今回の記事は、僕が最初に勤めた警備会社
A社で、地元市役所の委託警備業者として
従事している時に起こった事案。
結論(教訓)としては自分の力を過信せず、
周囲を巻き込んで組織的に対処しましょう。
それは、本館玄関前立哨のポストで発生。
警備隊皆が嫌がるプレッシャーの高いポストで、
3台ある身障者専用駐車場にどんな車(人間)
が来るか分からないから。
「ヤ」印の人や右の翼の人なども相手に
しなければいけないときもあります。
一般人でも苦情を言うのが趣味のような人に
当ると往生するし、なにより一般市民の目が
光っている目立つポストなのです。
その日は、朝から身障者専用駐車場に白の国産
高級車(以下白い車)がやって来て、手帳所持の
為、問題無く駐車しました。
程なくして黒の国産小型車(以下黒い車)が
やって来て、その隣に駐車しました。
同乗している母親の体調不良を理由に息子らしい
男が駐車を要求した為、立哨していた警備員Sが
が許可したのだが・・・
身障者手帳や許可証がなくても、怪我や病気
、妊婦さんなど長距離歩行が困難な来庁者。
上記に対してクライアント側である市役所
管財課は、駐車させて良いと許可していました。
しばらくして白い車が一旦後退で市役所玄関前
から道路にに出た後、出庫して行きました。
その後黒い車に戻ってきた例の男が警備員Sに
因縁をつけ始めました。
「車のドアに傷がついている」
確かに擦ったような傷はついている。白い車が
出庫する時に擦った、お前がボーッとして見て
いなかっただろう、が男の言い分でした。
警備員Sは車間が十分あり、状況からして
それはないと主張。
しかし相手の剣幕と玄関前での騒ぎを恐れ、
ちゃんと見ていなかった事については認め、
すみませんと謝罪しました。
するとその場は収まり黒い車は出庫。警備員S
は、警備室に戻るとその状況を申し送りノートに
図解入りで説明し、自分の正当性を主張。
それから数日後管財課にその男から抗議あり。
やっぱりそこでついた傷としか考えられない、
弁償しろというもの。
警備会社の上司や管財課係長らが対応に追われる。
対象となる白い車のナンバーを聞かれ、控えて
いなかった警備員S。
自分が自信を持って行った行為が揺るぎ始め、
顔色が青くなっていきました。
状況からして車に接触するはずはない。
しかし当事者同士のやり取りのみで、接触して
いない事を証明してくれる、第三者がいないし
その手掛かりもない。
こうなれば立場の違い上、来客の言い分の方が
有利になる、それがこの施設警備の怖いところ。
「当たってないとちゃんと言わないと」同僚
警備員が警備員Sをたしなめる。
管財課長直々に黒い車の男へ電話し、傷の件は
当方に責任はないと説明。
対して黒い車の男は警察に言うぞ、警備会社に
抗議するぞとゴネ始めました。
これを聞いた警備会社の上司は知り合いの、
警察署交通課警察官に連絡し、事実無根の為
相手にしないよう連絡したのです。
後日、黒い車の男は負け惜しみのように
玄関前に現れ、警備員に文句を言った他は
アクションは無かったのです。
数ヶ月前にその施設に着任したばかりの
警備員Sは、天狗の鼻を折られたような格好に
なってしまいました。
自分の力で処理できると思ったはずが予期せぬ
展開になり、上の人間まで巻き込んでしまった。
自分は弁も立つし要領もいい。市役所警備
の業務を舐めていたのが原因のようです。
最後に、この事案のポイントは3つ。
@記録を残す。
白い車のナンバーを控えていれば
もっと早く決着していました。
A初期対応に気を付ける。
黒い車の男が因縁をつけ始めた時点で、管財課
職員を呼び、立ち会ってもらうべきでした。
B自分の力を過信せず、組織的に対処する。
当事者同士のやり取りでは、立場の強い方の
言い分が通りやすい。第三者を立ち会わせよう。
まとめると、最初に因縁をつけて来た時点で
管財課に通報し職員に直に対応してもらう。
場合によっては警察を呼び、専門家にその時
ついた傷では無い事を証明してもらえばよかった。
クレーマーや不審者と渡り合う時は、監視カメラ
があれば、映る場所で行うのがベスト。
施設警備は経験がものをいいます。理不尽な
経験であっても、経験値になると信じて、
自分と警備隊の財産にしましょう。
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