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2023年06月15日

「科学技術館」へ行けば童心に返ってゲーム感覚で技術を楽しく学べるかも?

23/05/30(火)12時に科学技術館へ行くと入口前に小学生が入館待機列を作っていた。過去に何回か北の丸公園内を通った時にも見掛けているのでここは学校の課外授業の場所として人気の様だ。

受付前で係員から「本日小学生の団体が入っているので五月蠅くなりますがご了承頂けますか」と尋ねられたのでOKと答えSuicaで950円支払い入場した。まあ確かに子供たちは賑やかだったが15時には皆退散して静かになったと思ったら今度は中学生の見学者に入れ替わっていた。

参考:科学技術館
 https://www.jsf.or.jp/guide/ 


2階は以下の3部屋があった。
【2D:ワクエコ・モーターランド】では自動車産業に関する技術が展示されている。子供たちはドライブシミュレーターに夢中だ。年代ごとに販売されていた車種のミニカーが展示されている。
【2E:ものづくりの部屋】はCAD、CAMに関する工業機械が展示されている。500円でアクリル製記念メダルまたは定規を制作出来る。3DスキャナーデモはXBOX用に発売されたKINECTが使用されていた。
【2F:自転車広場】では「チコちゃんに叱られる」で一輪車が誕生した原因となった巨大前輪自転車オーディナリーも展示されている。昭和のミニサイクルもあって懐かしい。

3階は4部屋の他にホールに小展示コーナーが6つもある。
【3C:DENKI FACTORY】は電気の利用技術や性質を展示しており「なんでもスピーカー」でスピーカーの原理を体験出来る。アンプはローランドSRA-50やBose 1705II、スピーカーは型番不明のSONYコンパクトスピーカーが使われていた。

【3D:ニュー・エレクトロホール <サイバー・リンク>】はセンサーを利用した視線位置測定や画像処理による年齢推定が体験できる。私は544人目の被験者だったが自分の年齢をピッタリ当てられて驚いた。また入口のアイトラッキングコーナーの参加者の動線分析を行っている画面も見られて来店客行動分析はこう行われるのかと知ることが出来る。

【3E:アトミックステーションジオ・ラボ】は原子力のメリットばかり訴えていて福島第一原子力発電所の核燃料回収のメドが立っていない現状を考えると不誠実な内容に見えてしまう。『鉄腕アトム』の名前の由来になっている夢のエネルギーは今では堕天し封印も出来ない悪魔状態だ。
ワークショップで「霧箱」実験を行うとアナウンスしていたので参加した。綺麗に軌跡が見られたが原理については説明がなかったので帰宅後調べて復習した。

参考:霧箱で見る放射線の通り道
 https://www.mirai-kougaku.jp/laboratory/pages/181019.php 


【3F:くすりの部屋−クスリウム】では抗ヒスタミン薬の原理をテトリスゲームで学ぶことが出来る。
【「だいち」が作った富士山】は富士山3D模型にプロジェクションマッピングを行い色々な情報を視覚で確認できる。『ヤマノススメ』に登場した登山道のコースも見られて参考になる。
【モーターズワールド】のモーターを使用した工作は子供が喜びそうだ。
【石炭ってなあに?】は「カーボンリサイクル・次世代火力発電技術推進」の成果を展示しており今後の実用化を期待したい。

4階は4部屋の他にホールに小展示コーナーが1つあった。
【4B:シンラドーム】【4I:実験スタジアム】は時間外で体験出来なかった。
【4C:鉄の丸公園1丁目】はサイバーパンク的に鉄製品の展示が行われている。
【4F:建設館】では地震体験コーナーがあったが係員がいないので使えないのかと思ったらタッチパネルと安全ベルトによるセルフ稼働となっており他に人もいなかったので3つの地震を体験した。超体験NHKフェスで味わった「地震ザブトン 地震体験」より緩い揺れだった。
【Metal Factory】では鉄以外の金属として「金塊(レプリカ)」やダイカスト玩具として超合金マジンガーZが展示されていた。

5階は技術のフォレスト[森]をコンセプトにして「遊び・創造・発見」を体験する展示内容となっている。
【5B:イリュージョンB】【5D:メカ】【5E:オプト】【5F: イリュージョンA】【5G:オリエンテーリング】【5H:サウンド】【5I: ワークス】といったコーナーがあったが閉館16:50間近で殆ど見られなかった。

