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2017年05月23日

人工知能(AI)がついに将棋の佐藤名人に完勝

いやー先日将棋ソフトがついに名人に勝ったニュースは衝撃的でした。

また21日夜のTV番組「情熱大陸」で、将棋ソフト開発者山本一成氏の密着ドキュメンタリーも面白かった。

彼が開発した将棋ソフトである人工知能(AI)Ponanzaがプロ将棋界最高峰のタイトル保持者佐藤天彦名人に電王戦で2連勝するまでの知られざる物語・秘話を6ヶ月に渡り密着取材したものだった。

電王戦とはドワンゴが主催する棋士と最強の人工知能(A)が対戦する試合で、2012年に始まりこれまで毎年おこなわれてきたが、ソフト側が大幅に勝ち越しており昨年から二番勝負となった。

今回佐藤名人はあの羽生三冠を予選の叡王戦で破り”若き天才”とよばれた現役のタイトル保持者。

これまでもソフトが低い段位のプロや非タイトル保持者には勝っていたが、やはり棋界最高峰のタイトル保持者である名人に勝ったと言うのは感慨深いものがあり、今年が将棋界の時代の節目という感がある。

Ponanzaの開発者山本一成氏は9歳の頃から将棋にハマり、中学、高校、大学で将棋部に所属。
現在アマ五段の実力者。
東大工学部在学中留年をきっかけにそれまで苦手だったコンピューターを得意な将棋で克服しようと2年の頃から「Ponannza」の開発を始めたそうだ。
卒業後ゲーム会社に就職しPonanzaの開発一筋でやって来た。

彼がPnanzaの棋力を向上させる方法として行った方法は、
Ponanzaに少し改良を加えたソフトとの対戦を繰り返し、評価関数と呼ぶ指標の大きさでソフトを評価しまた改良を加えて行く方法だ。
これまでの対戦数は1兆局にも達するという。

Ponanzaの名前の由来は、Bonanzaという強いソフトへのあやかり、尊敬で付けたそうだ。Pはpでもいいらしい。
Ponannzaの特徴は本来コンピューター将棋が弱点としている序盤戦が強いということ
将棋の序盤は様々な指してがありあらゆる可能性を考える必要があるから。
電王戦初戦のPonanzaの第一手はなんと3八金だったがどの棋士も解説出来ないでいた。

Ponanzaは現在他のソフトより頭2つ程抜きん出ているとされ、名人(人類の最高峰)にも勝ったが、
数あるソフトの長所だけを集めたとされるソフト「ELMO」(開発者瀧澤誠氏)には負けている。
「名人に勝ったとしてもまだまだ強くならないといけない、強くなる余地があるということ」という言葉が印象的だった。



今後のこと
2012年から行われてきた電王戦は今年で幕を閉じ、今後のことについては以下の様になる。
・これまで竜王戦に出るための予備戦であった叡王戦はタイトル戦に昇格する。
(日本将棋連盟とドワンゴとの合意)
・従って現在タイトルは現在の七つが八つとなる。(タイトル戦の新設は34年振り)
・新しくタイトル戦となった叡王戦は6月に予選が始まり、勝ち進んだ2人による決勝七番勝負ば
来春行われる叡王が決まる予定。



最後になりましたが、先日のTV番組、情熱大陸「将棋プログラマー・山本一成」の動画は
下記リンクからどうぞ。
将棋プログラマー・山本一成

ご注意!!
このビデオの無料視聴期限は5月28日22時59分までです。
これを超えたら有料となります。


山本一成氏の将棋についてよく知りたい方、ファン、フォロアーになりたい人は
山本一成氏のブログからどうぞ。続きはここから
posted by taiga at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁・将棋

