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2021年01月24日

母に見たショックの記憶





あの時、母の記憶はなくなっていた。

当時の母との会話の中で

入院当初の話になった時の事です。

入院時は、転移した脳腫瘍から出血したこと

が原因で脳浮腫の症状が出ていました。

その影響で記憶障害や意識障害が

一時的に発生し、その症状を抑えるため

点滴治療を1週間ほど続けていました。

その間、感情の起伏が激しかったり

更には幻覚や幻聴が聞こえる等の症状が

連発するという状況でした。

その頃の話は何度かしたことがあり、

笑い話として幾度となく会話に

出していました。

その一部の記憶が母の脳から消えたのです。

幻覚と幻聴の影響で病院からの逃亡

を試みた母は、点滴中の針を引き抜いて、

血まみれになって錯乱していたようです。

実際、母のベッド周りには飛び散った血液、

点滴針が刺さっていたであろう腕は痣だらけ

という惨状でした。

他界二ヶ月前の母は

あれほどの出来事の記憶も実の弟の命日も

最初の病院の主治医から脳腫瘍の疑いがある

旨の説明を私と受けた時の記憶も

無くなっていました。


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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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