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2023年05月13日

国立西洋美術館「憧憬の地 ブルターニュ」へ行き《悲嘆、海の犠牲者》の迫力に圧倒された

前日にオンライン決済にて日時指定券ART PASSを購入し23/05/02(火)国立西洋美術館 企画展示室で開催中の「憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」を鑑賞してきた。ちなみに5/9(火)以降の観覧券は日時指定不要と変更となる。

憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷
 23/03/18(土)〜23/06/11(日) 9:30〜17:30
 国立西洋美術館 企画展示室
 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,100円
 https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2023bretagne.html

美術館に10時半丁度に着き入場した。入口周辺の展示物は混雑するのでまず空いている絵画から鑑賞して空いたところで入口の絵画を鑑賞した。

約160点の作品のうち「ChapterT見出されたブルターニュ:異郷への旅」の部屋の展示物は全て撮影可能、その他の部屋はカメラマークが付いている絵画のみ撮影可能だ。後で確認したところカメラマーク付きは12点あった。

参考:みどころ
 https://bretagne2023.jp/highlight/ 


私は行く前に23/04/23(日)『日曜美術館 アートシーン』にて「憧憬の地 ブルターニュ展」が特集されたのを観ていた。この中で強く感銘を受けた絵画が「シャルル・コッチ《悲嘆、海の犠牲者》1908-09年」だった。37型テレビ画面からでも家族の悲しみと犠牲者の神聖さが感じられこの現物を見られるのを楽しみにしていた。

実際見たらこの絵画の寸法が縦2.63m×3.47mとサイズの迫力に圧倒されテレビで見た時の感動が吹き飛んだ。絵画の対角線は約429.6cm=169.12インチになる。100インチスクリーンの4K映像でも大きく迫力があると思うのだから現物となれば圧巻だ。このサイズの絵画を描いた画家の画力には驚嘆するしかない。

展示されていた他の絵画の中では印象派の画家たちの作品『クロード・モネ 《嵐のベリール》1886年』『クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》1886年』等が美しく分かり易いので好みだ。日本の浮世絵の影響を受けたと言う『アンリ・リヴィエール 連作「時の仙境」より:《満月》1901年』もハイブリットな画調が楽しい。

日本人画家たちの絵画だけではなく当時の写真や映像、日本人画家と当地に滞在していた外国人画家との絵葉書や旅行に使用したトランク等多角的な展示内容がなかなか興味深い。

じっくり鑑賞し12時半前には出口を出た。BF1のトイレ横に自販機が設置され休憩可なので一休みして13時から常設展を見た。前回1月に「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」で来た時と展示内容は殆ど変わっていないと思っていたら新規購入絵画が数点追加されていた。

また「コレクション・イン・フォーカス(Collection in FOCUS)」として「国立西洋美術館における作品の保存修復――カリエール《自画像》を例として」や「植生へのまなざし、絵画への距離――ロヴィス・コリントの《オークの木》を結節点として」「絵具層の下に隠された下描きを視る」といったコーナーもあり期待以上に楽しめた。

彫刻も1月はギリシャ神話や旧約聖書を題材とした生首が転がった作品が数点展示されていたと思ったが今回は『ロダン《考える人》1881-82年』になっていた。

そして小企画展では「RICOH PENTAX PAPILIO II 6.5×21」が大活躍することになる。

2023年05月06日

「東京・ミュージアム ぐるっとパス2023」がお得か調べてみた

「国際博物館の日」となる23/05/18(木)の無料観覧の他に「東京・ミュージアム ぐるっとパス」があると聞いたので調べてみた。

・販売価格:大人料金の2,500円のみ
・販売期間:23/04/01(土)〜24/01/31(水)
・有効期間:最初に利用した日から2カ月間、ただし最終有効期間は24/03/31(日)
・「電子チケット(QRコード)」はオンラインで購入
・「ぐるっとパスカード」は対象施設の販売窓口で購入
・「ぐるっとパス」は1名用で複数共有使用は不可
・東京メトロ24時間券600円×2枚+「ぐるっとパスカード」の5,000セット「メトロ&ぐるっとパス」3,130円で販売
・各施設の指定の展示に1回ずつ利用可能で同じ施設で再度利用することはできない。
・東京都内に加え神奈川/千葉/埼玉県の101の美術館/博物館等で利用できる。
・展示はパスのみで入場可能と割引券として使用できるもの分かれ事前確認が必要。
・約46,000円相当の入場券と約4,000円相当の割引券がセットになったパスだがお得度は利用する時期や施設により異なる。