2017年04月14日

首都圏外郭放水路(「地下神殿」)見学

数年前から新聞などに時々紹介されており、以前から行きたいと思っていた「地下神殿」に行ってきた。
実は一ヶ月前に予約していたのだ。

電車・バスでのアクセス(車は最後の方の公式サイトご参照)
まずJRで大宮まで行き、ここで東武野田線(東武アーバンパークライン)に乗り変える。
約20分で南桜井駅に着き、駅北口からバス(春日部市コミュニティバス「春バス」)で
放水路管理施設の「龍Q館」に到着。
(龍Q館の由来は地元伝説の龍と持つ球と水AQUAと永久にとの思いからだそうだ)


龍Q館にて
1.2階で受付を済ませると、首に掛ける入館証番号カードを渡される。
 (この時受付横に於いてあるA4サイズの10頁のパンフレットを貰っておくべし)
3.案内開始の時間が来るまで室内の展示やビデオを色々見る。
4.スタート時間になると説明スタッフ(女性)が部屋の中の展示設備を説明してくれる。
 @まず床の大きな地図を使ってこの河川の地理的状況と大規模放水路関係の説明。
 A全体の集水、放水メカニズムの写真による説明
 B実際に水が動く小型模型を使って大雨の時の集水と排水の状況の説明。
 C暗室ホールで3面スクリーンを使って映像による説明で、室内の説明は終わり。
 D全員玄関に集まってから事前説明等があり、さあ神殿にむけて出発。
  (ただし階段100段が無理な人はここで待機とのこと)

「地下神殿」へ
 E外に出るとサッカー場みたいな広場(その地下に神殿)がありスタッフに引率されその横道を
  ずっと進む。
  (広い敷地の周りはヤブが茂っており晴天の空の下、鶯がしきりに鳴いていて気持ちよかった)
 Fしばらく歩くと、地面に一寸頭を出したという感じの簡素な入り口に到着。
 Gここから地下に潜入し、階段をジグザグで100?段降りる。
  (途中は危険なので撮影禁止)
 H地下に到着。異空間の世界。「今念願の地下神殿の中に自分がいる」という高揚感を感じる。
  気温は地上より約10℃位低く肌寒い。
  案内の女性スタッフから色々説明を受ける。(2階で知った情報も付記)
  ・正式名称は調圧水槽というもので、ポンプ運転を安定して行う為の役割と緊急停止時に発生する急激な圧力変化の調整と行う役割を持つ。
  ・神殿は地下22mの位置にあり全体の大きさは長さ177m,幅78m、高さ18mの巨大水槽。
  ・巨大な柱は幅2m,長さ7m、高さ18m、重量500トンの柱が全部で59本もある。
  ・この柱は天井(4m厚みの土?)の重量を支えるだけでなく、巨大水槽が押しのけている土(水)
   から受ける浮力で浮き上がらない様にするためのもの。
  ・着いた直後、床に泥がなく綺麗なのが不思議だったのだが、キチンと掃除した後とのことで納得。
   溜まった泥は天井からブルドーザーを下ろし集めて天井から回収するとのこと。
   水のコントロールは機械がやるのだろうがこれは大変な作業だ。
   将来はロボットがする様になるのかな。
   しばし神殿内を見て回り、神殿の雰囲気を堪能。
 H階段を登り地上へ出る。”サッカー場”の横を戻り龍Q館2Fに到着。ケースを返却し(葉書は貰える)、
  残りの質問等した後解散。
 尚、1階の他見学出来るところがあるので見られることをお勧めします。


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説明部屋
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放水路全体の構成
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動く水路模型
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コントロールセンター(通常は無人)
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遠くの白い建物が神殿入り口
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神殿入り口(意外と簡素)
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神殿
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神殿
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神殿
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第一立坑(近づけない)
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龍Q館遠望
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トンネル掘削シールドマシンの刃



あとがき
神殿見たさに何も事前学習せずに行ったが、今回の見学で首都圏外郭放水路についてよく分かった。
上記の文は神殿主体の記事なので、この放水路全体の特徴をまとめておこう。