また機会があれば今回体験出来なかったコーナーを補完に行きたいものだ。

2023年06月09日

追加情報を得たので6月から8月の気になるイベントをまとめてみた

Google Discoverがお勧めしてきたイベントを含め追加情報を得たので気になるイベントをまとめておこう。

PHOTONEXT2023 フォトグラファーズ&フォトビジネスフェア
 23/06/06(火)10:00〜18:00 06/07(水)10:00〜17:00
 パシフィコ横浜Bホール
 入場無料 事前登録不要
 http://www.photonext.jp/

プロ向けのイベントがあるとは知らなった。アマチュアではあるが来年は行ってみよう。

【初心者〜中級者向け】ストロボで美しく撮る!ポートレートライティングセミナー(野外編)
 23/06/10(土) 10:15〜15:00 講師『写真家・山田愼二』
 代々木公園(渋谷区代々木神園町2−1)
 チケット 1部+2部:19,800円
 https://peatix.com/event/3595512

野外ではあるが週間予報では6/10(土)は雨のち曇りとなっている。

【初心者〜中級者向け】ストロボで美しく撮る!ポートレートライティングセミナー(スタジオ編)
 23/06/17(土) 09:45〜16:30 講師『写真家・山田愼二』
 ニッシンジャパン/スタジオ1(東京都杉並区高円寺北1-17-5)
 チケット 1部+2部+3部:18,700円
 https://peatix.com/event/3600542

一度プロからライティングテクニックを学びたいと思ってはいるがまだ迷っている。

「近代麻雀水着祭2023」
 23/06/24(土)、06/25(日) 09:00〜16:40
 しらこばと水上公園(埼玉県越谷市小曽川985)
 チケット 通しチケット 36,000円 (優先入場・限定数)
 https://kinma.jp/#syosai

プールで撮影とは梅雨時になかなかリスキーな撮影会だ。当日雨天の場合かなりハードな会になりそうだ。

第2回 資産運用EXPO夏
 23/07/07(金)〜07/09(日)9:30〜17:00
 東京ビッグサイト西1・2ホール
 事前登録者無料
 https://www.am-expo.jp/tokyo-2/ja-jp.html

80本のセミナーが無料とのこと。残念ながら7/8(土)と7/9(日)は他のイベントと被っている。

DinoScience 恐竜科学博 2023@TOKYO MIDTOWN
 23/07/21(金)〜09/12(火)9:00〜21:00 [※毎日18:00〜21:00照明演出などが変わるナイトミュージアム開催]
 東京ミッドタウン・ホール(東京メトロ日比谷線:六本木駅 地下通路にて直結)
 平日限定チケット 通常:一般2,800円
 https://www.asoview.com/base/160050/

ナイトミュージアムでどの程度雰囲気が変わるのか気になる。

世界コスプレサミット2023
 23/08/05(土)・08/06(日)  受付開始10:00〜20:00
 オアシス21(メイン会場・ライブステージ)(愛知県名古屋市東区東桜1丁目11-1)
 カメラ参加 2日通し券 5,000円(税込)/2日通し
 https://worldcosplaysummit.jp/infomation/access

興味はあるが名古屋まで泊まり掛けで出かける気力は無い。

以上、行動制限がなくなり参加を迷う程イベントが増えたのは良いことだ。

2023年06月04日

国立科学博物館の企画展「科博の標本・資料でたどる日本の哺乳類学の軌跡」も見学した

特別展「恐竜博2023」見学後ひと休みして国立科学博物館常設展見学を始めた。まず日本館の地下1階の全球型映像施設「シアター36○」の11:30上映時間間近だったので視聴した。5月は「人類の旅 −ホモ・サピエンス(新人)の拡散と創造の歩み-」というプログラムだ。

2月のプログラムに比べ明るく視点移動の多い内容だったので浮遊感が味わえる楽しい映像だった。おまけに学生達が国立科学博物館の見学授業だったらしく女子学生達の素直に驚く反応が微笑ましかった。

この後日本館の企画展「科博の標本・資料でたどる日本の哺乳類学の軌跡」も見学した。剥製から毛皮、骨格にホルマリン付け標本まで展示されておりBS4K『ダークサイドミステリー』で放送された「あなたの隣の連続殺人鬼〜ジェフリー・ダーマー 孤独の幻想〜」の子供時代の危ない趣味を思い出した。

参考:「あなたの隣の連続殺人鬼〜ジェフリー・ダーマー 孤独の幻想〜」
 https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/episode/te/P8GK4W2938/ 