参考:「ぐるっとパス2023」よくあるご質問
 https://www.rekibun.or.jp/grutto/guide/ 


では実際どの施設に入場できるのか「ぐるっとパス2023 展覧会情報」PDFで入場券として利用できる施設を確認してみた。

【上野周辺エリア】8
 旧東京音楽学校奏楽堂
 東京都美術館
 恩賜上野動物園
 旧岩崎邸庭園
 朝倉彫塑館
 書道博物館
 一葉記念館
 向島百花園

【東京・皇居周辺エリア】8
 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
 国立映画アーカイブ ※上映会は対象外
 相田みつを美術館
 小石川後楽園
 野球殿堂博物館
 印刷博物館
 昭和館
 科学技術館

さすが101施設で利用可能なので2エリアだけでも入場券として利用可能な施設が16もあり、これだけで2,500円は回収できそうだ。残る4エリアを加え都内だけでもこれだけ美術館と博物館等があると分かり驚きだ。

あとは入れる施設の展示内容に自分が興味を持って時間と交通費を掛けられるかということになりそうだ。

2023年05月03日

23/05/18(木)は「国際博物館の日」!上野の国立施設と台東区施設は無料観覧の日に!!

毎年5/18が「国際博物館の日」とは知らなかった。

参考:2023年の「国際博物館の日」について
 https://www.j-muse.or.jp/02program/projects.php?cat=8 


23/05/06(土)から5/28(日)まで3年ぶりに「上野ミュージアムウィーク」が開催され5/16(火)と5/18(木)には一部施設が"無料観覧日"となる。

参考:上野ミュージアムウィークとは?
 https://www.ueno-mw.com/ 


23/05/16(火)は以下の施設が無料だ。
 ・台東区立旧東京音楽学校奏楽堂 一般300円
 ・台東区立朝倉彫塑館 [日暮里駅西口から徒歩約3分] 一般500円

23/05/18(木)は以下の施設が無料だ。
 ・東京国立博物館 ※総合文化展のみ無料 一般1,000円
 ・国立科学博物館 ※常設展示のみ無料 一般・大学生630円
 ・国立西洋美術館 ※常設展のみ無料 一般500円
 ・国立国会図書館国際子ども図書館 ※常時無料 「東洋一」の夢 帝国図書館展
 ・台東区立一葉記念館 [三ノ輪駅1b出口から徒歩約6分] 大人300円
 ・台東区立書道博物館 [鶯谷駅北口から徒歩約4分] 一般500円

上野ということで台東区施設も協賛だ。5/16(火)と5/18(木)は上手に無料観覧を活用して文化芸術三昧といきたいものだ。ちょっと計画を立ててみよう。

2023年04月24日

「国立新美術館 ルーヴル美術館展 愛を描く」は女性に大人気!

前日夜WEBで予約優先チケット11:00を購入し23/04/19(水)「国立新美術館 ルーヴル美術館展 愛を描く」へ行った。千代田線乃木坂駅6番出口へ向かうと国立新美術館に直通とは便利だ。

11:10に会場入り口に着くと入場待機列が長く伸びていた。てっきり11:30からの入場者と思ったら、11:00の入場待ちとは「コミケの壁サークルの購入待機列の最後尾はここですか?」と心の中でツッコミを入れたくなるほど。当日券でこれ程大勢を入場させるのであればWEBで日時指定購入させる意味はないのではないか?

