<個人的な評価:10点中8.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
昨日が上映日の最後だったのでレイトショーでなんとか観に行けた。
私はこれ、けっこう好き。エブエブ より好きだな。冒頭から超汚いけど、映画館で観れて良かった。史実のストーリーを基にしたのだろうか。コアな映画ファンは、これを見て色々と想う事があるかもしれないからこそ、おすすめ。
3時間と長い映画だったけど、濃厚だったよ。
私は言葉下手だからうまく言葉にできないけど、悲劇なんだけど喜劇のような、とにかく狂っている世界観。
でも、実際の映画業界をモチーフにしているから、リアリティーもあるんだなと。
時の移り変わりで、映画に命をかける、男と女達の物語だ。
冒頭の象の糞から、汚すぎてヤバイけどね。
グロすぎて、笑っちゃった。
過激なセックスシーンや裸シーンは、バッググランドの一部なので、個人的には、そこまでエロとは思わないし、むしろ芸術。
だが、糞とゲロはキモイ笑。偽物とわかっているから、キモイと同時に、笑いが込み上げてくるけどね。
この映画、ところどころ、笑える箇所がある。
映画をつくるたびに、現場にしろ、パーティーにしろ、死人が出るのがヤバイんだけど、実際、裏で死んだ人はたくさんいるんだろうなと、やるせない気持ちになる。でも、それを面白おかしく描いているから、暗い雰囲気はないんだが、悲愁は漂う。
そして、ドラッグやらギャンブルやら糞まみれやら、色々問題がある登場人物が多いが、それでも、みんな映画に命をかけているのをみると、不思議なリスペクトさえも感じる。同時に、危ういなとも感じる。
あと、ギャングのボスの顔がヤバくて怖いんだが面白い。
ドラキュラ伯爵のような顔で、薬のヤリすぎって感じ。
トンネルの地下に連れていくから、実は、大金が偽物って知ってハメようとしているのかな〜と、私までドキドキしたが、本当に、マニーと映画を作りたかっただけでした笑笑。
あのトンネルの地下世界は、見世物小屋であり、監禁や拷問場所でもあるんだろうな。実際にそんな感じの場所がこの世には沢山ありそうだな。
マニーの事は、ハメようとしたのではなく、本当に、お気に入りの人間ペットを見せたかっただけなんだね。
最後に、金が偽物とバレて、ギャングに追われる羽目になるけど........
それは、ギャングもキレるよね。これも全部、ネリーの借金が元凶なんだけどな。
昔の映画は、そういえば、セリフがなかったんだね。サイレント映画か。私は観た事ない。
そして、時代が変わっていく。今もどんどん変わっていく。
最後のシーンに、AI や Avatar の画像も出てきて、どんどん新たな技術が加えられ、変わっていく映画界に、ウルっとした。
ジャック・コンラッド の自殺はショックだった。自殺しそうだな... と予想はしてたが、本当に自殺したのはショックだったな。最後まで、カッコ良かったな。そしてクールで切ない人生の終わり方だった。
私は、事前情報なしで、この映画を観たから...
ジャック、ネリー、マニーが、3人で、ヒット映画を作るに至る内容かなと思って観た。
でも、予想を裏切った。悲劇だった。
ネリーもね....
ジャックが死んだので、ネリーも死ぬだろうなとは予想してたけど。
マニーだけが生き残って、家庭をもって、落ち着いた生活をしているようだ。
彼だけが、救いかな。
全員死んだら、さすがに悲しすぎる。
ネリーのキャラは、独特。
誰にも得意不得意があるし、彼女も完璧な人間ではないけど、毎日生きるのに必死だった。
その必死感が伝わってくる。
ドラッグやギャンブルの悪い癖は抜けきれなかったのが残念だが...
ただ、ヤバイ女なんだけど、応援せずにはいられないようなキャラだった涙。
輝いたのは一瞬だけ。でも確かに彼女は輝いた。その歴史は永遠に映像に残る。
ジャックもそう。彼の時代は潮時で、残念な事に彼は自殺の道を選んだが、彼の作品は永遠に映像に残る。
ネリーもジャックも、映画の亡霊として華やかに永遠に生きる。
ネリーのモデルは実在した名女優クララ・ボウ。
実際のクララは、結婚もしたし、60歳まで生きたようだけどね。(心臓麻痺で死亡)
最後のマニーのシーンは、切なかったが感動した。