仮剥製はまるで「くったりぬいぐるみ」みたいで可愛いと女性人気が出そうだ。

カメラ愛用者として展示されていた山田致知 氏愛用のLeica IIIa AGNOO Telyt 20cm f1:4.5 OTPLO 等の撮影機材が気になった。レンズの表記が現行と異なり仕様が分からない。調べると1950年代〜70年代フィルム機M型ライカを一眼レフのように使えるというアダプター製品でライカのビゾフレックス用レンズは200mmの焦点距離になるとのこと。AFも被写体検出もないマニュアルカメラで200mm望遠レンズを使って動物を撮影するなんて私には無理な芸当だ。

日本館の1F南翼の常設展「地を知る」コーナーに1923/09/01 11:58発生関東大震災の記録をとった今村式2倍地震計が展示されていた。何故9月がIX表記なのだろうかと考えると数字が連続して誤読されない工夫の様だ。地震計の仕組と原理も分かり勉強になる。

新型コロナ第5類移行により博物館の「触ってみよう」コーナーが復活しているのは嬉しい。「割駒式文字盤」の使い方を係員が説明していたがネットで検索すると時計メーカーも説明していて分かり易い。夏と冬で昼間と夜間の1時間の長さが異なるのは大変そうだが昔のまったり感なら問題ないようだ。

3F南翼の変動する日本列島ではリアルタイムで地震発生の計測と地震の発生場所の深さが見られる。最近震度4以上の地震が全国で発生しているだけに興味深く見た。今回で日本館は全フロアを見学し終えた。

地球館B1Fの常設展「恐竜の謎を探る」を見学するとより恐竜の理解が深まる。アパトサウルスの首の影が印象的に壁に映っているが現在ではここまで高く持ち上げなかったと言われている。私が子供の頃にはブロントサウルスと呼ばれ水中生活をしていたと考えられており想像図を見てその水深にゾクッとした記憶がある。

地球館は18/05/04(金)に「B1F:地球環境の変動と生物の進化 ―恐竜の謎を探る―」「B2F:地球環境の変動と生物の進化 ―誕生と絶滅の不思議―」「B3F:自然のしくみを探る」と見学した筈なのに5年経過してすっかり新鮮な気持ちで見学していた。

これで地球館も全フロアを見学し終えた。最近アート系ばかりだったので久々の科学系の見学は面白かった。

2023年06月03日

特別展「恐竜博2023」に行って最新の恐竜研究を学んできた

前日にオンライン決済にて日時指定券を購入し23/05/09(火)国立科学博物館 特別展「恐竜博2023」に行った。10時半に入場したら意外と空いていて快適に見学できた。第1章の部屋の途中で本来は係員が入口で配布する予定だったズールのステッカーを配り回っていた。

展示内容のバリエーションと濃さは前回の「毒」が勝るがこちらは大型恐竜の全身骨格が多数展示されておりボリューム感たっぷりと見応えがある。

しかも撮影可の展示物が多いから帰宅した後でまた説明パネルを読み直して楽しめる。もっとしっかりパネルを撮影しておけばよかったと反省するくらい最新情報が記載されている。

恐竜研究の新しい情報は気にして追いかけているつもりだが、2022年に発表された仮説まで説明されており実にマニアックな展示内容だ。

鎧竜と剣竜の化石と比較するため現存しているアルマジロの骨格も展示されているのは気が利いている。恐竜の胚/卵殻化石から鳥類との類似性や軟組織が保存されているスキピオニクスの化石は生存時の食性が分かり興味深い。

今回目玉のズール・クルリヴァスタトルは実物化石が多数展示されている。皮骨からなる鎧がそのまま繋がって残っているから化石なのに生々しさを感じる。ズールvsゴルゴサウルスの復元配置化石も迫力があり恐竜たちの攻防の瞬間を想像させてくれる。

ティラノサウルスは何故前あしが短いのかと言う説明もあったがまだ明確な理由は不明らしい。あれは手と呼ばないと知ったが、前あしが大きかったら自分や仲間が大顎で獲物に噛みつく時に一緒に前あしを噛み切られてしまうから短いのではないだろうか。

前あしが大きく長いかぎ爪を持っているメガラプトル類の頭部化石が細長いのに対しティラノサウルスは横に大口だから可能性は高いと思うのだが?