流石ルーヴルにLOVEという企画の良さから入場者の8割は女性と大人気で入場できたのは11時半だった。会場は混んでいたが空いている所から見て回れば絵画鑑賞と解説を読むのに困らなかった。

ルーヴル美術館展愛を描く
 23/03/01(水)〜23/06/12(月) 10:00〜18:00 [休館日:火曜]
 国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,100円
 https://www.ntv.co.jp/love_louvre/

会場は5部屋に分かれており最後の部屋の「IV.19世紀フランスの牧歌的恋愛とロマン主義の悲劇」の絵画8点のみ写真撮影可能となっていた。

その前の「プロローグ − 愛の発明」「I.愛の神のもとに−古代神話における欲望を描く」「II.キリスト教の神のもとに」「III.人間のもとに−誘惑の時代」が撮影不可なのは古代ギリシアの神々は裸体と少々エロいのを配慮した結果なのだろうか?古代ギリシアの青年は皆美青年だから女性は乳房を描かないと性別が分からないから胸元が開けているのかと勘繰るくらいだ。

古代神話では愛と性は密接に結びついて描かれているとの解説通り男性による略奪愛と女性の誘惑がテーマになっていて、そう聞くと上品な芸術絵画ではあるがなかなかエロい絵に見えてくる。

「ドメキニーノ《リナルドとアルミーダ》」を見るとアモル=キューピット達がタイトルになっている大人達よりイチャイチャと抱き合っているのには笑ってしまう。

これがキリスト教をテーマになると家族愛と自己犠牲が描かれるようになる。でも「リオネッロ・スパーダ《放蕩息子の帰宅》」の例え話を聞くと財産を無駄遣いした息子もアホだが息子の性格を考えず分け与えた父親もアホな気がする。「悪銭身につかず」という諺をしらないのか。

ルネッサンス以降は庶民の生活が描かれるようになり「ジャン=オノレ・フラゴナール《かんぬき》」は絵画中に描かれている静物の暗喩が色々解釈出来て、なるほど傑作と言われるだけあって鑑賞していて面白い。

参考:【第4回】『かんぬき』徹底解説
 https://irohani.art/study/11518/ 


ルーヴル絵画を満喫して楽しい2時間弱だった。もっとも13時半に会場を出ても国立新美術館には常設館はなく時間を持て余す。この半券を持って「サントリー美術館」と「森美術館」へ行けば入場料100円または200円引きになるとのことだが「吹きガラス」と「ヘザウィック・スタジオ展」には興味ないし美術館をハシゴすると感動が混在しそうなので止めた。

折角なので明治神宮外苑まで1.8kmを散策したところ「聖徳記念絵画館」があり施設維持協力金が500円なので入ろうかと思ったら水曜休館だった。赤坂御所の周囲を半周して16時に南青山一丁目駅から帰宅した。

2023年04月16日

「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」と「所蔵作品展」を鑑賞してきた

前日夜WEBで予約優先チケット11:00を購入し23/04/13(木)「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」へ行った。

参考:東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密
 https://www.momat.go.jp/exhibitions/550 


竹橋駅1a出口から徒歩約2分の案内通り地上に出たら東京国立近代美術館が目視出来たが、家を出るのに遅れ到着が11:20になってしまった。

1F企画展ギャラリーの見学を始めるが最初に「横山大観《生々流転》1923年」があり32メートル強の絹本墨画を見ようと待ち行列ができている。待つのは嫌だったので先に進み他の展示品を鑑賞した。1フロアを見終わったところで戻って《生々流転》を殆ど待たずに鑑賞することが出来た。

トーハクの千年以上前の重要文化財とは異なり明治時代以降制作されて古くても130年程しか経過していない重要文化財なのでどの作品も発色は良く綺麗で見ていて楽しい。特に巻き軸に描かれた日本画は古くなると変色し黒っぽくなって何が描かれているのか分かり難くなるのでこれは新鮮な鑑賞体験だ。

少子高齢化が進む日本で千年後に誰がこれらの重要文化財を鑑賞するのか分からないが今私が平安時代の重要文化財を見ている様な感覚になるのだろうか。

「原田直次郎《騎龍観音》1890年」は仏画を洋画の手法で描いており、そうと知らなければイラスト生成AIに「龍に乗った観音さまの仏画を洋画風に描いて」とプロンプトを入れたアウトプットみたいだ。芸術の基準は時代によって変わるのでそのうちAIによる作品が美術館に飾られるかもしれない。

