ネタ提供があったので、久しぶりのコラム。
今回は
現在のこのブログのコンセプトと、レビュアーに必要なものはなんぞや?というお話
▼アクセス解析に見慣れないURLからアクセスがあった。
「フリゲ選びの参考にしているサイト」についての記事だ。
「フリーゲーム 優しい世界はソシャゲメインなのでほとんど見ていない」と書かれている…
管理人としてこれについて思うことは…
ま さ に そ の 通 り で す
何度か触れてきた…
「フリゲ四方山話」などにも書いたが、ソシャゲ(現在は大半が「ウマ娘」)の攻略日記はアクセスが非常に少なく、フリゲレビューの1〜2割しかない。
そのぶん当然、全体のアクセスも減っている(しかしトップページやフリゲレビューへのアクセスは多いので、ブックマークしてくださっている方が多いようだ)。
推移は、
ブログ村についてのまとめがわかりやすい。
…
▼これについて、改めて言及したい。
ここ2.3年がそうであるように、「優しい世界」は新規作品、無名作品専用のレビューブログという方向性でやっていきたい(私の好きなフリゲについても書きたい)。
折角フリゲを完成させたのになかなか反応がもらえない作品・作者の手助けが、少しでもしたい。既にレビューや感想が大量についていたり、DL数が凄いゲームは、基本レビューしない。
それでアクセスが減っても、全く気にしない(何も極端なルールではなく強い衝動があれば書くし、DLした時点でまだレビュー感想が無かったら、無しと見做すこともある)。
▼そもそも、最初からそれがコンセプトだった。だがいつしか(大変ありがたいことながら)PVが増え、方向性がズレてしまった。
寧ろ今こそが、通常営業だと思っている。
ソシャゲの攻略日記は、所詮その合間の戯れでしかない。
▼立ち上げた6年前に比べDLサイトやSNSなどでレビュー感想が爆発的に増えたし(顕著なのがノベコレ)、私は既に人気のあるフリゲの感想を書くことに、あまり意義を感じていない
このブログのコンセプトを”100を101に”ではなく、”0を1に”と書いたことは、今もブレていない
▼なので今後もお付き合いいただける方には、
このブログが
メジャー作品をレビューしないこと、
ほかのブログのように多数のフリゲをレビューしないことを、ご承知いただきたい
そんなある意味我儘なブログを受け入れてくださっている読者に、私は最大限の敬意を払っている▼その記事内の、興味深い発言も指摘したい。
…
……
タブーかもしれないし、完全に私のいち感想であり、何かに悪意を向けたり、ましてや貶める意図は一切無いことを断っておくけど……(寧ろみんなが幸せになれる道を探している。常に。)
…
ノベルゲームレビュー界隈って、やっぱり根本的にズレてる?…と思った。私はフリゲだけに限らず趣味でも様々な分野の文章、レビューを読んできたけど、
これまで読んだ中で1.2を争うほどレベルの低いレビューを
「あの質と量で1000本以上も書くのは並大抵ではない」と絶賛してるんだよね。
驚きとともに、
「あ、やっぱりそういう感覚なんだ」と腑に落ちた。
ここは
aboutにもあるように個人的感想を書くだけのブログなので、いわゆる「主語がでかい発言」はしないけど、
「多くの人が全く役に立たないと思ってる」からこそ、1000本以上書いてもアクセスが殆ど無い(検索から飛んできた人と、身内だけ)……というのが一般的な解釈ではないかな。
普通の人が数か月で覚えるスキルや磨かれる感性が、1000本以上書いても、何一つ身についていないんだよね。1000本合わせても、非ノベルゲームレビュアーの書いたノベルゲームレビュー新着1本のアクセスにも満たない。
適当に特徴を羅列し、分析も極めて浅く、表層的で的外れ……そんなレビューというにも微妙なものばかりで、有用性がなく、大半が蛇足で、添削するとキリがない。
そもそも作者との交流目的でレビューはおまけだと思ってた。
▼そういったレビューが結構な数、存在する。
だがどこもアクセスが少ないし、同じことを思っている人が多くいるからこそ、活動期間や頻度の割に読者が定着していないんじゃないかな(多分お愛想でイイネやスクロールするだけで、クリックしてない人が多い)。
批判したいわけではないのでしっかりフォローもすると、昔のレビューは今ほど酷くない。少なくとも今よりは絶対にマシだから、
恐らくSNSで作者たちと交流を重ねるうち、徐々にズレていったんだろうね。本人と関係があれば、書きづらいことも多いだろうから。