他に後ろ足走行のバランスを取るのに短小軽量化が有利だった、前あしの爪を爪楊枝の様に使用していたとの説もあった気がする。

NHK Eテレ「沼にハマってきいてみた」でトリケラトプス沼の中学生が紹介していたティラノサウルス スコッティの口の影に頭を齧られる写真が撮れるフォトスポットを来館者達が知らなかったのは意外だった。

私が子供の時には恐竜は大きく愚鈍な爬虫類と考えられていたが今では現存生物と同等の能力を備えていたとも考えられている。約1億2500万年も繁栄していたのだから十分考えられる話だ。化石からは分からないが鎧とか剣だけではなく体内に毒を蓄えたけばけばしい色の草食竜やカメレオンの様に保護色が使え身を守った種もいたに違いないと想像するのも楽しい。

恐竜研究は新たな化石の発掘からCG、コンピュータシミュレーションと言った技術の進歩により日々情報が更新されていることが分かる特別展に満足で90分間楽しく見学して出た。

海洋堂製オフィシャルカプセルフィギュア全5種類があったのでお土産として購入したが両替機が千円札しか使えず2回しか回せなかった。しかも帰宅して開封したら2つとも「5:ティラノサウルス・レックス」でガッカリした。

あとは録画した「最強恐竜はどっちだ!悪霊マイプVS鉄壁ズール」「恐竜超世界2 前編 巨大恐竜の王国 ゴンドワナ大陸」「後編 恐竜絶滅の"新たなシナリオ"」で復習することにしよう。

2023年05月30日

2023年6月からの気になるメインカルチャーイベント情報をまとめてみた

5月も終わりなので「美術館ナビ」で6月から8月の気になるメインカルチャー(+サブカル)系のイベントをまとめてみた。

ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス
 【前期】23/04/29(土・祝)〜6/27(火) 10:00〜22:00
 前期:森アーツセンターギャラリ(日比谷線六本木駅1C出口 徒歩3分)
 通常観覧券(日時指定券)平日:一般・大学生 3,000円(税込)※会場3階チケットカウンターにて必ず当日入館券と引換え
 https://dijp2023.com/tickets/

前期平日のチケットがお得なのでこの期間に行こう。

はじめてのBL展
 23/05/20(土)〜23/07/16(日)10:00〜18:00 [休館日:第1・3・5火曜]
 角川武蔵野ミュージアム4F エディットアンドアートギャラリー(JR武蔵野線「東所沢」駅から徒歩約10分)
 事前予約制(日付指定券)KCM 1DAY パスポート(本棚劇場含む)月〜金 一般2,600円
 https://kadcul.com/event

ところざわサクラタウンにはまだ行ったことがないので出かけてみよう。7/9(日)まで開催「連載30周年記念 地上最強刃牙展ッ!」の当日券一般は1,500円だ。こちらも平日がお得だ。

特別展 恐竜図鑑 東京展
 23/05/31(水)〜23/07/22(土) 10:00〜18:00 休館日:月曜日
 上野の森美術館
 【ART PASS(オンライン決済)前売券一般2,100円】
 https://kyoryu-zukan.jp/ticket/#tokyo 

前売チケット(日時未指定券)がお得なので購入した。

マティス展
 23/04/27(木)〜23/08/20(日) 9:30〜17:30 休室日:月曜日
 東京都美術館 企画展示室
 事前予約制(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)一般2,200円
 https://www.tobikan.jp/exhibition/2023_matisse.html

前売券を買い忘れたので都合の良い日時のチケットを購入して行こう。

特別展「古代メキシコ −マヤ、アステカ、テオティワカン」
 23/06/16(金)〜23/09/03(日) 9:30〜17:00 [休館日:月曜日]
 東京国立博物館 平成館 特別展示室(上野)
 事前予約不要 前売一般2,000円
 https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2565

前売チケット(日時未指定券)がお得なので購入した。

「ガウディとサグラダ・ファミリア展」
 23/06/13(火)〜23/09/10(日) 10:00〜17:00 休館日:月曜日
 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー(竹橋駅[1a]徒歩約2分)
 予約優先チケット(日時指定券)ART PASS(オンライン決済)前売券一般2,000円
 https://www.momat.go.jp/am/exhibition/jubun2023/ 

前売チケット(日時未指定券)がお得なので購入した。

「モネ、ルノワール 印象派の光」
 23/06/20(火)〜23/10/09(月) 10:00〜17:00 休館日:月曜日
 松岡美術館 展示室5・6(南北線白金台駅1番出口から徒歩7分)
 一般1,200円
 https://www.matsuoka-museum.jp/information/ 

入館時受付申し出にて一部の作品を除きカメラ写真撮影が可能らしい。購入は当日窓口だけなのだろうか?

