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2020年08月18日

退く様に逝った





癌発覚から約一年

母が突然倒れて入院してから

私の心はざわついたまま

落ち着くことなく

母は他界した。

母が他界した直後から

私の心のざわつきは色を変え

新たなざわつきがその後も続いた。

母はある意味では私達に時間と有余をくれた

心の準備も整ってはいなかったものの

一握り程度の抵抗力はついていた。

母の病状が悪化すればするほどに

身の回りのことはできなくなった。

母にとってどれ程の屈辱だったことか…

そう考えると胸がいたむ。

肺がんの辛さに耐えながら

介護が必要な夫を遺して先立つ未練と

子供の世話になりたくないという

未来への不安の狭間にいたのだろうか。

最期は母の身体がもたなかったのだが

母親として…妻として…介護者として…

退くかの様にして逝ってしまった。

母親がまだ若い頃

子供たちの世話にはなりたくない…と

独り呟いていた母を思い出した。

何気ないシーンの何気ない一言は

こうして未来に結び付く。



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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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