2重苦を強いられる。しかし、ウズベク人の女性はそれを当り前にこなしているから、すごいなぁと思う。
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