そもそもこの首都圏外郭放水路とは何か?
荒川、利根川に挟まれる中川、綾瀬川流域は凹み地形で、大雨のたびに浸水被害を繰り返してきた。
そこでこの事態を防止するために、地下50mに内径10m,長さ6.3kmにもおよぶトンネルを通し、第2から5の立坑から5つの河川から溢れた水(越流)を第一竪坑と調圧水槽(神殿)に集め、ここから江戸川に放水するシステムで世界最大級の地下放水路の首都圏外郭放水路。
今回見学した「神殿」は、5つの川から集めた水を、江戸川に流し込む役割の「調圧水槽」と第一立坑からなる。
龍Q館・庄和排水機場のポンプ場の排水能力は4台のポンプで最大1秒間に200㎥(25mプール1個分)揚程14m.動力は航空機用を転用したガスタ−ビン。燃料重油。


首都圏外郭放水路の見学について
個人はこれまで平日のみ1日3回定員25名(団体は月曜のみ)だったが
今年4月から毎月2回土曜日も見学出来る様になった。
申込み事前予約が必要。

詳しくは公式サイトからどうぞ


海外メディアも注目
earthrise - Tokyo's Flood Tunnels
Tokyo’s Incredible Underground Flood Defence Systems



受付証として貰った葉書に記載の「防災サイトのご案内」
1.川の防災サイト
2.ハザードマップポータルサイト


最後に
非日常の異空間の体験と浸水被害を防ぐ放水路のシステムの学習が出来るので、
大人だけでも面白いですが、子供さん(小学生以上)がいらっしゃるご家庭は是非一緒に行かれることをお勧めします。(安全上小学生以下は同伴でも不可)(要確認)
ただし通常は一ヶ月前の事前予約が必要です。






続きはここから

2017年04月07日

東京、赤坂・青山・六本木の桜見

今年は東京の桜開花の指標となる靖国神社の桜の開花が早く出て、その他の桜の名所が追っかけるという状況です。
東京の桜の名所は実に沢山ありどこも行っても綺麗で楽しめるのですが、花より団子(この場合は宴会、酒か)の人や大勢いて賑やかな方がいい、静かなところがい
いとか、いや夜のライトアップがいいとか人それぞれでしょう。

何処も優劣つけがたいのですが、個人的には千鳥ケ渕のお堀に沿った桜並木の景色がいいですね。(特に散った桜が水面に敷き詰められている時期)
それと意外と規模の大きな割に穴場なのは小石川植物園の桜です。
六義園や目黒川両岸の桜等々。


そこで今回は何年も前から思っていたはいたのですが、たまたま見た4月1日の港区報の表紙が赤坂地区の「青山霊園の桜」だったのでこれをメインに桜見に行ってきました。

<行程ルート>
南北線六本木1丁目駅→泉ガーデン→泉橋(陸橋の上から桜を見る)→近辺散策→ → → →桧町公園・ミッドタウン→国立新美術館→青山墓地→ → 六本木ヒルズ(六本木6丁目)



1.六本木1丁目地区(一部赤坂地区も)の桜


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泉ガーデン通りの桜を下から 
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昔と比べて格段に広く綺麗になった坂
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いずみ橋の上から(全体が見えないのが残念) 
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城山ガーデンの桜(いい穴場です)
    
                  
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桜坂の坂下の方に桜はすくないですが
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坂上には沢山あります。
尚福山雅治の歌で有名な「桜坂」の元になった桜坂へは一昨年いってきました。
興味あるかたはこちらから

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スペイン坂の桜、こちらも坂上の方には沢山咲いています。
 


2.桧町公園・ミッドタウンの桜

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桧町公園道側
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ミッドタウン内芝生広場
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今年作られた江戸富士(プラントハンターとして有名な西鼻清順氏の作品。
16日まで夜はプロジェクションマッピングで演出される。
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ミッドタウン東側広場
                

3.青山霊園の桜

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霊園全体の案内図
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歴史、外人リスト

