今回は、自分で思っているほど要領は
良くないということと、それでも帳尻
を合わせて、自分の身を守る話です。
カテゴリ「エピローグ〜さらば警備
業界編」のD社でのこと。
青果市場の警備に異動になった僕は、
ある若手隊員と出会いました。
Y君と言って、当時は35歳くらいで
独身です。警備なら割と普通にいます。
その彼ですが、以前は別の施設を警備
していたが、今の現場に回されたと
ベテラン隊員から聞きました。
その理由は、勤務態度。勤務中も携帯
のゲームをやっていた。
それも守衛室から外を監視業務中に、
携帯(当時はガラケー)を帽子で隠し
ゲームをやっていました。
そういえば、青果市場でもやっていた
ようです。周囲は皆知っているのに、
気づかぬは本人だけ。
しかしながら、彼は後に病院警備に異動
していました。D社では、施設で使え
なければ、交通誘導に異動になります。
彼は当時、交通誘導2級検定しか持って
いなかった。それでも施設警備を外され
なかったのです。
ゲームをすることで、トラブルにならな
かった、または苦情が来なかったという
結果オーライの面もあるでしょう。
さらに、施設警備をこなせる隊員が他に
いなかった、というD社の人事的な事情
もあったようです。
D社の施設警備の時給は、地元では
最低クラスでした。
当時Y君は、青果市場の勤務の他に
ある公園の施錠業務も兼任して
いました。
毎回ではありませんが、青果市場の日勤が
終わってから、その現場に赴いていました。
D社的には、受けがよかったようです。
人繰りが少なくて済みますから。
Y君曰く、上記のような応援を頑なに
断っていると(施設警備を)外される
とのこと。D社の不文律か。
彼はこうやって、勤務態度の悪さを
カバーして?評価の帳尻を合わせて
いたようです。
Y君は、勤務態度的には要領は良くは
なかったでしょう。他の隊員が皆
ゲームをしているのを知っていた。
クライアント側や、来訪者も知っては
いたけれど、問題までにはならなかった。
一方で、D社に貢献する応援業務を行い
会社にとって有為な隊員をアピール。
単に稼ぎたかっただけかもしれません。
彼が上手かったのは、施設警備を外され
ない立ち回りができていたこと。D社
ならではの事情も知っている。
これくらいサボっても、致命的ではない
という事が分かっていたのかもですね。
ここに大きなヒントがあります。
彼の行いは、手本にはなりませんが
参考にはなります。警備を生き残る
ヒントでもある。
あまりにも真面目に業務遂行して、
潰れてしまった同僚を知っています。
クライアント側の評価は上々でした。
会社の労務管理があまりにも酷かった
のが大きな要因で、彼を疎外・攻撃する
別の隊員がいたことも事実です。
どんなにクライアント側から評価され
ても、潰れてしまっては意味がない。
今回強調したいのは、自分の身を守る
最低限の要領はあったほうがいい。
警備を続けるならもちろん、警備を
通過点とする人もそうです。
サボっているように見えて、トラブルに
つながらない。失敗したとしても、力の
ある人の前ではなかった。
逆に、普段は要領よく立ち回っている
けれど、たまにやった失敗が力のある
人の前だった、なんてこともあります。
本当に要領のいい人は前者ですよね。
後者は敵が多いような気がします。
この要領は、警備からの転職戦略にも
益します。なぜなら消耗を抑えられる
から。
長時間拘束が宿命の警備業。その中で
できるだけ消耗を抑える働き方が重要
になってきます。
転職では、できるだけ余力を残して
辞める方が、後に有利に運ぶのです。
警備で根詰めすぎて、頑張りすぎて
消耗してしまうのは、もったいない。
仕事は真剣勝負しなければならない
場面も当然ありますが、そればかり
とは限らないのも事実なのです。
【国内最速No.1】高性能レンタルサーバーConoHa WING
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image