科学技術館
 9:30〜16:50 休館日:水曜日
 科学技術館 B2F〜5F [九段下駅下車(2番出口) 徒歩約800m]
 大人950円
 https://www.jsf.or.jp/guide/

特別展はないが23/06/05(月)常設展示の新規公開が行われるらしいので行ってみよう。

いずれのイベントにも「RICOH PENTAX PAPILIO II 6.5×21 W/C [双眼鏡 Uシリーズ 6.5倍 21mm]」を持って行こう。

2023年05月24日

23/05/18(木)に「台東区立書道博物館」もフリー見学してみた

「国際博物館の日」ということで23/05/18(木)は以下の施設も入館無料だった。
 ・台東区立書道博物館 [鶯谷駅北口から徒歩約4分] 一般500円

せっかくの機会なので日頃行かない博物館見学へ行ってみた。15時前に鶯谷駅から歩くと目の前の道路は車両通貨禁止となっているので分かり易い。入口に「本日無料入館日」と掲示されており、館内をじっくり見学していると今回行った博物館の中で一番入館者が少なかった。

参考:「没後80年 中村不折のすべて」
 https://www.taitocity.net/zaidan/shodou/ 


「書道博物館」と言うから日本の書道に関する博物館だと想像していたら中村不折という書道家兼洋画家が集めた中国の書跡が主な展示物だ。明治時代に絵画の勉強をして新聞社のイラストレーターになったが1895年4月に日清戦争取材に行ったところ停戦した後だったので中国朝鮮と取材し歩いて漢字の書跡に惹かれたとのことだ。

博物館内は全て撮影禁止だがその注意文が筆文字で一つ一つ文面が異なっているのが楽しくてついつい読んでしまう。「控えめに言いませんが写真撮影禁止」「インスタ映えしないので写真撮影禁止」「当たり前なので言いませんが動画撮影も禁止」等ユーモアがある。

仏像には「お手を触れてもご利益はありません」と注意書きあり作品の解説文にも「ありのまま今見たことを話すぜ」といったジョジョファンみたいなタイトルがあって受けを狙ってくる。中村氏もこの様なユーモアのあった人物だったのだろうか?

まず「中村不折記念館」の1F「第一展示フロアー」を見学すると洋画等が展示されており、ここで最初に自分の展示品内容の勘違いに気付かされた。

2F「第二展示フロアー」は新聞社入社と正岡子規との出会い、従軍記者、結婚、自宅建築、装幀に関する資料と作品が、「中村不折記念室」にはデッサン画、油彩画等が展示されている。

中村氏の画や文字が「ほととぎす」の表紙や『吾輩は猫である』『若菜集』『野菊の墓』の装幀・挿絵を手掛けたと言うのも知らなかった。こうした画家としての美的感覚が"不折流"フォントを生んだと分かる展示内容だ。

記念館から本館へは小さな庭園を通る。ここには中村氏の建てた土蔵が復元されている。

本館1F「第一展示室」は手動開き戸では仏像や石碑等が展示されている。解説文が分かり易く漢字資料に興味がわいてきてフォントの移り変わりや文字の美しさを楽しめるようになる。

本館1F「第三展示室」は手動引き戸で「猫が入るのでしっかり閉めて」との注意書きがあるのが下町らしい。ここには古代中国の遺跡から出た陶文や墓誌等が展示されている。トーハクでも見たような展示物だが制作された歴史より、そこに刻まれている漢字フォントに注目する視点はなかったので新たな楽しみ方が味わえる。

本館2F「第四展示室」は甲骨文、青銅器といった現在最古の漢字資料が見られる。解説文に「これで君もにわか漢字博士だ」と書いてあるのはなかなか皮肉っぽい。「第五展示室」は文具、募券の他日本の板碑、経筒等が展示されている。

トーハクでも見掛ける歴史的な遺物だが「手触れ禁止」とあるものの大きく重いものは現物が裸で展示されているのはちょっとした驚きだ。本館の造りは博物館らしくなく民家の納屋や倉庫っぽいと思ったら昭和11年11月開館から平成7年11月まで中村家の子孫達が民間運営していたとのことで納得だ。

