ウズベキスタンのノンのレシピ―4つのポイントで誰でもプロの味
今回のウズベキスタン料理のレシピはお待ちかねの?ノンのレシピ。ノンはナンに似たウズベキスタンのパンで、塩味がきいた丸い平パンだ。ウズベキスタンで食べたノンを再現するために、何度も試作を重ね、今回納得のいくノンを作ることができた。ポイントとなるのは4点―粉の種類、塩加減、ノンの大きさと、装飾方法だ。
- @ 粉の種類
- A 塩加減
- B ノンの大きさ
- C ノンの装飾方法
ノンは強力粉を使う。ウズベク人に聞くと、「普通の小麦粉を使うよ。」と答えるかもしれないが、小麦粉だと歯が折れそうなほどの硬いノンが出来上がるので、柔らかさを出すために強力粉を使ってほしい。あるレシピ本で、小麦粉と強力粉を半々で作るレシピがあったため、小麦粉と強力粉が1:1のノンと、100%強力粉のノンを作り、2人のウズベク人に試食してもらったところ、2人とも強力粉100%のノンの方がおいしいと評価した。
下記に紹介するレシピの塩を量はノン1枚に対して小さじ1杯強。本当にこんなに塩を入れていいのか心配になるが、これがウズベキスタンのノンの特徴だ。
上記の2点は味に関わるポイントであったが、次の2点は見た目のポイントだ。
ノンはちぎって家族と分け合って食べるので、大き目のサイズが多い。(もちろん小さいノンもある)。私がタシケントで見たのは直径が20〜30cm。あなたの足の長さと直径が同じくらいのイメージ。
ノンの模様づけには、チェキチという道具を使う。ない場合は、フォークや爪楊枝、タルトのピケローラーなどで穴を開けると良い。チェキチを押す時のコツは、ためらわずにぐっと力を入れて押すこと。私ははじめてチェキチを使った時に、慎重に押してしまったため、模様がきれいに出なかった。ノンの縁にも装飾をつけると、より一層見た目が良くなる。詳しい方法は後ほど。
それでは、さっそくノンの作り方を紹介しよう。
ノンの材料(1枚分)
- 強力粉 250g
- 塩 小さじ1杯強
- 牛乳 1/2カップ
- お湯 1/4カップ
- イースト 小さじ1/2杯
- 白ごま 適量(お好みで)
- 水 適量(ノンの表面塗布用)
ノンの作り方
- @ ボウルに牛乳とお湯、イーストを入れる。
- A ボウルに強力粉と塩を加え、生地をこねる。
- B 生地が完成したら、布に包んで、温かいところに2時間程置く。
- C 2時間後、ノンを叩いてみる。ウズベク人の友達はこうしてノンの発酵ができたか確かめていた。弾力があれば、ここからノンの形を作っていく。
- D 直径27〜28cmの円になるように、ノンの生地をのばす。中心にチェキチを押して模様をつける。
- E ノンを天板に置いて、お好みで白ごまをノンにふる。なくても良いが、あった方がおいしい。
- F 250度に温めたオーブンでノンを10分焼く。
- G 表面がきつね色になったら、はけで表面に水を塗る。
- H さらにオーブンで3分焼いて完成。
今回イーストはウズベキスタンの友達の友達から貰った‘ノン専用’のドライイーストを使用。普通のドライイーストでももちろん可。
生地は手にくっつかなければOK。手にくっつくようなら粉を足し、逆に粉っぽ過ぎたら、手に水をつけながらこねる。
今回は小さなチェキチを使って、ノンを連打してみた。このように全面に模様がついたノンもある。
縁の装飾をする。ノンを親指と人差し指でつまんで、模様を施す。ウズベク人の友達に教わった方法だ。
※天板の上でノンの成形をすると、焼きあがった時にノンが天板にくっついてしまうので注意。(←これをやって失敗してしまった。)ノンを天板に置く際は、ノンと天板の間に空気が入らないようにする。空気が入ると、焼いた時にノンの形が悪くなる。(←これもやってしまった。)
焼き立てのノンが一番柔らかい。しかし、日本のパンのようにふわふわしているわけではない。また、塩味もきいていて、何もつけずにそのまま食べてもおいしい。印刷用のレシピはこちら→ノンのレシピ
中央アジアでは古くから稲作と小麦の栽培が発達したため、ウズベキスタンには「パンも米もどちらも主食」という変わった食文化がある。そのため、ウズベク人はうどん(ラグマン)やご飯(プロフ)と一緒にこのノンを食べる。うどんやご飯と共にパンも食べる感覚は、残念ながら私にはないので、私はスープと一緒にノンを食べたり、焼いてから時間が経った硬めのノンを、砂糖なしのプレーンヨーグルトにつけて食べるのが、最近の朝食のマイブーム。ジャムをつけてもおいしい。お試しあれ。
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