僕が警備員を辞めた理由

リーダーには自己犠牲の精神が必要と
言われていますが、警備に関してはどう
でしょうか？



今回は自己犠牲の精神（メンタリティ）
を警備と照らし合わせて深堀りして
みます。



交通誘導警備では、あまり隊長職は
ありません。警備員をまとめるのは
事務所にいる上司（または管制職）。



会社員に近い立場で、現場のリーダー
として活躍の場があるのは施設警備が
メインです。



現場隊長クラスは、警備会社の中では
主任扱いが多いようです。大きな警備隊に
なると、課長に近い扱いもあるようです。



一般的に、中間管理職と呼ばれる立場です。
但し、その扱いは会社によってまちまち。



これまで僕が勤めた警備会社では、隊長
クラスの責任者は、本社との連絡員と
いった位置づけ。



便宜上・または人事の流れで決まった、
そんな背景が多かったですね。



カテゴリ「エピローグ〜さらば警備業界編」
では、青果市場時代の隊長はその器でない
と、部下たちから言われていました。



月１回、本社での全体会議に出席。シフト
を組む権限があり、手当月５千円。



隊長本人は、大した仕事じゃないと言って
いましたが、部下からは何もしていないと
ブーイング。



その理由は、自己犠牲の精神がないから。
面倒な問題には立ち入らず、シフトも
自分の都合が最優先。



カテゴリ「施設警備３〜ブラック企業編」
B社時代では、僕は警備主任と言う名の
班長職でした。手当は同じく月５千円。



夜間隊長不在時にトラブルになった際には
仮眠時間を犠牲にして、報告書をまとめ
ました。



また警戒棒・警戒杖の訓練を部下につける
担当も命じられていたので、業務終了後も
居残って、訓練を実施していました。



いずれも「職責を遂行しなくては」という
メンタリティが根底にあったのです。



もっといえば、職責を遂行しないとクビに
なるぞ、という会社側のプレッシャーです。



一般の会社では、それが普通でしょう。
しかし警備では事情がかなり違います。



B社は、全国規模の会社で警備であっても
サラリーマン然とした労務管理でしたが、
リーマンショックで本性を現しました。



見せかけのホワイト労務管理に騙された
僕は、搾取されていました。



詳細は、上記カテゴリを参照願いますが
警備業界の実態を知る程、責任に対して
少なすぎる手当と権限に気が付きます。



それならば、青果市場の隊長然としていた
方が得です。部下からヒンシュクを買っても。



管理のざあっとした、地場警備会社では
社長を激怒させる事案でも起こさない限り、
現場隊長クラスでクビはないでしょう。



それなら角を立てずに前に出ない方がまし、
と損得勘定でそうなります。



一般的な会社であれば、自分が犠牲になり
前に出ていって、問題に立ち向かう姿勢が
上司のあるべき姿です。



しかしながら悔しいかな、警備では
その反対が最適解のようです。
割に合わない手当と権限。



B社時代の職責を要求するなら、もっと手当を
増やし、警備隊の人選ができるくらいの権限を
与えるべきなのです。



結論として、警備での責任者（中間管理職）
は、手当と権限において割に合わない事が
多い。真剣勝負するほど搾取のリスクが。



ただその理不尽な立場で頑張ってしまった
事は、無駄ではありません。



楽をしてヒンシュクを買いながら警備員を
続けるよりも、自己犠牲の経験は警備以外
の新天地を目指す、原動力になり得ます。

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