アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2021年05月23日

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 28

俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 28

メルロ=ポンティによる 知覚経験の「未規定性」

知覚経験での対象の超越性説明の為の対象を取り囲む背景/未規定性

視覚対象そのものはどこからも見られないというのは 
 対象が見られえないものだ ということと同じではないだろうか。

「実測図」としての視覚対象そのものは 実際に見ることができるものではない。
だとすれば この「どこからも見られない対象」に
己が知覚によって到達しているということを自ら理解することは不可能か。

見るということがある場所から行われ しかもその見え方のなかに閉じ込められないということが
いかにして可能であるかを理解しなくてはならない。

フッサール曰く 「対象はいまだ感覚的に充実されていない面を持つものとして経験されている」

己がひとつの対象を見ることができるのは 諸々の対象が ひとつのシステム ないし 
ひとつの世界をかたちづくり その各々が そのまわりにその隠れた相の観察者として
 またこれらの相の持続性の保証として ほかの諸対象を配置している限りにおいてである。

完成された対象は半透明である。

それは 対象の深みで互いに交叉し合い 隠れたものを何も残さない現実の無数の眼差しによって
あらゆる方面から貫かれている。

諸々の地平の総合は ただ推定上での総合に過ぎず それが確実に正確に行われるのは
 対象を直接とりまく範囲においてだけである。
それは実際 知覚経験において現れるがままに 対象を未完成で開いたままにしておく。

すべての知覚的恒常性が ひとつの世界の措定と 
 己の身体と諸現象とが互いに関係付けられている経験のシステムの措定とに導くことは
 たしかに真実である。
しかしながら 経験のシステムは 己の意の儘に 己の前に繰り広げられてはいない。
それはある観点から 己によって体験される。己はその傍観者ではなくその部分である。

知覚の有限性と 知覚の地平としての世界全体への知覚の開けを同時に可能にしているものは
 諸々の知覚経験が互いに連結しあい 動機付けあい 含みあい 
 世界の地殻が己の現前の領野の膨張に過ぎず その本質的構造を超越するものではないということ     そして身体はそこでもつねに作動者であって決して客体とはならないということ
   こうしたことによるのである。

「見ること」とは単なる「光の比喩」だ フッサール




と たのしい演劇の日
<< 2024年09月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
月別アーカイブ
2024年09月(1)
2024年06月(1)
2024年05月(2)
2024年02月(1)
2024年01月(2)
2023年11月(1)
2023年10月(1)
2023年09月(4)
2023年08月(7)
2023年07月(4)
2023年06月(2)
2023年05月(2)
2023年04月(2)
2023年03月(3)
2023年02月(6)
2023年01月(4)
2022年12月(3)
2022年11月(1)
2022年10月(2)
2022年09月(4)
2022年08月(5)
2022年07月(4)
2022年06月(3)
2022年05月(1)
2022年04月(3)
2022年03月(2)
2022年02月(2)
2022年01月(3)
2021年12月(8)
2021年11月(5)
2021年10月(8)
2021年09月(10)
2021年08月(25)
2021年07月(9)
2021年06月(12)
2021年05月(16)
2021年04月(11)
2021年03月(11)
2021年02月(13)
2021年01月(11)
2020年12月(10)
2020年11月(7)
2020年10月(11)
2020年09月(9)
2020年08月(8)
2020年07月(15)
2020年06月(11)
2020年05月(27)
2020年04月(15)
2020年03月(11)
2020年02月(10)
2020年01月(6)
2019年12月(16)
2019年11月(12)
2019年10月(17)
2019年09月(5)
2019年08月(18)
2019年07月(11)
2019年06月(18)
2019年05月(14)
2019年04月(14)
2019年03月(14)
2019年02月(14)
2019年01月(19)
2018年12月(21)
2018年11月(22)
2018年10月(30)
2018年09月(23)
2018年08月(20)
2018年07月(14)
2018年06月(13)
2018年05月(11)
2018年04月(7)
2018年03月(14)
2018年02月(7)
2018年01月(10)
2017年12月(13)
2017年11月(3)
2017年10月(12)
2017年09月(2)
2017年08月(14)
2017年07月(10)
2017年06月(5)
2017年05月(5)
2017年04月(16)
2017年03月(5)
2017年02月(5)
2017年01月(4)
2016年12月(8)
2016年11月(5)
2016年10月(8)
2016年09月(13)
2016年08月(6)
2016年07月(12)
2016年06月(11)
2016年05月(11)
2016年04月(4)
2016年03月(11)
2016年02月(6)
2016年01月(6)
最新記事
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。