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十字道路の両サイドの桜
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同左

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ミッドタウンをバックに
 

4.六本木ヒルズの桜

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六本木ヒズルビルをバックに
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濃い赤紫が特徴の「陽光桜」

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毛利庭園の後ろから
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毛利庭園


流石に今回は一日歩き回って疲れました。通常は4〜5千歩なのに約2万歩でした。


さて
青山霊園の桜はまだ数日は見頃だと思います。
人混みに疲れた人、飲み過ぎた人?、今年まだ花見していない人、とにかく静かに楽しみたい人にはお勧めです。(中央十字道路は車が走り内部まで入ってきはしますが)

また人によっては将来のために参考になることがあるかと思います。



昨年見に行った愛宕山の桜はここからどうぞ


ところで
桜と言えばこの時期染井吉野が圧倒的ですが、問題点(枝が広がりすぎるため街路樹としてはやや難、クローン桜に起因する問題)もあるそうです。
陽光は情熱的な赤紫の濃い桜ですが広がりが少なく、病気にも強いということで染井吉野の代替(特に街路樹)として今後街路樹の桜に増えてくるかもしれません。

染井吉野の次は豪華な八重桜ですが、桜にはまだまだ”色々”ありよくわかりません。

そこでネットを調べると関連サイトが沢山ヒットしますが、その中で私が独断と偏見で選定したサイトをご紹介します。ご参考まで。

●総合的にいいサイト

●解説がやや詳しいサイト












2017年04月04日

折り紙(その2)(折り紙と科学)

オリガミ工学.PNGオリガミ設計図.PNG

折り紙について前回のブログで、歴史関連事項、最近の計算折り紙について、NASAと折り紙、もはや芸術の世界等の折り紙等について紹介しましたが、書き残したことが有りますので、追加しておきます。
両方をあわせてご参照下さい。

1.NHKEテレ、サイエンスZERO(558)
  “折り紙”大進化!宇宙から医療まで(2016年10月2日 放送)ここから

2.iCeMS(京都大学 物質−細胞融合システム拠点)
 DNA折り紙、分子の折り紙が医療の新しい時代へ導くここから
  
3.細胞で折り紙!?
 東大生産技術研究所竹内昌治准教授、栗林、尾上弘晃助教
 微小プレート上に培養した細胞を折り曲げて高速に立体構造を作製 ここから

 尚医療への応用については、サイエンスZEROでの繁富香織氏の研究が詳しい。

4.東京大大学院助教 舘知宏(たち ともひろ)氏関連サイトの紹介
 1)科学技術振興機構「さきがけ」より
   3つの動画で紹介ここから
 2)研究者が考えるオリガミの未来ここから

 3)舘知宏氏の折り紙ソフト(無料)
  自分で設計して展開図を出して作って見よう。
  「origamaizer」(オリガマイザー)ここから

 尚無料の折り紙ソフトは前回の記事で紹介した三谷純氏のソフト(ORI-REVO)も合わせてご覧下さい。

5.計算折り紙について詳しく学習したい人へ
 三谷純氏(東大、博士→筑波大)
 講座:図学と折り紙 (1頁2頁3頁4頁5頁6頁
   




追記:オリガミ最新記事
posted by taiga at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | オリガミ

2017年03月22日

折り紙(1)近年オリガミが大進化

三谷氏の作品1.PNG

オリガミ進化.PNG

最近折り紙に関する話題やニュースがよく耳に入る様な気がします。
特にミウラ折りが有名で簡単に広げたり折り畳める地図や人工衛星の太陽電池パネル、飲料缶にも応用されている等です。

折り紙についてインターネットで関連語で検索してみるとあまりにも色々と沢山出てきて、バラバラで見ていてはそれはそれでたのしいのですが、時間がいくらあってもたりませんし頭の中が混乱してしましそうです。

そこで理解の為の区分・整理の方法としては色々あると思いますが、私は次の様な区分で見てみることにした。(未だにいい区分法を模索中ではありますが)

