平凡な会社においては、小賢しい社員は必要では
ないと考える経営者が多い、という話をしました。
そういう経営者は「言われたことをやる人が
欲しい」「マニュアルを反復できる兵隊が
いればよい」と思っており、離職率は高め。
地場中小警備会社にも、共感するところ大と
いったところでしょうか。今回はその辺を少し
深掘りしてみます。
交通誘導や施設警備にしても、現場には
上記の「兵」を配置すれば良い。
事務所スタッフとして、管制や営業・
管理職として従事するのは「士官」です。
この士官になれるのは、出来レースに近い
訳で、兵からおいそれとなれるのものでは
ありません。
但し、現場の兵をまとめあげる「下士官」
が必要になってきます。これが足りない。
兵と下士官の境はなんでしょうか。
ここで言う下士官とは軍隊で言えば
軍曹クラスですね。
僕の見解では、警備検定資格を取得した
だけでは、下士官とは言えません。
部下を指導する立場に就いてこそ、
下士官足り得るのです。
カテゴリ「エピローグ〜さらば警備業界編」
のD社で、僕は施設検定2級を持っている
のに、目を付けた部長。
入社半年で、青果市場警備への異動を命じ
たと同時に、1号(施設)指導教育責任者
受験を指示しました。強制的に。
その時部長は「俺の目の黒い内はお前を
幹部にしてやる」と言いました。
ここで下士官と士官の違いは何かと言えば、
指導教育責任者受験の話が来るかどうか。
受験の話が来れば、士官になれる可能性が
ある、と言えるでしょう、但し「可能性」は
会社によって千差万別。
もしかしたら部長は僕を将来事務所に上げ、
管理職として期待していたのかも知れません。
僕はそれを望んでいませんでした。強制
されるなら、警備業界から離れるしかない。
よしんば士官として従事したとしても、会社
から選任された指導教育責任者にはリスクが
あります。
それは会社が警備業法違反を犯せば、選任の
指導教育責任者も連座して罰せられる。
詳しくは記事「警備業からの追放」をどうぞ。
翻ってみれば、D社を含めた地場中小
警備会社は、下士官以上で士官未満が
欲しかったのでは。
士官の可能性を見せて、現場で割の合わない
責任者をやってもらう。兵には使えない
ポン助も一定数います。
指導教育責任者資格を持っていても、現場
の責任者として、勤務を続けている人を
何人も知っています。
警備員を長く続けるなら「兵」が一番
コスパがいい。下士官のような責任も
なく、給料もほとんど変わりません。
会社はその「兵」を管理する下士官が欲しい。
ただ知恵を付けられては、実入りのいい、
警備以外の仕事に就かれるリスクがあります。
第一、検定や指導教育責任者を受け合格
する能力・部下を指導する力があれば、
警備以外の仕事でもやっていけるはず。
なので下士官に小賢しい知恵を付けられては
困る。兵の延長を会社は望んでいる訳です。
D社が僕に対して取った行動は徹底的に捕縛
する、思考を停止させる戦略です。
短期間で異動を命じる、指導教育責任者の
取得を命じ、プライベートの時間を奪う。
他の現場への応援を命じる方法もあります。
若い人材が入って来ない警備会社によくある
パターンです。他社から来た検定持ちの中年
隊員を、レベルアップするのがコスパ一番。
こういった会社は、給与面など待遇が低い
パターンが多いと観ます。
士官の話が来たら、警備を天職とするか
それとも別の仕事に就くか考える機会です。
ロリポップ!
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