以前放送大学を見ていてイスラム美術においてアラベスクやカリグラフィーといった文字美術が重要と知った。あの幾何学的な文様が文字だったとは知らず、その美的なセンスに感心したが漢字もなかなか負けていないと思える展示内容だ。

1500年以上経てば墓の埋葬品や墓石を展示されても故人は成仏し遺族の想いも時効なのだろうかと考えさせられる展示物の多さだ。

16:30閉館ということで急いで全部を見て間に合わせた。こちらも予想以上に見どころが多く2時間近く楽しめる博物館だった。なお向かい側には正岡『子規庵』があり5月の週末から観覧再開するそうだ。

2023年05月23日

23/05/18(木)に「台東区立一葉記念館」をフリー見学してみた

「国際博物館の日」ということで23/05/18(木)は以下の施設が入館無料だった。
 ・台東区立一葉記念館 [三ノ輪駅1b出口から徒歩約6分] 大人300円

参考:令和5年度「国際博物館の日」に伴う入館無料のご案内
 https://www.taitocity.net/zaidan/ichiyo/oshirase/news/3937/ 


せっかくの機会なので日頃行かない博物館見学へ行ってみた。11時過ぎに三ノ輪駅から歩くと公園の対面に立派な「一葉記念館」が建っていた。目の前の道路は車両通貨禁止となっている。入口に「本日無料入館日」と掲示されており、館内をじっくり見学していると何度も新たな入館者に抜かれていった。

館内は基本写真撮影可だが、一部の展示物と企画展の室内は撮影禁止だ。樋口一葉に関しては日本文学の歴史の中で知っているが作品を読んだ記憶はない。樋口一葉も肺結核により24歳で夭逝したと知り本当に「亡国病」だったのだと再認識した。

1Fのエントランスギャラリーは樋口一葉の両親に関する話で、正直ここまで詳細な情報が必要なのだろうかと思ったが2Fで一葉の進路に関する際の父母の意見相違の理由の理解に役立ものだった。ただ反対側にあるギャラリーの関連ビデオのテレビの音が大きくて気になった。

2Fの展示室1と2で誕生から文壇で認められるまでの24年の生涯を知ることが出来た。子供の頃は幸せだったのに家督を受け継いだ長兄が早世し、その後父も亡くなり一家は赤貧状態となる。この時の苦労が寿命を縮めたのだろうと思う。

その体験があってこそ人間の観察眼が磨かれ「奇跡の14ケ月」に結びついたという話を聞くと「禍福は糾える縄の如し」とは良く言ったものだ。

確かにそれ以前の作品のあらすじを読むと悲恋もの、三角関係恋愛ものが多くまるで昭和の少女漫画の話みたいで昔小説が悪書扱いされた訳だと思ってしまう。

企画展「樋口一葉と和歌 −かなの美−」は一葉が詠み書き記した和歌(短歌)が展示されており、その書の美しさと和歌の才能に感心した。一歌ずつ読んでその情景を思い浮かべて行ったら大変時間の掛かる分量だった。

歌塾「萩の舎」の親友との交流も興味深い。同い年で同じ"なつこ"という親友がいてお互い「ヒのなっちゃん」「イのなっちゃん」と呼んでいたと言う話は年齢相応で微笑ましい。

明治時代の人達の学歴は小学校レベルとしても国学の教養は現代より高く、10台後半ではもう大人として生きていく苦労を背負うのは大変だと思うと同時に現代は寿命が倍になった分、精神的な成人化が30歳前後に遅れていると言われるのも納得だ。

3Fの展示室3では一葉死後の出版物や演劇化といった資料も展示されていた。一葉は遺言で死後自分の日記は焼却して欲しいと妹に言い残したらしいが全て出版されてしまい、しかも展示されて人目に晒されるとはあの世でどう思っていることやら。

1Fのギャラリーの関連ビデオ4本のうち「一葉の生涯(15分)」と「ゆかりの地を巡る(15分)」を見る。展示物のビデオ復習となったが先に見てから展示内容を見た方が理解は深まるように思える。

