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2020年10月30日

俳優の錬金術 量子生物学Quantum biology 13

俳優の錬金術 量子生物学Quantum biology 13

『光というのも面白い存在で、私たちが見ているものは、結局は光だ。
その物自体を見ているようで、本当のところは、物が反射する光を見ている。』
       (文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る「はじめに」 より )

視覚(visual perception)とは
 網膜/retinal,vitamin Aアルデヒド(aldehyde,有機化合物) が受けた光子photonの
電気信号electrical signalへの生物学的変換biological conversion




光受容体のための11-cisレチナールの生成
Generation of 11-cis Retinal for Photoreceptors


光受容体と網膜色素上皮(RPE. retinal pogment epithelium)の関係は
 解剖学的に視覚サイクルの重要点である
網膜の光受容体は 網膜層の深奥に位置し 更に感光性の外側部分セグメントは
 瞳孔に入る光からより遠い網膜層に在る 
この配置では 光が光受容体に至るには各網膜層を通過する必要があるが 
 RPE細胞の特殊な単層に近接して外側セグメントを配置している
神経網膜neural retinaの一部では無いが RPEは光受容体の正常な機能と生存に不可欠で
 RPEは視覚サイクルにおける11-cisレチナール再生を担う

古典的な視覚サイクルでは 
 特殊な酵素とレチノイド結合タンパク質retinoid binding proteinが関与する一連のステップを通じ
 11-cisレチナールは再生される
錐体coneは桿体rod同様な視覚システムに拠ると考えられているが
 網膜内代替視覚サイクル経路への特権的なアクセスもある
錐体特異な視覚経路の研究が進み 光受容体とRPE間のサイクルは古典的と分類される

古典的視覚サイクルは
 光子photonwを受け取る視覚色素分子ロッド外側セグメントで始まる
桿体の外側部分は 脂質二重層lipid bi-layerで作られた積み重ね膜状ディスクが含まれている
オールトランスレチナールall-trans retinalは
活性化されたオプシンからディスク二層の内側の小葉に放出され
 ホスファチジルエタノールアミンphosphatidylethanolamineと複合体を形成する
複合体N-レチニリジン-ホスファチジルエタノールアミンは
 網膜の特異なATP結合カセットトランスポーター/ABCRにより
 細胞質ディスク表面に輸送されオールトランスレチナールとして細胞質に放出される

細胞質cytoplasmに入ると
 NADPH依存性反応でオールトランスレチナールretinalが
 オールトランスレチノールretinolデヒドロゲナーゼdehydrogenase(at-RDH)によって
  オールトランスレチノールretinol(ビタミンA)に還元される.
次に オールトランスレチノールretinolは
 光受容体を出
 光受容体内レチノイド結合タンパク質(IRBP interphotoreceptor retinoid binding protein)
  に結合した網膜下腔sub-retinal spaceを通過し RPEに入る






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