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2019年07月17日

衰退する花火大会(前編)

夏本番が近づき、花火大会を楽しみに
している人も多いと思います。



花火大会の中止が相次いでいるという報道が。
原因は観客増による安全確保やトラブル防止
(違法駐車など)の警備費用高騰。



花火大会は基本的に自治体の予算と花火を
打ち上げる協賛金で賄われます。



上記の事情で主催者側が募金箱を設置したり、
クラウドファンディングを使う事も。



それでも継続が厳しい自治体が多く、
規模を縮小しながらでも続けていく道を
模索している・・・



ちなみに僕の地元でも、近いうちに花火大会が
開催されます。港湾沿いの公園が会場で、船から
花火を打ち上げ。市主催の大イベントです。



その会場は、港に凸型に突き出ており
逃げ場がない。コンサート会場のように
人混みを突き抜ける十字型の導線もない。



かつて警備の統括をしていた知人が言います。



もし会場に花火が暴発して突っ込んだら、花火
そのものによるケガなどの人的被害がなくても、
将棋倒し等の大惨事になるだろう。



2001年に起きた明石花火大会の教訓はどこへ
いった、ということになります。この事件が契機
となり雑踏警備検定が出来たのですが。



花火を見に来る観客が2万人、逃げ場のない狭い
港湾沿いの会場に集まる。



それをつつがなく終わらせるのが如何に大変か。
想像しただけでも胃の痛くなるような光景です。
今年も綱渡りの会場警備が行われるでしょう。



高騰する警備費用。安全の為にケチる訳には
いきません。



自治体に予算がないなら、やめる判断は
当然でしょう。それが嫌ならお客さんから
参加費用を募るしかない。



前出の募金箱やクラウドファンディングも
苦肉の策といったところでしょうか。



いままで当たり前のように開催されていたものが、
中止になっていく。その背景を見ていくと社会の
衰退が見て取れます。



そして働く側の警備員が報われないという現実が
深刻にのしかかってきます。人の命を守る雑踏警備
の責任は重い。

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かつて10年ほど警備業界で従事してきましたが 限界を感じ、同業界を去りました。 今は港湾施設保安職員として、港湾管理業務に従事しています。
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