他の美術館から借りている物は撮影不可だったがそれ以外は撮影可なので1点ずつ解説プレートのマークを確認しながら気に入った作品をカメラで残しながら90分間強じっくり鑑賞した。昨年の東京国立博物館150周年記念特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」より満足度は高く面白かった。

そのまま2階から4階で開催されている「所蔵作品展 MOMATコレクション」「修復の秘密」を見て回った。現代の測定技術を駆使し絵画の修復を作者の意図に沿って最低限だけ行う苦労が語られていて勉強になる。

参考:修復の秘密
 https://www.momat.go.jp/exhibitions/r4-3-g4 


7室では1953〜1954年に開催された「抽象と幻想」展をプレイバックしており、当時の開催目的が「写真や映画の普及によりアートは写実主義から脱却する」というものだったというのは興味深い。「古沢岩美《プルトの娘》1951年」のリアルな描写は発表当時話題になったことだろう。

「冨井大裕《ゴールドフィンガー》2007年」と「ソル・ルウィット《ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する円弧,直線,非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部》1994年」を見ると作家が作った指示書通り他人が作品を制作しても評価されると知った。次のテーマは「生成AIのプロンプト」になっても問題ない訳だ。

参考:所蔵作品展 MOMATコレクション(2023.3.17−5.14)
 https://www.momat.go.jp/exhibitions/r4-3 


他には「岸田劉生《田村直臣七十歳記念之像》1927年」を見たら雰囲気が似ていて「スラムダンク《安西先生》」の肖像画の様で気に入った。

写真や映像作品も網羅しておりなるほど"近代"と銘打っているだけあると納得すると同時に実験的な作品もありちょっと首を傾げてしまうのもまた面白い。

15時半過ぎに東京国立近代美術館を出て有楽町駅近くで開催されている「世の中を良くする不快のデザイン展」へ向かった。

2023年04月14日

「不快のデザイン展」でモスキート音を体験したら私の耳年齢は…?

23/04/08(土)『「不快のデザイン展」に感心した漫画家、無謀にもSwitchのソフトを……』という記事が公開された。この展示会のことは知らなかったが竹橋まで行く機会があったのでその帰りに有楽町に寄ってみた。

「世の中を良くする不快のデザイン展」開催期間:23/03/24(木)〜23/04/23(日)11:00〜20:00(最終日18:00閉館)
会場:「GOOD DESIGN Marunouchi」(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F)
入場料:無料

参考:「不快のデザイン展」に感心した漫画家、無謀にもSwitchのソフトを……
 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2304/08/news071.html 


日比谷線の日比谷駅の改札を出て地下道を歩きD4出口に出たが、ホント東京の地下鉄の地下道はダンジョンみたいに分岐と曲がり角が多く歩くだけでも冒険しているみたいだ。迷わず地上に出られればそれだけでRPGのクエストをクリアした気分が味わえる。(^_^)

新国際ビル1F内に出たがビルが大きく「GOOD DESIGN Marunouchi」がどこにあるか分からずビル内案内図を見て目的地に着いた。1フロアの小ぢんまりとした展示会場で内容14点をじっくり見ても1時間弱で終わる規模だ。

AV phileとして一番気になったのは「モスキート音の体験」だ。ダイヤルを回すことで周波数をリニアに変更でき、その周波数がモニターに表示される。モニターでは鳴っている周波数に対応して「人間:10代:20kHz〜20Hz」と年代に応じて聞こえる周波数帯がグレーからホワイトで表示されていく。

オーディオを趣味としている身のとしては耳の衰えを自覚したくないがチェックCDを再生しても徐々に高音域が聞えなくなっているので現在どこまで聞こえるのかダイヤルを回して確認したら11kHzだった。50代の耳は低音も60Hz以下は聞き取れなくなっているらしい。

低音は空気の震えで体感出来るからまだいいがこの耳の性能で「ハイレゾ音源は…」と語るのは恥ずかしくなる。ショックで試聴に使われていた逆ドーム型メタルツィーター搭載で黒い2ウェイアクティブスピーカーのメーカー型番を確認し忘れたが再生周波数帯域はどの程度なのだろうか?(>_<)

