今回は、ブラック企業ほどでは
ないけれど、要注意な職場について
紹介します。
それはタイトル通り、育成の仕組みが
ない職場。
過去記事「恐怖型マネジメント(前・
中・後編)で紹介したように、パワハラ
を生き延びた人間がスキルアップする。
人的資源がカツカツの職場ではこれが
最適解か。
しかし、それも長期間にわたると心身への
被害が懸念されます。
そもそも心身を害してまで、スキルアップ
する価値のある仕事なのでしょうか。この
原点から見直す必要がありそうです。
育成の仕組みがない職場の人たちは口を
揃えてこう言うでしょう。
学校じゃないから、教えるなんてありえない。
それでは、教育は何のためにあるので
しょうか。お客様のためでは。
某ブラック飲食企業で、調理商法や避難
誘導すら教育しない、という話を聞き
ました。
食中毒を起こしたり、火災時に避難が遅れて
取り返しのつかない事態になったら、誰が
責任をとるのでしょうか。
ブラック企業なら、そこも末端に押し付ける
でしょうね。白黒つけるなら裁判しかない。
労働者=消費者という構造を無視した
あり方は、長く続かないもの。
また、教育の仕組みがない職場は必然的
に選別が起こります。
ブラック企業のような苛烈なものでなく
ても、こんなこともできんのかという
スタンスで選別すると、どうなるか。
人の入れ替わりは激しくなるのは必然と
しても、来る人来る人の質が低下する。
まさに、この職場にしてこの人材という
ようになっていく。選別を行った必然の
結果なのです。
以上は、衰退する職場の特徴の紹介でした
が、我々はどうすればいいのでしょうか。
仕組みがなくても、頼れる人を見つける。
個人的に相性が良く、業務上のサポート
をしてくれる人がいます。
そんな人とのつながりを大事にする。
いればラッキーです。転職が分の悪い
ガチャと言われる所以ですね。
これが個人でできる対処法ですが、
如何せんミクロな対処法に過ぎません。
では、マクロな改善とは何でしょうか。
社会人としての基準をはっきりさせる事。
皆さんは新入社員の時に上司から
「社会人として甘い」といった
叱責を受けたことはないでしょうか。
それでは何がどこまでできれば甘くない
のか、合格基準は何?と突っ込みたく
なりませんか?
日本には社会人としての基準が無いゆえに、
個人の物差しで、こんなこともできんのか
というパターンになる。
この根底には、仕事の中身を細かく決めず
就労する、日本の悪しき習慣があります。
イギリスでは、市役所の臨時職員レベルでも
労働契約書がA4数ページになるそうです。
「社会人として甘い」「こんなことも
できんのか」ではなく
「君の能力は客観的なこれこれの基準に
照らし合わせても、標準以下になる」
と言われるほうが生産的。
奇しくもジョブ型雇用の拡大で、仕事の
中身を細かく決めて就労する流れに
なっていくようです。
まとめると、育成の仕組みがない職場で
生き残るには、個人のリソースを頼る
しかない。まさに綱渡り。
業務内容以前に、人間関係に汲々としな
ければならないという息苦しさがあります。
正規非正規にかかわらず、ロシアン
ルーレット社会で仕事が長く続く
というのは大変なことなのです。
但し既得権益にあぐらをかいている場合は
この限りではありません。
以前にも言いましたが、中年以降の転職は
仕事内容よりも居場所探しです。いかに
自分の安全を確保して働くか。
先に紹介した、仕事の中身を細かく決めて
就労する欧米スタイルは、まだ時間がかかる
でしょう。若い人には希望が持てますね。
如何に生き延びるか。これがテーマになって
しまうのは、日本人の置かれた厳しい状況を
物語っています。
生き延びることにアンテナを高くして、
自分の居場所を見つける感覚を磨く事が、
現状、最適な転職戦略でありましょう。
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