カテゴリ「施設警備〜市役所葛藤編」で
僕は「官と民との間には」という記事を
書きました。
今回は、それを元にして官公庁警備の
留意点と、悔しさをバネにすればリベンジ
できる、という話をします。
上記記事で、僕はA社警備員として地元
市役所の委託業者として働いていました。
当時市役所守衛室では、警備員の他に市役所
職員が1名詰め、ペアとなって2人で勤務して
いました。職員からは守衛さんと呼ばれ。
守衛が要る理由は、戸籍関係書類の受付。
市の公印を押すので、警備員の仕事外。
守衛は市役所が閉庁となる平日夜間・休日
勤務します。市役所を定年退職したOBが
嘱託として勤務する習わし。
そんな守衛職でしたが、僕らが市役所に来て
1年が過ぎようとしていた頃、ある問題が
起きたのです。
守衛職となる嘱託が足りない。次年度から正規
職員を嘱託に置き換えるが、希望者がなかなか
見つからない。
そこで守衛職の繋がりで知り合いの
正規職員が、僕に話を持ちかけてきました。
警備員から守衛職にならないか、というもの。
嘱託なので、面接程度の選考くらいでしょう。
僕も承諾し、知人の職員は人事課に聞いてみる
との事でした。
数日後人事課から返ってきた回答は
「業者からは上げない」
ん〜官尊民卑丸出し。恐れ入りました。
この件で、業者というものはどこまでいっても
業者。あすなろがヒノキになれないが如し。
市役所警備に就いた直後、クライアント側で
ある、市役所管財課のベテラン女性職員から
こう言われました。
「あんたたちは市の職員と思って勤務して
もらわないと」
それなら少なくとも市の体制側(嘱託)として
扱うべきではないか?業者だからどうなろうが
構わない、とスタンス見え見えなのに。
要求は市の職員、待遇は年収200万の契約社員。
これが現在日本の抱えるワーキングプア問題。
いくら評価されても、所詮は業者なのです。
その延長に体制側(市の嘱託)へのスライド
はありえない。
官と民との間には、深くて暗い河がある。
この現実を知った時、僕は市役所警備からの
脱出を望みました。
これが警備業界脱出の出発点となった出来事
なのです。
このように、官公庁警備では官民の立て分けが
厳然と存在しており、悪く言えばカースト制の
ようになっています。
職員と警備員(委託業者)が仲良くなるのも
憚られる空気があります。癒着の懸念も
されたりしますからね。
「業者さん」と気を使ってくれる職員もいれば、
「業者が」と見下したスタンスの職員もいます。
上記の様な屈辱的な想いをしたら、ただで
済ましてよいものでしょうか。
僕は市の嘱託は目指しませんでした。リベンジ
にならないから。
非正規であっても、上級官庁の職員を目指す
べきだと、この時思ったのです。そう、暗くて
深い河を渡る挑戦。
思い立ってから、8年の月日を要しました。
時間はかかっても僕の執念が勝ったのです。
結論として官公庁警備は、クレーム対応
(特に電話)に苦慮しますが、責任の範疇が
はっきりしているので、精神的に楽な所もあり。
一回形を作って軌道に乗せれば、警備隊の
運営はかなり楽になります。但し会社の労務
管理と隊長の指導力次第ですが。
非正規であっても官公庁職員として従事する
のを目指すなら、委託業者であっても警備で
勤めた経験を、アピールするのが有効です。
理由は、官公庁では越権行為を最も嫌がります。
特に、上記市役所警備のように職員の一部として
従事する形態は、体制側と一体になった勤務。
職務経歴書を要求されるなら、乗り越えた
トラブル事案を上げるのもいいですね。
「職員と連携して」を強調しましょう。
また、責任者(隊長・副隊長)として勤務
したならアピールしましょう。リーダーシップ
は責任感の表れと評価されます。
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