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2022年11月22日
肺がんの歴史を少し遡る
肺がん
日本国において、がん発生部位別にしますと、肺がんが1998年以降1位となっています。
また、2005年には6万2千人もの患者が肺がんが原因で亡くなっています。
発生部位別死亡者数でも、肺がんは男性で1位、女性で2位となっており、日本人の
肺がん罹患(りかん)患者が多いことがわかると思います。
中でも、肺がんでの男性の死亡率・罹患率共に、女性の3倍以上となっているそうです。
肺がんは気管、気管支、肺胞の細胞が何らかの原因で傷つき、正常の機能を失った細胞は
やがて悪性の細胞へと変化し、無秩序に増えていきます。
近年ではがんの発生と遺伝子の異常についての研究が進んでいますが、細胞がなぜ癌化する
のかは、いまだに明らかにされておりません。
また、癌は周囲の組織や気管を破壊して増殖しながら他の臓器に広がり、多くの場合「腫瘤
(しゅりゅう)」を形成します。
他の臓器に癌が広がることを「転移」と呼びます。
肺がんの原因
肺がんの原因として最も因果関係がはっきりしているのが皆さんご存知の「喫煙」です。
喫煙者が肺がんになる確率は、非喫煙者と比較すると10倍以上高いと言われています。
組織型別では、扁平(へんぺい)上皮がんと小細胞がんで特に因果関係が強いと言われています。
また、受動喫煙による肺がんのリスクは20〜30%高くなるとの推計が出ています。
肺がん症状
肺がんの症状としてはやはり呼吸に関係したものが多くあるのが特徴です。
空咳、頑固な咳、胸の痛み、呼吸時のゼーゼー音、息切れ、血痰(けったん)声のかれ、
その他顔や首のむくみなどが多く見られます。
しかし肺がんは、がんの出来る部位や大きさによっては症状が出にくい場合もあるため、
症状が無いからと言って安心できるものでもありません。
実際、肺がんが発見されたときにすでにステージ4ということも決して少なくありません。
肺がん種類
肺がんは、組織学的に「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」の二つに大別されます。
肺がんの約80%を占める「非小細胞肺がん」は
・腺癌(せんがん)
・扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)
・大細胞癌
などに分類されます。
中でも、腺癌(腺癌)は日本で最も発生頻度が高い上に、性質も多彩で
進行の早いものから、進行の遅いものまでいろいろあります。
次に多いのは扁平上皮癌で、男性の肺がんの40%、女性の肺がんの15%を占めています。
大細胞肺癌は肺がんの5%程度ですが、一般に増殖が速く、肺がんと診断されたときには
既に、大きな塊(腫瘍)となって見つかることが多いです。
豆知識
「癌」という字は、乳がんが「岩」のように盛り上がっていることからつけられたそうです。
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