1.折り紙の歴史的なこと
 日本や外国の折り紙の歴史、世界との関わり合い等。
 特に折り紙は昔から世界中で行われて来たのになぜ「Origami」という国際語に
 なったのか等が小さな疑問でした。
 スシやサムライ等は日本発祥だからそのまま英語になっても疑問はありませんが。

2.現在の折り紙の状況
 コンピューターの性能とソフト向上による計算折り紙の世界の進歩の現状。
 遊びと産業への応用。

3.芸術への領域
 人間が多大の時間心を込めて作ったものには感動します。

4.折り紙の未来の姿


早速本論に入ります。
資料型(非動画)参考サイトで良さそうなのは現時点での調査では以下の2つです。(今後追加予定)
サイトA:三谷純氏の「Jun MITANI
サイトB:羽鳥公志郎氏の「K's折り紙


以下上記サイト中の資料の一部と関連動画をご紹介。

1.折り紙の歴史的なこと
 これに就いてはサイトBの3項目目の歴史、数学などの読み物(Fractional Library)の「折り紙の歴史」に
 かなり詳しく記述されています。
 江戸時代前から「畳紙」や「熨斗(のし)」のような「礼法折り紙」の文化はあったようだが、
「鶴」や「舟」を折る遊戯的な折り紙が普及したのは、江戸時代初期からと考えられている。

 折り紙の作品を芸術の域まで高め、また新しい折り紙の基礎を築き上げた人物として、
 吉澤章氏の功績は国内外で高く評価されている。
 
 同氏らの手によって、各国に折り紙団体が設立され、オッペンハイマーの呼びかけで「Origami」という言葉が国際語になった。
また同氏が使用していた折り図の表記法が国際的な標準となった。

 1980年前後から折り紙に「設計」の概念が導入されさまざまに新しい折りの技法が考案されるようになり
 近年では昆虫をはじめとする複雑な構造を持った作品が折り出されるようになった。

 1989年には折り紙の国際会議が開催され、学術的な観点からの研究も進展した。

 2000年以降はコンピュータの普及とともに、折り紙の設計を支援するソフトウェアや、折りによる紙の
 変形をシミュレーションするソフトウェアなどが多く登場するようになった。

2.現在の折り紙の状況
 A)国内
 1)前述したミウラ折りについてはこのサイトをご参照下さい。
   尚アカデミックではあるが分かり易いサイトはここから

 2)サイトAで紹介した筑波大学の三谷純教授のサイトは膨大なので、
その幾つかの項目だけを紹介します。
   尚全体を見渡す時迷わない様に、出来たらトップページは印刷して左欄の項目に1〜28のb付けて
   手元に置いておくとよいと思います。
  @先ずは18番目の写真集(Flickr)が楽しめます。中に点在する動画はお勧めです。ここから
  A次は17番目の、今見た折り紙の展開図が乗っているのでプリントして自分でも作れます。ここから
  Bその次は20,21番めの折り紙研究ノート1,2です。
   ここには折り紙に対する実に様々な内容について述べられています。ここから
  C更に興味のある人は、19番目の公開ソフトウエアからソフトをダウンロードして、
   実際に図を動かして見てはいかが。ここから
  D三谷教授のこれまでの取り組みを知りたい人は8番目のこれまでの主な取り組みを。ここから
  E最後に立体折り紙の基礎になっている多面体のデータは㉗番目のサイトここから。

 3)3人目は現明治大学(元東工大)教授の萩原一郎氏らの研究
  萩原教授を突き動かすのは「日本のお家芸である折り紙をなかなか実用的な産業技術に生かせないのは
  日本の技術者として恥ずべきことだ」という強い思いで、「折り紙工学研究会」を立ち上げた。
   ここから 現在の研究の一つに折り紙工学で車の防振装置の開発がある。

