癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

どちらかと言えば痩せ形だった母。

60を過ぎると、ポッコリお腹を気にするようになった。

若かりし頃の写真を見ると、母はぽっちゃり系だった。

子供の頃から、お前のお母さん綺麗だな・・・美人だな・・・

同級生から、先輩から、先生から言われた。

成人した後も、ずっと・・・母は60を過ぎてもずっと

そう言われ続けた来た・・・自慢の母だった。

闘病生活も末期になると、母の身体は浮腫んだ身体となった。

闘病生活末期に入る前は何処まで細くなるんだろうか・・・

と心配するほどにやせ細った身体となった。

元気な頃の身体に戻してあげたい・・・心で念じていた。

それは恐らく母も同じ気持ちだっただろう。

入院前と退院後では別人、とまではならなかったものの、

写真で見比べると一目瞭然であった。

末期の肺がんとなった母の身体の変化で一番印象に残っているのは

「スピード」だった。

当時は思わなかったが、後で振り返ってみると、

母の病魔の進行は、がんの進行は物凄い速さで進行していた。

短期間でいろんな母を見た気がする。

体型も時期によってまちまちだった。

私にとって、母の記憶は良い印象のままでとっておきたいのは山々だが、

本当の母の身体は・・・？？

例えば今、母が、母の霊が私の前に現れてくれたとして・・・

母の姿は、どの時期の姿となって現れるのだろう・・・。

もちろん、私が見てきた母の姿・・・そのすべてが母であることはわかっているつもりだ。

・・・頭では・・・

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