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2016年01月08日

母の身体はあるのに母はいない

病院から帰った母・・・
「お帰り」と耳元で囁くが、返事はない。
もう酸素吸入器を使用する必要はない。

肺が苦しくて布団で仰向けで寝ることが出来なかった母が
家の、自分の布団で仰向けになって眠っている。

仰向けで寝られて良かったね・・・と声を掛けるが
やはり返事はない。
ドライアイスを胸の上に乗せられた母は、
一気に冷たくなっていた。

母の亡骸のそばで、葬儀屋と打ち合わせを進める。
とても変な感じだ・・・。

今にも会話に入っていきそうな感じがする。

布団で寝ている母は、ただ寝ているだけ・・・
時折、布団が上下に動いているような錯覚を覚える。
こっちを向いたような錯覚さえ感じた・・。

しかし、母はいない・・・
身体はあるのに・・・言葉通り・・・亡骸

母の気配が感じられない。
今すぐにでも声が聞こえてきそうなのだが、
期待ばっかりで、現実は真逆だ・・・。

これが親の死なのだろうか・・・
ゆっくりと眠るように他界する様子を
目の当たりにした筈なのに、実感が持てない。

頭ではわかっているつもりなのだが、
何かが理解をしたがらないのです。

とても不思議な感覚で、現実逃避なのかな?
とも思っています。

息苦しくて息苦しくて、布団で寝ることが出来なかった母。
椅子に座った状態で、首が痛いと嘆きながら
眠っていた母を今でもはっきりと思い出せます。

寝起きが楽になるようにとベッドを購入して
ベッドで寝ていた母ですが、ホントは床の間で寝るのが
大好きでした。

その願いが叶った・・・しかし、母はいない・・・。
お疲れさま・・・と、自然と出てきた言葉に合わせる
かのように、涙がボロボロとこぼれ落ちた・・・。

母がいなくなった!?
遺体のそばに座り込み、母との会話・・・
何を話したかさえも思い出せないが、
他愛もない会話だったと思います。

母からの返事はありませんでしたけれど・・・。


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posted by satorich at 20:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 他界直後
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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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