知ってると差がつく!ウズベキスタンのお茶の作法
油っこいものが多いウズベキスタン料理にとても合うのが、さっぱりとしたお茶。今日はウズベキスタンのお茶について紹介しよう。
ウズベキスタンのお茶の種類
ウズベキスタンには緑茶(コク・チャイ)と紅茶(カラ・チャイ)がある。北の方では紅茶が良く飲まれ、南の方では緑茶が好まれるそうだ。日本で飲むような緑茶や紅茶とは味が違っていて、少し薄めの優しい味がする。
私が訪れたタシケントとカルシの家では、基本的にはストレートでお茶を飲んでいたが、偶にレモンを入れてレモンティーにしたり、ノヴォトという飴をお茶に浸して、飴をかじりながら、飴が溶けたお茶をすすったり、色々な楽しみ方をしていた。
ミルクを入れて飲むのはまだ見かけたことがない。ロシアでもそうであったが、あまり紅茶にミルクを入れる習慣がないようだ。私がロシア留学中に紅茶にミルクを入れたら、「イギリス人」とからかわれたことがあった。イギリス人だって、ストレートで飲む人はいる。私はミルクティー派だったのだが、ある日モスクワのスーパーで買った牛乳が腐っていて、紅茶に入れたら味が酸っぱかったのがトラウマになり、それ依頼私は紅茶にはミルクを入れなくなった。
ウズベキスタンでは、一般的に朝食には紅茶、昼食と夕食には緑茶が良く飲まれる。そういえば私が学生だった頃、朝大学でウズベク人の友達がおにぎりを食べながら、紅茶を飲んでいて、変な取り合わせだなぁと思ったことがあった。でも、そのウズベク人からは「朝は絶対に紅茶。紅茶におにぎりの何がおかしいの?」と返された。その後、おにぎりに無糖紅茶は合うというCMが流れ始め、その組み合わせに違和感があまりなくなったが、ウズベク人が飲んでいたのは甘い紅茶だった。今思い返してみても甘い紅茶におにぎりは理解出来ないし、やっぱり米には緑茶だと思う。たとえ朝でも。
ウズベキスタンのお茶の入れ方
日本にお茶の入れ方の作法があるように、ウズベキスタンにも決まったお茶の入れ方がある。
- @「注いで、戻す」を3回繰り返す。
- Aカップに注ぐ量は半分以下。
お茶はティーポット(チョイナク)で出され、ピヨレと呼ばれる小さ目のカップに注いで飲むのだが、いきなり注いで「はい、どうぞ」ではない。カップに注いで、ティーポットに戻す。またカップに注いで、ティーポットに戻す、という動作を3回行う。なぜ3回なのかウズベク人に聞いても、分からないと言われた。でも3という数字は、世界でよく見かける数だし、おそらく人に好まれる数なのだと思う。東京タワーも333mだし。
カップにはお茶をたっぷり入れない。注ぐ量はカップの半分以下だ。そんなにちょびっとしか入れないと、お茶をよく飲む私は何度も注がなければいけないので、とても面倒だ。
タシケントの友達の家に遊びに行った時は、何度も友達にお茶を注いでもらうのが悪いなと思ったので、たくさん注いでもらった。すると、そのお茶を飲み干すまでに、お茶が冷めてしまうことに気付いた。お茶を少ししか入れないのは、冷めたお茶を飲ませないようにする気遣いだったのだ。
しかし、お茶の注ぐ量は地方によって違いがあるようで、私がカルシにいたときには、タシケントよりも少し多めにお茶が注がれた。後でウズベク人の友達に確認したところ、やはりカルシは注ぐ量が多く、タシケントは少ないそうだ。カルシではカップの半分くらいまで注いでいた。
ウズベク流お茶のサービス
ウズベキスタンでレストランに入ってお茶を頼むと、大抵の場合たっぷりお茶が入ったティーポットが運ばれてくる。日本のケチなカフェみたいに、小さなティーカップに1杯だけのお茶が運ばれて来るなんてことはあまりない。1つのお茶を複数人で分けることももちろん可。日本のどこかのカフェみたいに「お茶を複数人で分け合うのはご遠慮下さい」とかうるさいことを言われない。ウズベク人はレストランで食事をすると、お茶を飲みながらおしゃべりに花を咲かすので、たくさん話すためにお茶はたっぷりあった方がいいのだ。
日本では「ALOHIDDIN(アロヒディン)」というトルコ・ロシア・ウズベキスタン料理レストランで、ウズベキスタンのお茶を楽しむことができる。ご興味のある方はどうぞ。
アロヒディンのランチレポートはこちらの記事をどうぞ↓
茅場町アロヒディンのランチ その1
茅場町アロヒディンのランチ その2
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