NHK連続テレビ小説のモデルとして樋口一葉は夭逝してしまうので相応しくないが、妹は長生きして姉の実績を残し伝えていくのでヒロインになれるかもしれない等と考えた。

展示室は4エリアで余り広くないが文字資料ばかりなのでしっかり読みビデオまで見ると3時間近く楽しめる明治・大正時代の文学ファンにとっては満足度の高い記念館だ。

2023年05月19日

23/05/16(火)に「台東区立旧東京音楽学校奏楽堂」もフリー見学してみた

「国際博物館の日」の週ということで23/05/16(火)は以下の施設も入館無料だった。
 ・台東区立旧東京音楽学校奏楽堂 一般300円

せっかくの機会なので朝倉彫塑館見学の後に行ってみた。京成上野駅から歩くと目的地は東京国立博物館へ向かう広場の左手の道にあった。奏楽堂ホールしか見学するものが無いのかと思っていたら玄関から入ると資料展示室があった。展示内容は以下の通りだ。

1)旧東京音楽学校と奏楽堂の歴史
2)奏楽堂移築と耐震改装の歴史
3)本居長世 音楽資料
4)東京芸術大学音楽学部卒の音楽家の足跡

参考:収蔵資料について
 https://www.taitocity.net/zaidan/sougakudou/rekishi/collection/ 


奏楽堂の歴史とその展示物は明治時代の遺物をトーハクみたいに陳列しており余り興味をそそられるものはなかった。一方で手掛けた童謡を何曲も知りながら本居長世氏についてはまったく知らずその生涯に大いに興味を持った。

江戸時代の国学者本居宣長の子孫で幼いころに両親を病で失い、祖父母に育てられ国学を学ぶ。それでも音楽の道に進むと決意したと言うのだからなかなかドラマチックだ。

娘さん3人が美人なうえに歌唱力と舞踊に才能があり、父の作った童謡を歌いブームの立役者になったそうだ。関東大震災時の欧米からの援助のお礼として海外ツアーを行ったと言うのだからまるで日本のトラップ一家みたいだ。昭和に入り軍国主義台頭でブームが去り人々から忘れ去られた寂しい晩年を過ごしたと記載されていた。

NHK連続テレビ小説のモデルとして最適ではないかと思う生涯だ。本居氏本人か娘3人のうち1人を主人公にして海外ツアー出発まで描けば、懐かしい童謡が数多く流れるミュージカル風の楽しく華やかなドラマになるのではないかと思う。

参考:東京音楽学校出身の作曲家・本居長世。
 https://artplaza.geidai.ac.jp/column/11937/ 


音楽学部卒の音楽家の足跡を見ると大正デモクラシーという機運に恵まれ活躍していたが、昭和時代の軍部台頭と経済不況で活躍の場が失われた様だ。一方で軍歌等を手掛けた人もいたとのこと。1929年の世界恐慌がなければ世界と日本の歴史は変わっただろうにと思う時代背景だ。

朝倉文夫氏が瀧廉太郎像を制作したと文面がありながら展示室に像本体がないと思ったら屋外とは気づかなかった。「台東区立朝倉彫塑館」見学後だったので見たかった。瀧氏は24歳前に結核で夭逝していて結核という病が恨めしい。

こちらもじっくり見ても1時間弱の展示内容だったが童謡の歴史を知ることが出来て大変面白かった。唯一残念なのは展示されていた楽曲を実際に聴けなかったことだ。楽譜を見てもどんな楽曲か思い出せないこともあるので音楽学部の学生が演奏したCDでも聴けたら良かったと思う。

15時半に奏楽堂を出て新宿マルイアネックス7Fに向かった。

2023年05月18日

23/05/16(火)に「台東区立朝倉彫塑館」をフリー見学してみた

「国際博物館の日」の週ということで23/05/16(火)は以下の施設が入館無料だった。
 ・台東区立朝倉彫塑館 [日暮里駅西口から徒歩約3分] 一般500円

参考:「国際博物館の日」に伴う区立文化施設入館無料デーのご案内
 https://www.taitocity.net/zaidan/sougakudou/oshirase/news/8040/ 


せっかくの機会なので見学に行ってみた。日暮里駅西口から歩くと先を歩く歩行者3名も目的地は同じだった。入口に「本日無料入館日」と掲示されており途切れなく入館者が訪れていた。

アトリエ棟の玄関が入場口で靴を脱ぎ袋に入れて持ち歩いての見学となる。これはアトリエ棟の屋上見学は土足だからだ。朝倉彫塑館自体が元アトリエと住居練なので屋内土足厳禁にて靴下での移動だ。

受付でパンフレットももらい12時前から見学したところ13時過ぎには見終わった。館内は撮影不可で最後の「蘭の間」のみ撮影可だ。どうやら理由はミュージアムグッズとして絵葉書を販売しているからの様だ。

