僕が警備員を辞めた理由

（前編から続く）

ブログ主さんは、恐怖型マネジメントで
シゴかれた事を全肯定はしていませんが、
当時は必要であったと振り返っているよう。



僕は個人的に、恐怖型マネジメントは
逢わないに越したことはない、と思うのです。



ブログ主さんのように、スキル向上して別の
職場でもやっていける程に成長できた。
これといった被害もなく生き残った。



生存者バイアスのなせる主張かも知れません。



もし鬱になってしまったり、取り返しの
つかない事態になってしまったら果たして？



感謝などの言葉は一切出ないはずです。
それとも苛烈なサバイバルに勝てなかった
自分を責めていたでしょうか。



前編で、自分のミスは棚に挙げて、部下には
罵詈雑言を容赦なく浴びせる上司のミスを
カバーし、彼に報告したブログ主さん。



上司は責任も感じておらず、大した落とし前も
付けなかった。



違和感を感じたにせよ、抗う感情が出てこなかった
には、恐怖で抗えなかった背景もあるでしょう。
恐怖で感情が支配されていたかのようです。



それに留まらずもっと深刻な問題が潜んでいます。
一時的にせよ強度のストレスで脳が委縮していた
からではないか。ブラック企業の一番の罪。



恐怖型マネジメントの一番の害は、ストレスで
脳が委縮してしまうこと。



傷害罪で立件すべきですが、科学や法律がまだ
追いついていませんね。



この恐怖型マネジメント、ブラック企業の
お家芸「選別」であると気づいた人もいるかも
しれません。



許し難いことですが、イジメる側の功名な
ところは、イジメている時点では、相手に
イジメと気づかせない所。



上記ブログ主さんも、当時は愛のムチと
思い込んでいた。



一時的にせよ、脳が委縮するほどのストレス
を与えて、イジメと気づかせないように
思考を奪う。巧妙な戦術です。



ストレスから解放されて、しばらく経って
からイジメと気づくケースがほとんど。



初めて勤めた職場なら、気づくのに年単位
を要する事もあります。あるいは他人から
指摘されて気づく。



もし現行犯でイジメと分かっていれば、
相手に反撃する又は責任を取らせるなど、
対処を考える事も可能なのですが・・・



しばらく経って、イジメと気づいた時には
加害した側にとっては時効に等しく、
やったもの勝ちなのです。



社会人になっても、イジメの論理の中で
生きなければならない。息苦しい世の中。



カテゴリ「番外編〜僕が警備員を始めた理由」
で新卒で就職したIT企業でも体験したこと。
「腹を切れ」・「体を壊して一人前」



恐怖型マネジメントでなくても、人を育成する
方法はあるのです。



できないのは、仕組みが悪い。



イジメは社会の厳しさとは別に考えるべきもの。
それを包摂（ほうせつ：ひっくるめること）して
しまうのは、いかにもイジメる側の論理です。



今の世の中は、どこまでもイジメる側に至れり
尽くせりのようで、腹立たしい。



これを変えていくには、イジメは犯罪であるとの
認識を広めていくこと。



イジメではなく、暴行や虐待と言うべきでしょう。



加えて、イジメる側の手口を明らかにして
可視化していく。それを学校教育で教える。
教育現場の現実を見ると、時間はかかりそう。



過去記事で、精神的暴力を振るう広い意味での
精神病者、自己愛的人格障害についても紹介
してきました。



被害に遭った人たちが、加害者を単に変な人で
終わらせず、行いを追及していったからこそ、
彼らの実態や手口が可視化されていきました。



イジメは犯罪である。立場が違うからと行って
何をしてもいい訳ではない。そういう認識が
広まればいい。



今は新入社員に「お前」と言うとパワハラに
なったりするそうです。問題提起としては
いい流れになってきました。



次の記事では、恐怖型マネジメントへの
対抗策について探っていきます。

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