Elwood覚書（ブログ版）

　見に行くかどうか迷っていたこの作品。実は日曜に「ドラゴン・タトゥーの女」のチケットを買った直後、「麒麟」が上映２分前で、しかも「ドラゴン･･･」の上映に間に合うって事で再度列へ。駆け込みで見てきました（笑）。

　この作品、テレビドラマ「新参者」の映画版ですが、ドラマは未見。ごくわずかな予備知識で観賞しましたが、なかなか楽しめました。が、あえて言うなら･･･バカっ丁寧な態度が時として鼻を突く「慇懃無礼」に思えてしまうのと同じように、終盤の感動を誘うエピソードの連発はちょっと頂けませんでした。これについてはまた後で。

　それではくどいですが、恒例の【感想：Start】～【感想：End】で。この間にネタバレの可能性があります。

【感想：Start】

　この映画、ラストに感動がまっていると言う触れ込みでしたが、そことはまったく関係の無い田中麗奈演じる看護師のセリフ。一言一句までは覚えていませんが「死を目の前にして、人はプライドや意地を捨て、本当の気持を出せるんです」（だったかな？）と言う言葉に、身近な人の死に際を思い出してしまいました。

　その方は、まさに“最後の我がまま”を口にしましたが、それを聞き入れる立場の人の気持を裏切るものでもありました。しかし、それを承知で口にした最後の思いを叶えようとした時、最後の一人が全てを踏みにじっておかげで、その人物は思いを遂げることなく旅立ちました。何か映画の感想とは関係なく、気持を揺さぶられたのでつい書いてしまいました。

　閑話休題。上記の予告編を見てもらえればストーリーの説明は不要でしょう。

　で、まことに残念なことに“この手”の映画にありがちなシーンでもありますが、殺害された人物の葬式のシーンで既に犯人が分かってしまうと言う自分のカンの良さにうんざり（笑）。（ちなみにこの後見た「ドラゴン･･･」もですが･･･）

　死んだ者の思いに気付かず、見過ごしてしまいそうになる人たち。その消えそうなメッセージを見つけ、死者の自分達への深い思いと、自分達の薄情さを思い知らされる･･･と言うところがこの映画の「泣かせる」ポイントなんでしょうが、終盤にはこれが渋滞してしまいす。いや、お腹いっぱいな所にデザートを押し付けられても･･･

　これを間引いただけで、ずいぶん印象が変わったんじゃないか？と個人的には思ってしまう（笑）。同じく個人的な評価ですが「容疑者Ｘの献身」の方が上だなぁ。

【感想：End】

　最後に。明日は「ドラゴン・タトゥーの女」の感想ですが、予想外にまだまだ「ピラミッド･･･」の感想を検索で見に来る人が多い。人気作品だから訪問者が多いと言うわけでもなく、感想を書く人の量も関係ありそう。まぁ、ピラミッドのネタは気に入ったので、何か別の形で文章を書きたいです。

・麒麟の翼　～劇場版・新参者～＠ぴあ映画生活