「生誕140年特別展 アトリエの朝倉文夫」という企画展を行っておりコンクリート作りアトリエ棟に33体もの作品が展示されている。これは生前撮影された写真の通りの設置らしいがお陰で1点1点作品に近づいてぐるり360度鑑賞することが出来ない勿体ない状態だった。

1人の彫塑家制作の男女裸像が並んで展示されていたうえに、夏目漱石が親交のあった実弟の朝倉喬司をモデルに制作された像を見て「男として憐れむが、女なら惚れる」みたいな感想を述べたという記述があった。これは下半身がリアルに造形されているからだろうか。何故ここまでリアルに造形するのだろう?女性の下半身みたいにシンプルで良いのではと考えしまった。(^_^;;

書斎の蔵書量、中庭の造りと各部屋からの見栄えの良さ、客室である朝陽の間の高品位さ、蘭の間の日当たりの良さといずれの部屋も芸術家としての美的センスが光っており見学していて楽しい。屋上からは当時は無かったスカイツリーが良く見える。

館係員が私服で椅子に座っているので最初単なる見学者が休憩しているのかと勘違いした。腕章なりスタッフジャンパーなりを用意した方が分かり易いと思った。

朝倉氏は芸大卒業後25歳でこの地にアトリエと住居を建て、その後増改築を行い現状の様にしたとのこと。余程父親が裕福だったのだろう。

私はアトリエ見学で朝倉氏が重要文化財「墓守」の制作者だと気づく程度の知識しかなかったが、十分楽しめる彫塑館で500円の価値はある。彫塑や古い日本家屋に興味のある人にお薦めだ。

2023年05月14日

国立西洋美術館の小企画展「橋本コレクション展」で指輪のウィンドウショッピングを楽しんでみた

国立西洋美術館で「憧憬の地 ブルターニュ」の鑑賞ののち常設展を見学したところ、小企画展「橋本コレクション展―指輪よりどりみどり」も開催されていた。

以前も指輪が数点展示されていたが今回は小企画室すべてを使い指輪が展示されている。ジュエリーの指輪だと思って見始めたら実にバリエーションが広く興味深い。

「RICOH PENTAX PAPILIO II 6.5×21」で1点1点デザインを確認して見ていたら約200点もあり、最後には眼精疲労で気分が悪くなる程じっくり鑑賞してしまった。

  参考:橋本コレクション展
 https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2023hashimoto.html 


タイトル「だまされる目」というNo.105,106みたいに見る方向によって見えてくる顔が変わる指輪とかNo.101〜104のエロティックなデザインの指輪とかあって上品なものばかりでないところが面白い。

タイトル「紫外線スイッチオン」というNo.151〜156のリングやネックレスはルビーを使っており紫外線で照らした後に暗くすると蛍光色を発すると言う1つで2回楽しめるジュエリーとなっている。

中にはジュエリーや美術品としてのリングだけではなくスパイ用のマイクロカメラ内蔵指輪や故人を偲ぶ髪の毛等を入れた指輪、幼児の乳歯を使った指輪等もあり貴金属としてではなく別の用途がある物もあった。

スパイカメラリングはリング部分が太く厚いのでかなり不自然で気づかれたらバレてしまうと思えるサイズだった。少なくともこれをしたままでは握手は出来なかった筈だ。実用性はあったのだろうか?

橋本貫志氏は700点以上の指輪等のコレクションを寄贈したと言う。最後まで手元に残していた指輪No.2,3も入口に展示されていたが優れたデザインに宝石の美しさを見ると、その気持ちも良く分かる。橋本氏の印章指輪No.4,5も展示されている。これで封筒の蝋印でも押せば貴族気分が味わえて楽しそうだ。

これらの時価総額は分からないがデザイン的に優れたブランド物も多数あったので高価なものも多そうだ。店員の目を気にせず宝石のウィンドウショッピングを楽しめると思うとこれ程安い観覧料はないだろう。

貴金属アクセサリーには興味なかったが自分が気に入ったデザインの物を見つけて1つでも持っていれば心豊かな幸福感を味わえそうだ。

1回入場でブルターニュと指輪コレクションの2つが楽しめるお得な国立西洋美術館だ。
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【アフィリエイト広告を利用しています】 2011年6月に副業のつもりでアフィリエイトを始めたものの自分の興味のまま書き散らかしてブランディングに失敗したブログです。毎日その時自分が気になったことを書いています。
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