この他ではこの展示会は撮影とSNS掲載OKなのにSNSの「夢中を生み出す代表的な仕掛け」として「通知バッジ」「無限スクロール」「ページ更新アクション」「いいね!ボタン」を教えてくれているのは自己矛盾的で面白い。

「さいごに」の挨拶文を読んだら"「あらゆる不快を排除した社会」=「快い社会」という世の中に流れに疑問を感じたのがきっかけ"とあった。

電通さん「Good Job!」と思うと同時に「快い」を商売の種にするのが資本主義だからなあ、と考えさせられる内容で実に面白くお勧めの展示会だ。

2023年04月10日

上野公園花見の雨宿りにトーハク特別展「東福寺」を見学してきた

23/03/24(金)の東京は曇りで午後から雨と言う予報だった。丁度桜も満開に近いだろうとSONY α7 IV+シグマ「16-28mm F2.8 DG DN|Contemporary」を持ち11時半過ぎに都立上野恩賜公園に着いた。

平日なのに花見客は多く混雑しており外国人も多い。不忍池、ボート池、鵜の池の周囲を見て歩いたが22/11/05(土)「ジャパンバードフェスティバル2022」の時よりも水鳥の種類が多く画角不足でも撮っていて楽しかった。上野にこんなに多くの鳥類が集まるとは驚きだ。

桜は8割開花という感じだ。公園のさくら通りを歩きながら五條天神社や上野大仏、上野東照宮も見学した。上野のお山にこんな歴史的な建造物があるとは知らなかった。

14:40頃スマホに降雨の通知が来る前に雨は降りだしどんどん強くなる。急いで東京国立博物館へ向かう。特別展「東福寺」100円割引券を持って行ったので2,000円で入場できた。雨が強いので本館から連絡通路を使い平成館へ向かった。

残り2時間という時間だったこともあり会場は空いておりじっくり鑑賞できた。展示品は「東福寺」所有の品なので撮影禁止だ。

撮影可能なのは「通天橋」のモミジの紅葉を実物大に再現したコーナーと火災で焼失し一部だけ残った仏手と蓮弁等数点だけだった。

見ていて楽しかったのは「第3章 伝説の絵仏師・明兆」コーナーに展示されていた「五百羅漢図」だ。仏陀の弟子500人が仙人となり活躍した仏教説話を絵画にしたものでコミカルなエピソードには漫画風な解説もあって笑える。500人の活躍はまるで宗教の「水滸伝」みたいだ。50幅の連作を一気に見てみたいものだ。

「第5章 巨大伽藍と仏教彫刻」に展示されていた「二天王立像」はその大きさと力強さ、表情の迫力に圧倒される。邪鬼を踏みつけている雄々しさを見れば仏法守護者としての有能さが良く分かる。

第一会場は3エリアに分かれておりじっくり見学していたら1時間以上掛かった。第二会場を見学していたら17時閉館まで残り30分となり焦ったが、こちらは2エリアしかない上に彫刻等が多く見学に時間は掛からず無事閉館までに全て見ることが出来た。

ただもっと早く来館していればまだ見ていない他の展示物も見学出来たのにと思うと入館料が勿体なく感じる。

外に出たら雨はやんでいたのはラッキーだ。次の目的地の秋葉原へ向かった。

2023年03月15日

2023年3月の気になるメインカルチャーイベント情報をまとめてみた

3月はサブカルチャー系イベントに忙しいので、忘れない様にメインカルチャー系のイベントもまとめてみた。

ルーヴル美術館展愛を描く
 23/03/01(水)〜23/06/12(月) 10:00〜18:00 [休館日:火曜]
 国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,100円
 https://www.ntv.co.jp/love_louvre/

六本木は少々遠いがフランスに行かずに済むと思えばタイパは良い。(^_^)

特別展「東福寺」
 23/03/07(火)〜23/05/07(日) 9:30〜17:00 [休館日:月曜]
 東京国立博物館 平成館(上野公園)
 事前予約不要 一般2,100円 電子マネー支払可
 https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2554

