たのしい演劇

シュタイナー神秘劇4「魂の目覚め(上梓:1913)(劇中年代設定:1924)」
反ユダヤ主義の背景18


ドイツのオカルト文化

マルティン・ルター Martin Luther, O.S.A. (10 November 1483–18 February 1546)神学者.作曲家．聖職者プロテスタント.キリスト教宗教改革者

1543年出版『ユダヤ人と彼らの嘘について/On the Jews and Their Lies』
ルターによる　65,000文字に及ぶ　反ユダヤ主義テーマの研究論文



画像はWEBより拝借致しました


ルターは　当初　彼の宗教改革運動の経験から
　ユダヤ人は　教会の不穏な宗教活動への　同様な不信感により
　キリスト教への改宗を拒否するのだと　理解していた　

1537頃まで　ルターは　イエスの愛をもって
　ユダヤ人プロテスタント.キリスト教への改宗運動を　熱心に辛抱強く担っている
　しかし　ルターは純粋に聖書に則るプロテスタント.キリスト教改革者
　イエス.キリスト存在は人類にとって全き善　輝かしい未来の到来を約束するもの
　の信念の下にあって
　がユダヤ教は救世主イエス.キリストを認めない
　このスタンスは　キリスト教にとって　神の子イエス.キリストへの冒涜なのである　

事態は全く容易く行かず　焦燥感は　遂に　怒りとユダヤ人憎悪へ転じる

　あたかも　ユダヤ壊滅は　主より課せられた自らの使命だと
　　過激に　しかもそれは正当な事であるとして
　　当時の皇帝　そしてキリスト教徒に向け主張され　更に
　キリスト教改革.プロテスタント運動の成功者　偉大な宗教者である彼の発言は
絶大な影響を与えた　


1536　ヨハン・フリードリヒ1世ザクセン選帝侯（在位：1532年 - 1547年）
 Elector of Saxony John Frederick Johann Frederick I 1503–1554 )
ユダヤ人の領内通過　居住　就労禁止

を受け　ユダヤ教ラビはルターを介して王への謁見を求めたが　ルターは拒否


論文は　まずユダヤ教の教義の説明　プロテスタント.キリスト教との違いを丁寧に解説し
　そしてキリスト教徒のユダヤ人に対する　取るべき態度以下示している

1.ユダヤ教教会シナゴーグや学校は焼き払う　それに背くなかれとユダヤ人に警告する事

2.ユダヤ人に　キリスト教徒住宅域共住を許してはならない　

3.ユダヤ教宗教書は梵書とする

4.ラビの伝道を禁じる

5.ユダヤ人への公的保護を一切禁止する

6.高利貸しを禁じ　金銀を悉く没収　キリスト教への改宗後　それ等は返還される

7.若く元気なユダヤ人を農奴とし　重労働によって糧を得させる


キリスト教者は　この論文の歴史的影響を低く評価する傾向が強い
　がナチ党は　この論文をプロパガンダ運動に利用すべく　増版している　

ドイツ千年王国を夢見たヒトラーは　民族主義の立場にあった故
　それを浸食したキリスト教を嫌い　初期は教会を弾圧したが
　政権/選挙に勝つ　を得る為に
　有権者の多数をしめるキリスト教会の立場に党指針をすり替え/積極的キリスト教運動
　そして　そこに　反ユダヤ主義が加えられた　

故に　シュタイナー信奉者/キリスト崇敬教義　にとり　反ユダヤは当然としてある　と理解した　　






次回へと続く

と　たのしい演劇の日々