▼そのような類似した特徴を持っているノベルゲームレビュアーが
少なからず存在していることは気になってたが、
そのブログも同様で以前触れた通り、あまり意味のない長文ばかりで、
レビューというよりは「ただの報告」に終わってるからね。
見たところ2年間、ずっとそんな感じだ。
量を増やしたところでそんなレビューに読者がつくとは、やや考えにくい(ついている場合の仮説もある)。
しかし本人らにとってはそれが、
凄くいいレビューらしい。
まったく参考にならないし、どの層に向けているかというコンセプト、視点すら不明瞭なのに。
ここに読者の大半をしめる他所様の読者との、強烈な温度差があると思った。
だからああいったレビューは伸びないし、本当に悪い意味で悪い見本になってる。▼以上のことからもわかるけど、ノベコレにも凄まじい数の意味不明なレビューを投稿している人がいるように、
一部のノベルゲームレビュアーは「長文がいい。数は多ければいい」などの根本的に間違いである、歪んだ価値観を極度の内集団バイアスの所為で長期間修正できず、すごい事になっているんじゃないかな。
…
「フリーゲームといっても一枚岩ではないのは当たり前だが、本当に多様化した…」
たった1行から大きく思考はめぐり、そう感じた一件でしたね。
しかしどうこう言ったところで他人は変えられないし変える気もないのであくまで個人の感想だし、
私は彼らを応援しています。SNSで作者とのつながりが増えると妙な称賛ばかりで本題からズレることについては、いつかクローズアップしたい。
【月イチ恒例、昨年のその月にレビューした良作フリーゲームから、更なる良作をピックアップ】今回紹介する1年前の3月にレビューした良作は……
A-lineまるで隠す気がないサムネだが、このゲームが良作という事実も隠す気はない。
独特の色彩センスが光る、初恋とその失恋をテーマにした一作だ。
エンディングは2つあるが、レビュー感想では1つしか触れていない。
書いた通りの理由で、
私はこのゲームを1度しかプレイしていないからだ。
コメントにてもう1つのエンディングも素晴らしいとお勧めされたが、あれからどうしたかというと…
実は未だに見ていない。
生涯見るつもりはない。▼だってよー……
俺は面白いゲームがやりたい!!…んじゃない。
良質なゲーム体験をしたいんだよ。
そして「A-line」はレビューにも書いた通り、過去の自分と主人公がオーバーラップするところもあって、非常に高い感情移入度だった。良質なゲーム体験をさせてくれた良作だ。
だから今更ゲーム的にもう1つのエンディングを見たところで、それはもう、自分がしたゲーム体験ではないんだよな。人生は1度切りで、やり直しもできないから。
もう1つのエンディングには恐らく真相が描かれているだろうけど、
それを知ったからといって、
最初のエンディングを体験した主人公(自分)には失恋という着地点があるし、やり直すこともできないからね(真エンドが後日談とかじゃなければ)。
…というわけでおすすめしてくれた式部さん、ごめん。
いかにももったいぶったコメントを返したが、あれからやってません。
▼ちなみにこの方は、「鼓草」作者の式部さんなんだろうか?(コメントしてくださる方の中には、同じ名前の方がたまにいるからね)。
あれはまさに戦乱の昭和を生きた女性に乗り移り高級なゲーム体験が出来る、恐るべき名作だったね。
レビューで「私は19歳の女性としてこの時代に生き、2人の男に抱かれていた」なんて
怪文書を書いたけど、精神的には本当の話。
…私が好む名作フリーゲームは、そのような特殊な体験を得られる、味わえるゲームが多い気がするな。
プレイヤーを主人公に憑依させる「鼓草」も、プレイヤーとキャラクターが一丸となって謎や大敵に立ち向かう「死月妖花」もそう。
この娯楽が溢れた令和の時代、ただ面白いだけのものなんていくらでもあるから(だがそれらは刹那的なブーム)、
ゲームならば、ただ絵が綺麗とかキャラが奇抜なんてことよりも、「貴重な体験ができた」という感動を欲してるのかもな。
だから小手先のテクニックだけで無理やり感動を狙ったゲームとか、覚めちゃう。「形だけで全く心が入ってないな」、みたいに。
▼これらの名作は、10年、20年後に遊んでも面白い。今でも10年前の名作が、面白いように。
それはきっと、実体験に基づく、ゲームプレイへの感情移入があるから。
そんな貴重なゲーム体験ができる「A-line」、ぜひ皆さんもやってみて。