事前予約不要になったのであれば1,900円の前売券を買っておけば良かったと思うのだった…。

「恐竜博2023」
 23/03/14(火)〜23/06/18(日) 9:00〜17:00
 国立科学博物館
 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,200円
 https://dino2023.exhibit.jp/ 

「シアター36○」2月上映コンテンツを見逃したので3月分が見られる今月中に行きたいものだ。

「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」
 23/03/17(金)〜23/05/14(日) 9:30〜17:00
 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー(竹橋駅[1a]徒歩約2分)
 予約優先チケット(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般1,800円
 https://www.momat.go.jp/am/exhibition/jubun2023/ 

当日券もあるが、こちらも予約優先チケット(日時指定券)がお勧めとのことだ。

憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷
 23/03/18(土)〜23/06/11(日) 9:30〜17:30
 国立西洋美術館 企画展示室
 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,100円
 https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2023bretagne.html

こちらは混雑緩和のため事前予約制のままだ。確かに前回の企画展はかなりの人気だった。

マティス展
 23/04/27(木)〜23/08/20(日) 9:30〜17:30
 東京都美術館 企画展示室
 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,200円
 https://www.tobikan.jp/exhibition/2023_matisse.html

私の感性にも合う作品があるので野獣派「色彩の魔術師」の作品を鑑賞しに行きたいと思う。

特別展 恐竜図鑑 東京展
 23/05/31(水)〜23/07/22(土) 【未定:? 9:30〜18:00】
 上野の森美術館
 【未定:? 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,100円】
 https://kyoryu-zukan.jp/ 

3/4(土)から「兵庫展」が始まっているので東京に来るのが楽しみだ。

どのイベントでも「RICOH PENTAX PAPILIO II 6.5×21 W/C [双眼鏡 Uシリーズ 6.5倍 21mm]」が活躍するだろう。

2023年02月11日

上野の森美術館にて「兵馬俑と古代中国〜秦漢文明の遺産〜」を見学してきた

23/02/05(日)まで「上野の森美術館」にて「兵馬俑と古代中国〜秦漢文明の遺産〜」が開催されていた。ART PASSオンライン決済で最終週2/2(木)10:30の一般2,100円日時指定券を購入し見学に行った。

参考:“兵馬俑が来日”彬子さまご鑑賞 上野の森美術館
 https://www.fnn.jp/articles/-/470849 


10時半に美術館前に着くと既に長い入場待機列が出来ており人気のほどが伺える。順次入場となり2階から見学となった。係員から「2階は撮影できません」とのアナウンスが頻繁に行われていた。混雑しており展示品の説明を読み鑑賞するのに頻繁に順番待ちとなった。

「兵馬俑」というタイトルから秦時代[BC221〜BC206]が中心の展示会と思っていたら2階は前の戦国時代[BC475〜BC221]と漢王朝時代[BC202〜AC220]の発掘品が多く取り上げられており予想外だった。さすが長い戦国時代が続いただけに剣、槍等武器の数の多さと精巧さは紀元前の物とは思えないほどだ。

秦の前の「俑」は小さな人形で、漢時代も同様に小さな人形に戻っている。秦以外にも「俑」があり、等身大でリアルな「兵馬俑」は秦のみと初めて知った。

また孔子[BC551〜BC479]が「俑」を埋葬するから「殉死・殉葬」が行われる原因になると批判したと言う説明があり年代的に混乱した。今回確認すると春秋時代[BC771〜BC453]の人だからリアルな「兵馬俑」は見ていないが、それほど古い歴史のある埋葬品となる。

そう考えると秦の「兵馬俑」は殉葬防止目的だったのだろうか。以前テレビで始皇帝のドキュメンタリーを観たが、その番組では皇帝が中国統一の過程で殺してきた人々にあの世で会った時の護衛として「兵馬俑」を作らせたという説を映像化していた。当時の人々の死生観が垣間見られて興味深い。

230211a.jpg

1階に降りると「始皇帝陵」で発掘された「兵馬俑」が多く展示されており撮影可能となる。「2号同馬車【複製品】」の大きさと迫力には圧倒される。これを制作するのにどれだけの人手と時間が掛かったのかと思うと皇帝死後4年で秦国が滅亡する筈だ。