B) 国外
 国外でも盛んに研究されていることは、サイトAやサイトBの中でも多数記載されているが、
 ここでは身近な?NASAの研究について紹介します。
@NASAで現在折り紙で宇宙での応用を研究しているブライアン・トゥリーズさんは、
 20年前、高校の交換留学生として日本に滞在しそこで折り紙と出合った。ここから

A「Origami」が宇宙へ、折り紙の技法を宇宙パネルに応用する研究が進行中。ここから

補足です。
NASAの宇宙開発に折り紙が注目されているのはやはり日本の宇宙ヨットイカロスの成功が大きく影響しているとおもいます。
そこで国内の話でやや古い話ではありますが、折り紙が偉大な成功の元になった宇宙ヨットイカロスのサイトを載せないわけには行けません。ここから

3.芸術の領域へ
 人間が多大の時間心を込めて作ったものには感動します。
 折り紙で昆虫や動物などを作るのは凄いとおもいますね。

 それらの中でも折り紙会のカリスマ神谷哲史氏が作った作品は
 もはや折り紙の次元を超えています。
 折角の機会ですから改めてその作品を映した動画の幾つかを紹介します。
@「神の芸術」
AGreatest modern origami artists Ep 1
 圧巻はやはり「竜神」ですね。驚きを通り越して驚愕の世界です。

 まず紙を選んで事前に頭の中で組み立てるそうですから天才ですね。
 外見は若い普通のナイスガイですが、どうしてこんな凄い頭脳と神業を持ってしまったのでしょうね。

 すごい人は神谷氏だけかと思ったら他にもいました。
 鶴田芳理氏です。彼と作品を紹介したTV動画はここから

 日本人は手先が器用といわれているから神谷氏に続く人がまだまだ出てきそうです。

4.折り紙の未来の姿
 人間が折ってこそ折り紙ですが、「人間を超える折り紙」というテーマで進むとどうなるのでしょうか。

 「人間のアイデア・要望でAIが設計し、超精密人型ロボットが折り立てる。」
  これでは芸術性はなくなりますがAIの発展とロボットの進化につながるので大いに研究して
  貰いたいものです。

  そしてその成果は、生活用具に、生産現場に、そして宇宙でそれぞれ役割を発揮し
  大いに活躍してほしいものです。



 今後も折り紙のニュースに注目し、これはと思ったら紹介してゆきます。乞うご期待。







尚オリガミに関する本は沢山でていますが、三谷純氏、神谷哲史氏著作本は以下の通りです。

三谷純氏。
・「立体オリガミアート」(日本評論社)本体2000円
 コンピュータグラフィックスにおける形状設計を専門とする著者が、子ども時代から大好きだった
 紙工作に、その技術を投入して生み出された新しい折り紙作品群。その美しい作品の数々と設計のための
 理論を、惜しみもなく一挙公開。
 アマゾンから

・「Java 第2版 入門編 ゼロからはじめるプログラミング」【入門編】及び【実践編】
 著者:三谷純
 出版社: 翔泳社
 発売日:2017/4/3
 ISBN:9784798151847

神谷哲史氏
 @「神谷流創作折り紙に挑戦!―創作アイデアの玉手箱」

 A神谷哲史作品集 (おりがみはうすの本)



2021.02.07追加です。
外国人にもすごい折り紙の達人がいました。
スイスの折り紙達人


















posted by taiga at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | オリガミ
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大手化学系メーカーで各種の研究、製造現場、技術営業等種々経験。 特に各種素材に携わった事が財産。退職後現在某大手不動産系列で勤務の傍ら、朝日、読売新聞、日経産業新聞、日刊工業その他季刊誌、雑誌、折り込み等からの情報収集、及び面白そうなイベントには極力顔を出し、自分自身体験しながら、面白情報、お役立ち情報を仕入れています。 これまで取り溜めた膨大な情報は残念ながら殆ど発信しなかったので今後は新規入手情報は逐一小出しに発信して行こうと思っています。乞うご期待。
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