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2016年05月08日

その日は必ず訪れます。現実逃避と錯覚の裏側で・・・

現実逃避と錯覚




がんの治療を受けながら、辛い日と、そうでもない日と
調子の良い日を重ねていた母を、傍らで見続けた私の脳裏には
かすかな希望が常に見えていました。
見えていたというよりは、現実から逃避し続けた結果、
日常的に錯覚を起こしていた可能性さえあります。

抗がん剤治療の効果が現れた時・・・
がん細胞が減少していく様を、目視で確認できるという事実に
素直に驚きと喜びを感じていました。
それは母も同じだったと思います。
非小細胞肺がんステージ4の母に投与されたのは
ペメトレキセド(アリムタ)+ カルボプラチン
副作用症状に耐えた甲斐あったと安堵した。
このままいけば・・・がんが消えるという奇跡もあるのかも・・・
そんな思いを抱いたのもこの頃でした。


抗がん剤停止の決断も、新たな光に膨らむ期待
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そんな抗がん剤治療にも陰りが見えてきたのです。
全6クールの治療を受け終わった時点で、がん細胞が増殖を再開した。
母はとてもショックを受けていた。

しかし、私はポジティブに捉えていた。
ほぼ投与前と変わらない状態に戻ってしまったCT画像を見て、
やらない方が良かったという感情をあらわにした母に対して、
投与前の状態を維持できたのだから良かったのだ、と・・・私。


イマイチ納得しない母が出会った「核酸ドリンク」
これが母にとって新しい希望の光となりました。
それは私にとっても同様でした。
傷ついた細胞をもとに戻す効果を期待できるもので
薬品ではないのですが、私はそこに「プラシーボ効果」を
期待しました。

毎日3回に分けて飲み続ける母は、驚くほどに元気が出て、
食欲も回復傾向になり、表情も顔色もみるみる良くなった
のでした。
まさかのまさかがあるのかも・・・真剣にそう思いました。

今となっては、
嬉しくて高ぶった感情が見せた錯覚だったのでしょうか・・・

末期症状を認めたくない
息苦しさ・咳・胸の痛み・むくみ
痛み止め・・緩和薬・・コデインリン酸塩、オキノール
オキシコンチン錠、何を服用しても痛いものは痛くて、
苦しいものは苦しい。

しかも薬の副作用で、異常な眠気に襲われ続ける母は
ひっきりなしに意識が飛んでいた。
しかし、ベッドで横になると息苦しくて寝れない。
時間だけが過ぎて行く・・・

今思えば、かなりひっ迫した状況だったにも関わらず、
切羽詰まった感情にもならず、再入院すれば今よりは
苦しまなくて済むと思っていた。

私が夢を!?見ている間に、母の体内のがんは
物凄いスピードで進行し続けていた。

母の状況を冷静に感じ取ることが出来なくなっていた私は、
自分で仕掛けた暗示によって、まだ大丈夫だという
錯覚に陥っていたような気がします。

悲しいことですが、家族との別れは必ず訪れます。
その時にどうするかも重要ですが、それまでにどうするかに
重点をおいて、日々行動する必要があり、
実際、その時が来ることに気付くのは・・・
ほぼ直前だと思っていた方が良いと思います。


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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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