タイトルの文言は、孔子「論語」より。
言葉巧みで、人から好かれようと愛想を
振りまく者は、誠実な人間が少なく、
人として最も大事な徳である仁の心が
欠けているものだということ。
今回は職場に限らずコミュニティで、
実務能力相応に評価されるには、広い
意味での教養が要るという話です。
これは歳をとるほど実感します。
経営者に中国古典を好む人が多いのは
頷けますね。
中国古典は君主論、リーダー論を
説いたものが多く、小さくても責任者
を任せられる人に役に立つ。
警備でもそうです。タイトルの孔子の
言葉の逆を行く人が、美味しい想いを
している職場もあるでしょう。
もちろん、社会人として立派な責任者
もいます。無意識にであっても人を
導く教養を身に着けている。
警備は特に難しいスキルが要る仕事では
ないけれど、長く続けるほど人柄や教養
の程度について、シビアに見られていく。
但し平隊員であれば、厳しくは見られない
でしょう。問題は隊員を束ねる立場、
いわゆるリーダー、責任者に就いた人。
言っている事は間違いなく、指導力も
合格点なのに、いまいち人がついて
こない。人心掌握に欠けている。
そこが教養の差であると観ます。
職権乱用したり、ダブルスタンダード
で部下を支配したりなどは論外です。
僕は恥ずかしながら、統率力の根源は
責任感だと思っていました。確かに
それも要るでしょうが、物足りない。
有言実行、いや言う以上に行動して
結果を出せば、批判する人は少なく
なるでしょう。
ある人から聞いた話ですが、大人数の
組織は、論理では動かない。
人間は、感情の生き物だから。
その感情面で人を惹きつける隠し味が
広い意味での教養だったりします。
人を束ねるところ、必ず悩みが生じます。
そんな人たちの内面の救いになるのが、
広い意味での教養。
僕は要領が悪いので、これまで口と要領
のいい人間の後塵を浴びてきました。
これに対抗するには、時間をかけて
実力を練る、そういう道しかありません
でした。それに教養を上乗せする。
ただこのやり方は、組織のトップが
同じく教養がある事が条件です。これは
組織のカラーに見て取れます。
末端で従業員同士がいがみ合っている。
これを問題視せず、むしろ面白がって
いるトップは教養以前の問題です。
特に地場中小警備会社では、トップの
器が全てみたいなところがあるので、
良く見極めましょう。
コミュニティで手っ取り早く認められる
には、口と要領に長けている事が近道です。
話が面白ければなおさら。
しかしながら、時間が経ってこれまでの
生き様を観られるようになれば、能力も
さることながら教養の差が出てくる。
ここに来ている皆さんは、人を束ねる
悩みを持っている人もいるかと思います。
自分が望まなくても、リーダー的役割
に就いてしまう人。
狡猾な部下を使わなければいけない人。
そんな葛藤で悩んだら、名著に触れる。
時間がないなら、動画で解説しているもの
もあります。「アバタロー」で検索。
中国古典のみならず、古今東西の名著に
ついて解説しています。
最後に、自分はもう歳だから
今更学んでも遅い、と考える人へ。
学ぶのに遅すぎることはありませんが、
若いうちに頭でっかちになるよりも
これまで経験してきた、葛藤や理不尽を
乗り越えた足跡のある人こそ、吸収
しやすいものです。
人間の内面の分析に触れれば、角が
とれて焦りがなくなる。これは周囲が
気づくもの。
口や行動に長けていても、浮足
立っているリーダーより、内面
に支えのあるリーダーがいい。
他人を力で抑えようと躍起になってきた
人には、無い魅力です。
警備時代、銀行員であった元隊長は
上記のような、教養に長けた人でした。
彼にはもっと活躍して欲しかったのですが
体力的についていけず、現場を去りました。
自分の教養を含めた、実力が発揮できる
ステージを選ぶのも、知恵の一つです。
ミイダスで、探す転職から探される転職へ!
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image