当然「兵馬俑と古代中国 × キングダム」というコーナーがありマンガのコマと一緒にキャラクターのモデルになった歴史上の人物の説明パネルが展示されており展示物との関連性が記載されていた。アニメファンとして楽しく読ませてもらった。

しっかり鑑賞し13時に美術館を出た。一部とはいえ中国西安にある「兵馬俑博物館」まで行かずに見学出来て大変お得な展示会だった。

2023年02月07日

『錯覚の科学』第4回「知覚心理学と絵画芸術の接点」を観ると美術館と博物館が楽しい!

放送大学が冬期学習期間(1月17日〜3月31日)ということで一部の科目を再放送されており、23/02/04(土)9:45からBS232にて『錯覚の科学』が始まった。本当に面白くてついつい何度も観てしまうのだが第4回を見直して何故私が最近美術館と博物館に行くようになったのか、その理由を思い出した。

第4回「知覚心理学と絵画芸術の接点」で錯覚と美術史の関係が詳しく説明されている。パブロ・ピカソの「やっと子どもらしい絵が描けるようになった。」という言葉から講義が始まり、
 ・人はこうして世界を見る
 ・子どもの絵はなぜ面白い
 ・絵画の巨匠たちと認知心理学
といった内容が説明された。

子どもの絵は「知的写実主義」と言われ「透明画法」や「分かち描き」による「疑似展開図」として描かれており5〜7歳までに見られる特徴だと言う。幼児では「頭足人」といった絵が描かれるとのこと。

紀元前から中世まで「多視点展開図」といった絵画が描かれ、日本でも「やまと絵遠近法」や「上下遠近法」で「洛中洛外図屏風」等が描かれてきた。

ルネッサンス時代となり「カメラ・オブスキュラ」の利用や解剖学の進歩により15世紀に絵画の遠近法が発明された。レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」が有名だ。

1841年「ネガポジ法」の写真技術が開発されたことにより19世紀後半には線遠近法に忠実な絵画から「人間性・恒常性を回復しようとする試み」として印象派が生まれた。

参考:カメラの歴史をみてみよう
 https://global.canon/ja/technology/kids/mystery/m_03_01.html 


そして現代美術としてピカソの言葉が繋がると説明された。この美術史と錯覚の話が私の記憶に残っていたから、
 ・サントリー美術館「京都・智積院の名宝」
 ・国立西洋美術館「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」
 ・東京国立博物館「博物館に初もうで 兎にも角にもうさぎ年」
 ・東京国立博物館150周年記念特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」
に行ったら面白かったのはこの美術史の歴史を復習していたからだった。

第2回「視覚の錯覚 見ることは考えること」では「知覚とは無意識の推論と同等である」というヘルムホルツの言葉から「個人の既知の知識・経験・期待(スキーマ)」による概念駆動型のパターン認識で「見えたものの決定」が行われるとの説明があった。

「あなたは世界を創り出している」というサブタイトルは中二病みたいだが実際そうだと思うと「知識・経験」が大切だと再認識する。

蛇足ながらピカソの言葉をAIチャット「ChatGPT」に説明してもらったら、

「やっと子どもらしい絵が描けるようになった」という文は、「私はもう子どもらしい絵を描けるようになった」という意味です。つまり、描くことができる技術やセンスが向上したということを表しています。

と禅問答みたいになったので「パープレキシティ」に尋ねたら、

パブロ・ピカソは「ラファエロのように描くには4年かかったが、子供のように描くには一生かかった」という有名な言葉を残しています。これは、どんなに有名な芸術家でも、子どものような自由な創造性を発揮することは難しいということを示唆している。ピカソの発言は、晩年になってようやくこのレベルの創造性を獲得したことを暗示している。

と知りたいことを教えてくれた。AIの進歩もまた面白い。
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バンブーヤン
【アフィリエイト広告を利用しています】 2011年6月に副業のつもりでアフィリエイトを始めたものの自分の興味のまま書き散らかしてブランディングに失敗したブログです。毎日その時自分が気になったことを書いています。
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