(前編からの続き)僕が警備員時代、
交通誘導警備で残業したなと思うのは
「連勤」をした時でした。
連勤とは、日勤に続いて夜勤をすること。
同じ現場でない事が多いです。すなわち
日勤終了後、夜勤現場へ移動。
当時勤めていた警備会社A社では、連勤
すると夜勤時給が100円増とされて
いました。日勤時給が700円の時代です。
工事現場の手際が悪く、遅くなることも
ありましたが、日勤であまり残業という
感覚はない。
働いた時間分時給でもらっていたのも
ありましたが、予定より早く終わる現場
もありましたからね。
それは交通誘導警備の現場が、その日で
完結する仕事であり、懸案事項は残らない。
僕は前編で言いましたが、残業は納期や
ノルマを守るためのもの。懸案事項が
残るのは、残業の香りがします。
残業以上に削られたのは、急な出勤要請。
当日の朝から呼びだされるのは、逆残業
よろしく割り増し賃金が欲しくなります。
「休みと言っていたじゃないか」
と文句もいいたくなりますね。家族を
病院に連れていく予定をしている人も
いるでしょう。
正社員なら、このような要請も断っちゃ
いけないのでしょうか。
僕は交通誘導警備を卒業して、施設警備に
行きました。カテゴリ「施設警備〜市役所
葛藤編」の頃です。
入札で無理をして取ったしわ寄せで、
設計上9人配属する現場を、7人で回す。
これにはクライアントである市役所側も
反対しましたが、A社は強行。
月の勤務時間が250時間になりなんと
するものでした。
1日8時間✕21日=168時間として、
残業が月80時間になる計算。今なら
過労死ラインで即却下でしょう。
それでもシフトを工夫して、疲労感が
極力溜まらないようにした結果、何とか
回ったのです。
月250時間でも、残業をしている感覚は
あまりありませんでした。
これは施設警備が、交代者が来れば時間で
終わる、というゴールがはっきりしていた
事が挙げられます。
前編で挙げた残業のエンドレス感覚がない。
交代が来れば帰れる。これが従来の残業とは
違うもの。
それと施設警備における成果の概念が、
トラブルが無く、勤務を終えた事にあり。
何かを売ったり作る仕事とは違います。
残業感覚になるのは、24時間拘束の
当務から明けたのに、交代者が何らかの
理由で来れない場合。
こうなると前任者を引っ張るしかありません。
この場合でも、割り増し賃金はなし。残業じゃ
なく、居残り勤務ですね。
そんなケースはまれだったのですが、悪夢
のような思い出があります。
同じA社の市役所警備時代です。イベント
警備に人を割かなくてはいけなくなり、
応援が常態化していきました。
月250時間の市役所警備から人を
駆り出すのです。これは削られた残業
でした。市役所側からも疑問の声が。
おまけに当時の上司が応援推進派だった
ので、応援を渋る=干されるのを意味
します。
この勤務で、同僚が潰れ市役所警備隊を
去って行きました。今なら問題になった
でしょう。
僕も仕方なく応じましたが、ホイホイ
応援に行く隊員に対し上司の心証が悪く、
入札に負け、市役所撤退後干される事に。
命削る残業をやっても、干されるのです。
正社員とか否かは、関係ありません。
これが警備業の現実です。
上記の無理な応援(残業)が終わった後
上司は僕に一言「ありがとう!」
そんな一言よりも、割り増し賃金をくれ。
前編で僕は、正社員の条件として雇用継続
を担保するものが必要、と言いました。
加えて今回は、安定した収入(年収300
万は必要か?)を挙げ、月給制であるのが
条件と考えます。
募集で正社員を謳っていても、日給月給制
なら話になりません。有給の概念も無いか
形骸化しているでしょう。
仕事に対して責任と自覚を求めるのなら、
それ相応の収入と雇用の担保がないと、
正社員とは言えない。
警備業界が待遇改善を目指し、正社員と
しての責任と自覚を求めるのは、悪くは
ありません。
しかしながら旧態依然とした慣習や
業界の相場を改善・底上げする事が、
先ではないでしょうか。
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